コラム

スゴ腕営業マンは「つかみ」1秒でお客さんの心をつかむ!人間関係の極意!





先日、気になるクルマの展示販売会があったのでクルマでちょっと遠出をしました。展示会自体は目当てのクルマのカラーが実際に確認できて大収穫だったのですが、帰り路の足取りがなんだか重たくなってしまう悲しい出来事がありました。

事の顛末はこうです・・・私が展示場にクルマを停めて車外に出ていきなり、「営業に案内しますので、こちらに来てください!」と半ば強引に営業マンが詰めているブースに連れていかれそうになったのです。私もそこまでお人好しでもないので、「ちょっと見せてくださいね。」とやんわり営業マンをかわした積りだったのですが面白くなかったようで、プイッ!と不機嫌な顔を見せて何も言わず立ち去ってしまいました。

なんだか気持ちが重たくなってきたので、このまま帰ろうかとも思いましたがせっかく来たので気を取り直してクルマを物色すること2~30分。「ちょっと詳しいことお店の人に聞きたいな」と思ったその絶妙なタイミングで、シルバーグレイのダンディな紳士が「今日は寒いですがいい天気ですね~」と現れました。それからなんだかんだでクルマの話で盛り上がること小1時間。たのしい時間というのは本当にあっという間に過ぎ去っていってしまうのですね。勢いでクルマを危うく買っちゃいそうになりました。

なんかとっても後ろ髪を引かれる思いだったのですが、別れを告げてクルマに戻る途中、例のいちばん最初の営業マンと出くわしました。本当は私だって面白くなかったけれど、一応普通の大人の対応を見せなくては~と思って「お世話になりました」とあいさつをしたのですが、そのリターンは何と返ってきたと思います?

何も言わず、これまたプイッ!はずれです。せめて「プイッ!」だったらまだ救われたのですが、彼女の口から出た言葉はこうでした。

「お世話なんかしてねぇ~し・・・」

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私もこれまでいろいろな人と出会い、数多の言葉を交わしてきましたが、はじめて会った人からこれだけ情けない言葉を投げかけられたのは初めてでした。ちょっとやそっとの事では驚くことはない私ですが、ある意味新鮮でした。よほどブチギレてやろうかとも思いましたが、さっきのダンディとの楽しい思い出をぶち壊したくなかったのと、他にも大勢のファミリー層などが来場していたこともありそのままさびしく帰途に就きました。

今回お世話になったこの二人の落差がありすぎて、ちょっと考え込んでしまいました。営業の仕事がどうのこうのの前に、プイッの営業マンは人としてどうなのかと私は思うのです。来場した客をいきなり、それも強引に誘導しようとしたことは置いておいて、自分の思いどうりにならなかったからといって自己の感情をそのまま他人にぶつける~というのはいかがなものでしょうか。極めつけは、「お世話なんかしてねぇ~し」です。

「営業マン」とずっと言ってきましたが、営業ウーマンでおそらく20代です。商売柄、彼女の成育環境、これまで受けてきた教育などに想いを馳せると、なんとも言えない寂しさを感じたのでした。

私も学校を辞めてからさまざまな仕事に就いてきましたが、その中で営業マンとして住宅メーカーに勤めた経験があります。建築営業は専門知識が半端ないので、接客できるステージに上がるまでまでがたいへんだったのですが、ここではそれはさて置き、展示場に来場したお客さんに私は次のような営業スタイルで接客していました。

「何かありましたら、遠慮なくお声かけください」

最初に、来場してくれたお客様を労うあいさつに加え、上のフレーズを言った後、常にマンツーマンでまとわりつくのではなく、できるだけ視界に入らない場所に陣取って心ゆくまで自由に見てもらうことを心がけていました。

業種が異なれど営業であれば、お客様の立場に立って考え、どうしてもらいたいのか、逆にどうされたくはないのか?~これについて考えるのは基本中の基本だと思うのです。彼女が逆にお客の立場でクルマを見に行った時、「営業に案内しますので、こちらに来てください!」と強引に連れていかれそうになったら、どんな反応をするのか見てみたいです。

販売員は「売りたい!」

この気持ちは営業であればみな持っていますが、

お客様は「売られたくない」~この気持ちの本当の意味するところを理解している営業がきっと優秀な営業マンなのでしょう。

お客はもちろん、商品に興味があるのだけれど、無理矢理買わされるような流れは決して望んでいないはずです。興味があるので、もうちょっと知りたい、見てみたい、触れてみたい、感じてみたい~こんな気持ちを尊重し、あくまでも主はお客様とし、付かず離れずの距離でお客様をアシスト&サポートすることこそが営業の仕事です。

20~30そこそこまで来てしまったのであれば、性根を入れ替えるのはなかなかたいへんでしょうが、彼女の視点には「相手の立場に立つ」という、人間関係の基本が欠けているように私は思うのです。さらに突っ込んで言うのであれば、こういった人種を営業として最前線に立たせている会社の見識を疑います。

使用人も会社を選ぶ権利がありますが、使用者である会社も使用人である社員をもっと厳正に選ぶべきだと思うのです。

今回の出来事は、相手の目を借りて自分自身を見つめなおすいい機会でした。

「どうしてあの人はこんなこと言ったのだろう?」

このようにまた考えることもまた、相手の立場に立ってみることであり、とても大切なことなのではないでしょうか?

ほんとうのところ、人間付き合いの基本は実はいたってシンプルで、「相手の身になって物事を考えてみる・・・」この一点に尽きるのだと私は思います。

私の学校初任時、すべてがうまくいかなかったのも、この視点・考えが私にはなかったためだといま改めて思うのです。簡単に言うと人間ができてなかったためだったのですね。

人間関係、常に目の前に相手がいるワケですから自分の思うようになどなかなかいかないですよね。たとえ、自分がこうしたい、こうしてほしい、こうなってほしい~などと思っても難しい訳です。初任時の私は、こんなに自分はがんばっているのになぜ、みんな思うようにならないんだ~こんな感じでした。

子どもたちにしてみれば、私ががんばっているとなどどうでもよいことであり、いかに自分たちのことを理解しようと努めていてくれてるか~この姿勢こそが大事だったわけです。それなのに、自分の気持ちだけを押し通そうとしていたのであれば、うまくまわるものも回るはずないですよね。

私も子どもたちを含め、さまざまな人に支えられてここまで来ました。あらためて自分は生かされているのだ~という思いを強くしたのでした。















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