教師を辞めたいときに 教育・教師

私が教師を辞めた訳②~我が選択に悔いなし&ちょっぴりの後悔~転職は自分の見極めと何よりも力をつけてから

投稿日:2017年11月29日 更新日:

教師として十数年奉職したことについての悔いはまったくありません。つらいこと、しんどいことたくさんあれど、やっぱり心に残っているのはキラキラと輝いた想い出の数々です。

生涯一教師として職を全うしたかったのですが、前回「私が教師を辞めた理由①~戻れることなら~あなたのその転職ちょっと待った!」で話したように私の場合、体がもたなかったのです。
教師の健康についてはこれまで何度も話してきましたが、教壇に日々立つことができるのも健康な心身があってこそです。これまで、転職を考えている現場の先生方から相談されるケースが何度かありましたが、ヤメセンの先輩として一言だけアドバイスできるとしたら、「その転職、ちょっと待った!」これに尽きます。

前回で私が辞めることになった直接のきっかけなどは詳しく話しましたので、辞めるに至った私のものの考え方、そして今、ギリギリのところで踏ん張って日々がんばっている教師の方々のために、私ができる転職アドバイスについて話していきます、

あなたのその自信!どこから来るのですか?

教師とは往々にして自信家であり夢想家です。その自信のいわれは、いったいどこから来るものなのでしょうか?実際はそんな自信なんて実態のないものでした。辞めてはじめて分かったのです。そしてとんでもない夢想家でした。

これまで人並み以上(と自分では思っているのですが)努力してきて、学校に心血注いできた自負から、ある程度自分の能力に自信を持っていましたし、自分は学校の外でも十分に生きていけるし活躍できる~そう思っていました。

しかし、そう甘くはなかったのです。当初は現在のように自営ではなく、いろいろな仕事を経験したくてさまざまな業種業態を受けまくりました。今も昔も需要があるのは、飲食、介護、清掃、警備業などごく限られた仕事です。それ以外の仕事に応募してみても、面接までたどりつけるのはごくわずか・・・書類選考で落とされまくりました。夢想家&自信家の自信喪失です。
元教員というのは、使うほうが使いづらい極地のようなものだと聞きました。プライドばかりが高くて、結局何もできない~そんなイメージがあるそうです。仕事が決まるまで遊んでいるのはいやでしたので、家庭教師、塾講師などを掛け持ちしていました。結局、受け入れてくれたのはこの業界がほとんどだったのです。

それから経験した仕事はたくさんありました。まずいちばんやってみたかったのが原発関係の作業員。引っ越して汚染土処理、放射線測定の仕事を一年近く経験しましたが怖くなって辞めました。現地に行った方はわかると思いますが、異常な植物が生い茂り、昆虫、鳥などの夥しい死骸があふれているそれはそれは恐ろしいところでした。(日給月給~日給16,000円)(3次受け)

作業員を経験してから怖いものがなくなったので、これまた引っ越して、京都清水さんの市営駐車場での管理人なんかもやったりしました。市営の駐車場で一番上がりのあるトコロなので、とにかくたいへんです。そのほとんどが観光バスですので、出る時間を考慮してバスの配置を瞬時に決めなくてはいけないのです。入り口の担当の者とトランシーバーでやり取りしてバスの駐車位置を決め、誘導するのです。これを間違えた日にはたいへんです。縦列で停めるので、出る順番通りに並べないと出たいときに出せなくなるのです。まるでパズルのような感じで、頭は使うはカラダは走ってばかり~といままで経験したことのないハードワークでした。(時給1,300円)

それからは、事務の派遣、市役所の派遣、非常勤講師、学童保育、警備員などを経験しましたが、学校勤務時の年収約700万にははるか遠く及ばないお給金でした。日本ではお金のことを口にするのは汚い、はしたないことのように思われていますが、果たしてそうなのでしょうか?
自分が汗水垂らして得たお金、それは金額という数値をもって現わされます。そのお金は金額という側面と、生み出した「価値」という側面からみることができるのです。つまり、生み出した価値が大きければ大きいほど、金額も大きくなるということなのです。(個人の主観は別として、社会的に認められている価値を言います。アンダーグラウンドの価値ももちろん含みます。)お金を稼ぐことは決して卑しいことではなく、たくさんお金を生み出している人はその分、社会に何らかの貢献をし、何らかの価値を生み出していることを我々は素直に認めるべきです。

でっかく稼いでいる人は、その人でなければできないような仕事をしている人であったり、だれもがやらないようなやりたくないような仕事だったりするのもわかるような気がしますね。

学校の中にいるうちは分からないだろうと思いますが、教員の給与、その他の待遇は恵まれすぎているほどすごいものなのです。やめて初めて分かりました。一回のボーナスで100万近くもらえるなんて実はスゴイことなんです。

辞めようと思っている方のその思い、考えがツライ、現実からの逃避からくるものだったら私はおすすめできません。「よしておいたほうが無難ですよ!」としか言えません。しかし、気が狂いそうに今の職場から離れたい、アタマもカラダももうダメになってしまう~と思われているのなら、退職してしまう前に「休職」という選択肢もあることにはあります。なかなか、現場復帰もたいへんそうですが。自分の心身がいちばん大切です。学校の教師であると同時に、家庭人でもあるのですから。縁起でもない話ですが、あなたが亡くなっても学校関係者、こどもたちはいつかは忘れてしまうものでしょうが、家族はそうはいきません。自分が壊れるくらいの状態である以外は、慎重に考えるべきなのです。

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一人ですべて決めてしまう前に、誰かに相談して!

