教師を志す人へ

職員室の末席とは?職員室の人間関係/雰囲気は誰で決まる?教師の同僚性②





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今回、寄せられた相談は、今年教育実習を受ける予定の大学生から。これまでも人間関係に悩んできた彼女は、自分が教師になった時の「職員室」がどんな感じなのかとにかく気になって仕方ない様子!

まわりの目が気になって仕方ないという彼女は、「果たして、自分は職員室で仕事ができるのだろうか?」「落ち着けるような雰囲気ですか?」~のように自分が教師になったときのことを考えると心配で心配でしょうがないようです。

それぞれにみな忙しく、誰も他を構う余裕などあまりないのですが、心配なものはしょうがないですよね。

今回は、教師の同僚性を「職員室」というある意味、特殊な空間から探ってみましょう!授業の合間のリビングルーム?そしてハードデスクワークをこなす場所なのですから、ちょっとでもなごめて仕事がはかどる空間だといいですね。

それぞれにイミがある学校の空間レイアウト~職員室の机配置もそれぞれに意味アリ!

学校のレイアウト、例えば校長室とか各教室などの「空間配置」って適当に決まっているのでしょうか?

実は、きちんと理由があってすべて決まっているのです。あなたの学校時代を思い出してみてください。一般/教職員入り口と生徒入口は必ず分けられていて、一般入り口の近くに事務室と校長室、それに続いて職員室という配置ではなかったでしょうか?

校務/用務員さんの詰める部屋も、保健室も必ず1階。それぞれすぐ外に出られるようにそうなっているのです。生徒の各教室も、例えば1年は1階、2年は2階~といったように各フロアごとクラス順に並べられていたのではないでしょうか。

教室配置は各学校、実にさまざまで、1年は1階~とずうっと固定式のところもあれば、そうではない学校もあります。時には、問題を多く抱えたクラスの所属する学年は職員室とフロアも一緒にする~なんてこともあったりするのです。すべてに意味があっての配置なのです。

そんな中、職員室はどこからもアプローチがしやすいところにもってこられるわけですが、その「中身」はもっと、意味があっての配置となっており、その配置すべてに意味が存在します。時にはあまり「イミ」もないものもあったりするのですが、その「無意味」が実にありがたかったりするから不思議なのです。

職員室の出入り口は大抵2ヶ所。上座(かみざ)の一番端に教頭の大きなデスクがあり、その横には「教務主任」が座ることになっている学校が多いですね。生徒指導問題を多く抱える学校では、その横に生徒指導部長が並ぶこともあったりします。

そして各学年ごとの「シマ」がつくられ、学年主任を中心に学年スタッフが集まった机が並べられることになります。その空いたところに学年に所属しない教員、そして常勤講師、非常勤講師の机が並ぶパターンが多いです。

~と長々と話してきましたが、これは私が経験してきた高等学校での話でして、小学校ではちょっと異なるでしょう。ただ、どこの学校でも変わらない「事実」があるのです。それは「職員室カースト制度」です。

「教室カースト制度」ではありません。新任教員、講師職の教員を末席(まっせき)にあてがうという悪しき慣習がどこの学校でも引き継がれているのです。おそろしいですね~ それでは一体全体、「末席」とはどこのことなんでしょうか?

それは、一番落ち着かないところのことなのです。とにかく、「どかん」とかまえてじっくり事務仕事ばかりしていられるのは、職員室では教頭ぐらいでしょうが、教員みな、職員室に戻ってきたときぐらいは落ちつけて、じっくり事務仕事ができるところに座れたらうれしいものなのです。

それがままならない場所があり、そこをあてがわれる教員はある意味で、本当にかわいそうなのです。(まったくを持って、そんな些細なことと気にならないよ~という先生は将来が楽しみです!)

