NHK朝ドラ

『ひよっこ』156話最終回~♪この世は楽しいことだらけ~グッバイナミダクン~♪「春ラ!ラ!ラ!」石野真子

投稿日:2017年10月2日 更新日:

終わらず、生き続ける『ひよっこ』

先日、ひよっこファン感謝祭に行ってきました。トークが終わりに近づくころ、客席から「続編やって~!」の絶叫!『ひよっこ』はこんなにみんなに愛されていたんだなと、あらためて気付かされたのでした。また、最後に出演者4人全員のあいさつがあったのですが、ヒデ役の磯村勇斗さんが言っておりました。「ひよっこは終わりましたが、ぼくたちみんなはこれからも生き続けます。どうかぼくたちをこれからも応援していってください!」とても声が大きく、堂々としていた勇斗さんのあいさつに、本当に朝ドラとしての『ひよっこ』は終わってしまたんだ~という一抹の寂しさを感じたのでした。

脚本の岡田さんはみなさんもご存知のようにこのストーリーを当初は10年間のスパンで描き切るつもりだったそうです。いろんな事情から4年という短いお話になってしまったわけですが、短くとも寂しく悲しいことも、ツライこともうれしいこともみんなみんな、3段重ねの「重箱」にガッチリギッシリ詰まっていましたよね。

でも今日、やっと返すことができた(谷田部家にとっては、受け取ることができた)重箱の中身は空です。これからまた、茂じいちゃんが言うように「一歩一歩少しづつ」「がんばって」積み重ねて行くんですよね、みんな。みね子はじめみんなみんな、僕たちが忘れない限り、想い出として生き続けていくことでしょう。勇人さんが言うように、みんな生き続けて行く訳ですから、勇人さん夫婦のことなんかをたまに思い出してみるのもいいかもしれませんね。

家族の再生~そして新しい家庭のはじまり~

谷田部家にとって、この4年間は「涙くんさよなら♪」の歌詞のように「この世は悲しいことだらけ」だけではありませんでした。「悲しいこと」の間にサンドウィッチのように「うれしいこと」もギッチリと詰まっていました。悲しいことがたくさんあった分、家族の絆も強まり、お互いがお互いを想いあう分だけ優しくなれたのではないでしょうか?

念願というより「夢」であった東京赤坂すずふり亭での家族全員そろってのごはん。何よりも良かったのは、実さんがごく自然にいただきますの音頭を取ったことでしょう。

あっ、あっ! 

では・・・いいが? いくぞ!

いただきます!

重箱は思いだしたようですが、もう記憶なんてどうでもいいと思うのです。もうこれまで以上に家族の絆はしっかりとしたものになったのですから。もう何があっても大丈夫。みね子が東京に「根っこ」を生やしていっても、それは少しは寂しいけれど谷田部家はこれからもしっかりと着実に生きて行くことでしょう。

そして、新しい家庭が「ぴよぴよ」と産声を上げ始めました。前田ファミリーの誕生です。ヒデに報告&お願いされて沈黙を破ったのは、やっぱり実さんでした。「おめでとう!」この一言!想いがいっぱい詰まっているようで良かったですね、ほんとうに。

これまたヒデくんのスピーチが男前でした。

あの・・・みね子さんと、結婚させて下さい!

必ず、僕ら幸せに生きます!

幸せになることを諦めません、絶対!

お願いします!


ベタな「絶対しあわせにします!」ではなく、「僕ら、しあわせに生きます!幸せになることをあきらめません!」ですよ。いいですね。自分だけががんばるのではなく、ふたり一緒に生きて行く、いろんなことがあるのだろうけどふたりでしあわせになる!という強い決意とみね子への愛情が感じられました。島谷さんとの悲しい別れがあって、ヒデくんという実はいちばん近くにいた旦那さんとの巡り合わせなのですから縁って不思議ですね。ふたりはずっとずっとこれからもいっしょでしょう。

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ひとつだけ、ほんとうにひとつだけ・・・

実さんが、東京見物のついでにちょっと寄ったにすぎなかったはずの「すずふり亭」からすべての物語が始まり、動き出しました。『ひよっこ』の大きなテーマ、柱であるはずの「誰かへの想い」であったり「人と人との絆」はそれは見事にやさしい眼差しでていねいに描かれていました。しかし、またか!と言われそうですが、一人だけ置き去りにされてしまった人がいるのです。それは世津子さんです。

世津子さんは確かに女優業へと復帰はしましたが、果たして雨男さんのことは本当に忘れることができたでしょうか?こころの傷はもう癒えたと言えるのでしょうか?実お父さんが「雨男」であった時間は決して短いものではなかったはずです。そしてそれは時間の長短だけではなく、きっと濃いものだったと思うのです。「ナミダクンサヨナラ」で谷田部家は本当に涙とはさよならできたかもしれませんが、まだ実さんは世津子さんへの男としてのケジメはつけていないのです。

最後までこの部分が決着を見ない、触れないということは分かってはいましたが、やはり寂しすぎます。確かにフツーでない事であり、悪いことを世津子さんはしましたが、今、自分の手中にあるしあわせを投げ打ってまでみね子、谷田部家そして実さん本人のために彼を帰してあげたのです。恐らく、劇中に描かれていないだけですよね。実さんが本当に実さんであるならば、こんな恩知らずなことができるはずないですもの。

そして世津子さんにとっては何よりもつらいことになりそうです。前に世津子さん言ってましたね。「前の記憶が戻る時には、私との記憶がなくなる~」って。家族の再生とともに東京で過ごした世津子さんとの想い出がすべて「なかったこと」になってしまうのでしょうか?「そうなればいいと思ってる」「そうなれば、私だけの想い出になるから」って世津子さんは言ってました。悲しすぎます、切なすぎです。

この世津子さんの部分だけ、どうしても分からず切ないのですが、世津子さんもまた、明るく前向きに生きている今、きっと彼女にもしあわせがやってくることでしょう。すずふり亭を介してみね子という人物に出会った縁で、彼女の人生もまた違った方向に動き出したのです。物語は、実さんがはじめてすずふり亭を訪れた時から、少しずつ動きだしますが、みね子というひとりの人間がいて、みね子がみね子であったからこそ、このようなエンディングを迎えることができたのです。ほんとうに、みんなみなさん、おつかれさまでした、そしてみなさんおしあわせに!

最後の歌はやっぱり「3」に関係のある歌がいいでしょう。この歌には男2人と女1人が出てきます。なぜか島谷さんを思い出してしまいました。また、永遠の親友、ビッグスリーの関係もステキでしたね。

NHK連続テレビ小説『ひよっこ』156話 第26週 「グッバイ、ナミダクン」最終回 9月30日
「春ラ!ラ!ラ!」詞 伊藤アキラ 曲 森田公一 歌 石野真子

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