なぜ?慎重に考えなければならないのでしょうか?それは、自分のことをわかっているようで一番分かっていないのは自分だからなのです。その自信は何を根拠にしているのか?これからの生活、人生設計が綿密なリサーチのもと、きちんとなされているのか?これらに答えを出す前に辞めてしまったのでは、自分だけではなく家族をも路頭に迷わせることになってしまいます。勢いだけで突っ走るのは危険すぎるのです。

一方、すでに自分のやるべきこと、方向性がしっかりとしていて、これから稼いでいく力も十分に既に持っている人は何ら恐れることはないでしょう。あなたの周りにも、きっとそういう有能な方がいることでしょう。「なんでこんな人が学校に勤めてるんだ?」という人が・・・
ウラを返せば、そのような人が甘んじて?学校に勤めているのも、学校にお金だけではない、それだけの何らかの魅力があるからだと思えませんか?学校とはそういうところなのだと思うのです。

自分に、何らかのブレない柱があり、これから自分でやっていける確固とした「自信」がない限り、安易に辞めるという発想などは持たないほうがいいと思うのです。

私の場合、だれに相談することなく、すべて一人で決めてしまいました。追い込まれていたとは言え、あの時、誰かに相談していれば状況は変わっていたかもしれません。学校の同僚、管理職、家族、学校外の人たち、場合によっては生徒にも相談してみてはどうでしょうか?きっと、あなたの考えとはまた違った貴重な考えを聞けるのではないでしょうか?

特に、辞めた後、自営、起業などを考えている方は、よく考えてからにしてください。私も自営ですが、たいへんですよ。休みなどあってないようなものです。起きている間、すべての時間が仕事のようなものです。休みが欲しい人、仕事が第一と考えられないような人は、絶対に起業すべきではないと私は思います。

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私が考えたこと・・・

今となっては、辞める理由が欲しかっただけなのかもしれません。なぜって、あとからワケなどいくらでも付け足すことができるんですから。でも、当時は真剣に自分が辞める理由、辞めなければならない理由を考えていました。その訳とは以下のようなものでした。

①自分を振り返る余裕が全くなかった

学校に勤めていれば日々の業務に追われ、時間というエスカレーターに乗せられ降りることは許されません。教師を続けることで、自分自身を見失いかけていたのかもしれません、当時は。乗ってしまったレールから一度、外れてみたかったのです。ただただ、空を見上げる余裕が欲しかったのです。

②自分を鍛え、向上させていく、もっと厳しい環境に対する憧れがあった

学校に勤めていれば、このような機会を持つことはむずかしいでしょう。学校現場そのものが、そのような厳しいものではありましたが、私が考えていたものとは違っていたのです。魂を磨くというのでしょうか?もっともっと自分と向き合って仕事がしたくなっていったのです。

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③自分で仕事がしたかった

雇われる~ということは自分の時間と労力を提供する代わりに、寄りかかれる場所をもらうこと。毎月毎月、決まった日にお金が振り込まれるということは実は、すごいことなのです。学校というハコに依存するのではなく、自分で仕事を作り出してみたかったのです。自分がどこまでできるのか、自分を試してみたかったのかもしれません。

言い方はとても悪いですが、勤め人は「飼い犬」のようなもので、自分のビジネスを持っている人は「ノラ犬」のようなものです。ノラ犬は餌が保障されていないのですから、自分で取ってこなくてはならないのです。そうです、エサが採れなければ飢え死にですから真剣にならざるを得ません。自分を縛るものがないのはある意味自由ですが、その自由と引き換えに死とは隣り合わせなのです。一方、勤め人はエサの保障がある代わりに、飼い主に忠誠を誓わなくてはなりません。どちらを選べと言われて、当時の私は野良犬に対する憧れがあったのですね。当時としては実にアマ~い考えでした。
④このまま一日一日を繰り返し、擦り切れていつの間にか、何もなさず定年~これだけは避けたかった

教師である自分以外の自分にも出会ってみたかったのです。教師である前に一人の人間として自分に向き合ってみたくなってしまったのかもしれません。

私が決意に至った考えも今となっては、浅はかな部分もありました。しかし、当時は真剣そのものだったのです。今、辞めたい!辞めよう!と思っている先生方、まずはご自分の内なる主人の声に静かに耳を澄ませてください。なにかが聞こえてきませんか?学校でなくてはできない「何か」は絶対あります。

一方、学校の外でしかできないこともあるのです。その見極めが十分できたうえで、あなたが下した決断ならば、どちらに転んでも後悔はしないと思います。私の現在の心境ですが、後悔はしてはいませんが、辞めたあの時に戻れるのであれば、もう一度教壇に立ってみたい気がするのです。学校を取り巻く環境、状況は厳しいものがありますが、やっぱり学校は好きですから。

最後の一句

辞めようか? まずは チカラをつけてから

 

 

 

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