そこはどこかといいますと、想像がつくと思いますが

出入り口の直近

教頭デスクの目の前

コピー機の直近

台所(キッチン)のすぐそば

なのです。

いずれも実に、まったく落ち着けない場所ですね。

出入り口付近には、授業の開始、終了ごとに教員が大挙して開け閉めし、とくに冬などはその度に実に心臓によくない風が入ってきたりもします。遅刻、早退の生徒が頻繁に出入りするため、時にはあまり接点のない生徒であっても、仕事の手を休めて指導に当たらなければならないときもでてきたりもしますね。

私も初任のころは出入り口をありがたくもらうことができましたが、全く落ち着かなかったです。しかし、私の場合、いろいろな教師、生徒と話すきっかけをこの場所によりもらうことができ、今では感謝しています。

これを悪しき習慣として恨み、しばらくを耐えて忍ぶか、それとも「何か」を得る絶好のチャンスと捉えるかはあなた次第です。

職員室の雰囲気・空気は誰が決める?!

職員室は紛れもなく「仕事」をする場所です。しかし、授業仕事を終え、疲れ弱り帰ってきた教職員が戻ってくる場所でもあるのです。仕事場であると同時に癒(いや)される空間であってほしいと願うのは私だけではないでしょう。

私の若かったころ、「無意味な事こそに、イミがある」という意味深(いみしん)で、実に味のあることばを残してくれた先輩教師がいました。何気なく活(い)けられた草花、同僚とのいつものあいさつ、そして雑談・・・ホッとする一瞬により、気持ちがリフレッシュされ、次の授業にいけるだけのエネルギーをもらうことができるますね。何とありがたいことでしょう。

しかし、職員室は仕事場です。延々と続く馬鹿話はありえないですが、少しの息抜きの雑談位は許されてもいいのではないでしょうか?

私が経験した学校で、講師が集まって雑談をしていたところ、教頭がまさしく頭ごなしに、怒鳴り散らしていたケースに出会いましたが、言い方というものがあるのに、実にむなしかった記憶があります。

まさか教諭職の人間には教頭もこうはしないでしょう。生徒からしてみれば、講師も教諭も「先生」ではありますが、職員室では紛れもなく「職員室カースト制度」が存在するのです。

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つまり、「管理職」の味、人間性で職員室の雰囲気はほぼ決まってしまうのです。ヘッドが忙しい、大変なのは誰もが知っています。しかし、そういう状況にあっても教職員に目配り、こころ配りをし、仕事がしやすい空間を雰囲気を醸(かも)し出すようにもっていってくれたら、職員室の雰囲気は帰ってきたくなる「リビングルーム」にもなってくれることでしょう。

そして、こういった空間ではひとりひとりが、ただ単に、自分の事務作業にいそしむのではなく、同僚と管理職と何でも話し合える雰囲気が生まれてくることになるのです。教師の仕事は個人プレーの部分も確かにありますが、それはどこかでみなと繋(つな)がっており、基本チームプレーなのです。

とにかく、教員という人種はプライドが高く、相談されるのは得意であっても、自らの問題で相談するのがたいへん苦手だと思います。この丸抱え、「自分で何とかしま症候群」が今の教師を痛めつけているのです。

教師はもっと自己を解放し、へんな自尊心を棄て、もっと身軽になるべきではないでしょうか?

私の場合、職員室だけではなく「分室」というものがあったため実にありがたかったです。学年の「職員室」以外に、教科分室、生徒指導部にも机~と都合3つもあったので、気持ちの逃げ場があったため助かりました。

分室制度は主に高等学校で多くみられると思いますが、その利用如何(いかん)によっては問題も出てくるのです。分室に籠(こも)り切りとなり、職員室には、朝の打ち合わせ以外はまったく顔を出さず分室の主になってしまっては寂しいですね。

教師になれば職員室に机をもらえることになりますが、あなたの机は果たして、どこになるのでしょうか? いまからワクワクですね♪

関 連 記 事・情 報

※「なぜ教師は悩みを相談するのが苦手なのか?教師の同僚性①~もっと自己解放を!~

※「職員室、教師の人間関係!こうすればもっとよくなる!ちょっとした心がけと実践!

そして、結論!

職員室は仕事場であると同時にサロン!

職員室の雰囲気づくりは、まずはあいさつから!

管理職、影響力のある人間がその雰囲気を決定づける!

教師はもっと、いろんな人間に何でも相談すべき!

末席も考え方次第で上席に!

「空色の猫」 詞 AZUKI七 曲 中村由利 歌 岩田さゆり/GARNET CROW
https://youtu.be/LS2jFQwe9f4















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