ちょっと昔のあなたを思い出してみて!幼・小・中・高・大となが~い学校生活の中で、教職員からかけられた何気ない一言に勇気づけられたり、逆にグサリとさせられたり~の経験がきっとあるはずです。
私もそう。今回は、心に残っている教師の一言を紹介します!「ことば」、一言でも何と重みのあるものなのでしょう!まるでいきもののようです!
たかが一言、されど「ひとこと!」
学校が大嫌いでした。友達もそれなりにいて、勉強もそこそこ。しかし、みな横並びの学校がどうしても好きになれなかった。常に支配したがる教員たちにも抵抗がありました。どちらかというと、傷つけられた経験(もちろん、自分では気付かぬうちに私も人を傷つけてきたことでしょう)の方が多く、こちらのほうがとても鮮やかなのですが、先生の一言に救われたこともたくさんありました
教師も人間。こころの底から出てきて、児童生徒を勇気づけることばも実際あるでしょうが、ことば遣いのプロとして、生徒をよりよい方向へ導かんとしてあえて「ひとこと」を発したりもするのです。この使い分けも教師の教育技術としてとても重要なものになってきます。「本音」丸出しだけではカドが立ち、「あえて」だけでもつまらない~むずかしいですね。
このさじ加減が難しいところですが、こればかりは頭で考えただけ、わかったつもりになっただけではどうしようもないのです。実際、私がそうでした。若いころは本音丸出しで、よく生徒とぶつかったものです。相手はこどもなのに。妙に熱く、いつもカッカとしていました。
何に気を付けて言えばよいのでしょうか?「あえて」言うのでしたら、「共感力」がキーワードになるかもしれません。「こんなこと言ったら、どう思うかな?」相手を思いやれる気持ちと余裕です。
そんな私が一番元気づけられた一言を紹介しましょう。
「山椒は小粒でもぴりりと辛い!」
中学時代、とても小さかったのです。担任は体育教師で粗暴&短気!理由も聞かず、訳も分からず何度平手打ちされたことか。私のことを嫌いだから殴るだと思っていました。そんな担任が言った「ひとこと」がこれなのです。
新学年始まってすぐの体育祭で、リレーメンバーをだれにするか学級会で話し合っていました。私の名前が複数のクラスメイトから上がってきます。前のクラスメイトが、私はそれなりに速いということが分かってのことだったのでしょう。
しかし、新しくクラスメイトになった男子から「チビだから遅い!」という檄が飛んだのです。そこに担任の「山椒は小粒でもぴりりと辛い!」と、さえぎるような大きな声!当時中二で恥ずかしながら、このことわざの意味を正しくは理解していませんでした。みんなも同じような感じで、ちんぷんかんぷんそうな顔をしていた。家へ帰ってから、なぜか気になり辞書で調べてみました。
「山椒(さんしょう)は小粒(こつぶ)でもぴりりと辛(から)いとは、体は小さくとも才能や力量が優れていて、侮れないことのたとえ。」とありました。
びっくらこいたのは言うまでもありません。なぜかって、自分のことを上っ面だけでなく、人として見ていてくれてたんだと初めて気付いたからです。これまでさんざん殴られてきた恨みつらみも、なぜか不思議なことにすっきり吹き飛んでしまったのです。
今や図体は大きくなってしまいましたが、この山椒の気持ちを忘れたくはないです。「ひとこと」の持つ、意味の大きさとパワーに気付かせてくれた先生、ありがとうございます!たくさん殴られたこともいまでも覚えてますが・・・
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悪口は陰でも日向でも決して言うまい!
このように、教師の発する「ことば」は口をついたとたん、教師のもとを離れ一人歩きしていくのです。そこからは受け手のとらえ方により、まるで生き物のように変わり続けます。
それならば、教師はその時の感情に任せてしまうのではなく、児童生徒にとってプラスになるような勇気づけ、明るくさせるようなことばを使うべきなのではないでしょうか。
「勇気づけられた、認められた、分かってくれた」というプラスのことばの対極に「傷つけられた、認めてくれなかった、分かってくれない」というマイナスのことばが必ずあるからなのです。
別におだてたり持ちあげろと言っているのではありません。プラスのことばにパワーがあるのならば、あえてこどもを暗くさせたり傷つけたりすることばを選ぶ必要はないと思うのです。
「さすが!」「やるね!」「いいね!」「よかった!」「がんばった!」こんな一言がどれだけこどもを勇気づけることでしょう!ことばはこれだから、素晴らしくもあり恐ろしいのです。私も常に自らを振り返りたいと思うのです。
そして、結論!
ことばは言霊!
このばの持つパワーと恐ろしさを再確認!
前向きで明るいことばを使おう!
人にことばで傷つけられたなら
明るいことばで返してあげよう!
関 連 記 事・情 報
※「教師の言葉~前向きで明るいことばを今、大切にしたい!~言葉を暴力にしないために~」
「ありがとうForever・・・」 詞曲歌 西内まりや