コラム

もう一度やり直したい~人生でいちばん後悔していること~彼女にいま伝えたいこと、もう一度二人で聴きたい悲恋/別れのJ-POP 50の歌+河合奈保子勝手にベストテン!

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断捨離もそろそろ終わりを迎えたある日のこと、「だれが君を殺したのか(コルシュノウ作)」という古い本からハラリと水色の封筒が落ちた。

いつ、この手紙をはさんでおいたのか今となってはまったく想い出せないのだが、目に留まった宛先の文字は忘れもしない彼女のもの。

瞬間、一気にあの日あの時にタイムスリップ

手紙で彼女が私に語りかけた言葉の数々は、いまの私にはつらすぎていまさらもう一度読むことなんてできなかった。短いこの手紙は、あの時一度きりしか読んでいないのに、いまでもほとんどそらんじることができる。それほど彼女が残したメッセージは強烈だった。

それなのに、私は返事を書かなかった・・・いや「書けなかった」と表記するほうが正しい。なぜなら、すべて「時すでに遅し」であったから・・・

「土曜日にしなさい」
詞/曲:小坂明子 歌:松下里美

いろいろあって、このみずいろの封筒を開封したのはだいぶ後になってからのことだったのだが(正直、その時は書かれているであろうことが予想できたし、当時の自分としてはウザッたい気持ちがありありだったのだ。)手紙を受け取ったあの日にすぐに返事を書いていたなら私の人生もまた違ったものになっていたに違いない。

運命というものがもしあるのならば、ほんとうに運命とは残酷すぎる。

それほど、この手紙は私にとって重要な意味を持ったものだった・・・

後悔するあまり私はそれ以来、「後悔は後にも先にも立たず」~と勝手に言い換えているが、何べんこのフレーズを唱えてもあの日には帰れやしない。




彼女とは教師稼業の初任の地で出会った。ちょっと手を焼いていたクラスのお嬢宅を何度か訪れるうち、だんだんといろいろな相談に乗るようになっていった。母子家庭で母親が夜は仕事で出てる時が多く、いつの間にかお嬢の姉である彼女が必然的にお嬢宅の受付嬢&母親役になっていた。

時間が経つうち、彼女の妹のことだけでなく、母親とのいろいろな問題や果ては彼女のこれからのことなんかの相談を受けるようになっていった。彼女は今ごろきっと保育士としてがんばっていることだろうと思うが、彼女に保育士/幼稚園教諭資格取得のための通信制大学進学をすすめたのも私である。

普通、一介の教師がここまで一家庭に入れ込むことはあまりない。採用される前に講師をやっていたことはあったが、はじめての担任であったことでチカラが入りすぎていたことももちろんあった。しかし、それ以上に彼女に私が惹かれていったのだと思う。

だんだんとお嬢宅の家庭訪問の日だけが何かとても待ち遠しくなっていき、淡い期待みたいなものをいつも抱いていた。

「LOVE SONG」
詞/曲:TOM 歌:TOM☆CATカバー/Seina&Ikuya


いま思い返すと、あまりにも幼く青臭い自分であったが当時は当時として真剣であり本気であったのだ。それほど、彼女の存在はまぶしすぎた。一目惚れなんかでは決してなく、彼女の持つやさしさおおらかさに徐々に徐々に私は惹かれていったのだ。

おたがいの気持ちを察してくれた?お嬢のさまざまなとりなしもあって、どちらからともなくいつしか私たちはつき合うようになっていった。

とは言え、教師をやっている身であってはなかなか二人の時間を持つのは実に厳しかった。それも私たちは直(じか)に会えずとも、おもに文(ふみ)を通(かよ)わすという文通(ぶんつう~なんてなつかしい響き!)という手段によりさらにさらにお互いを知るようになっていった。当時も当然携帯はあったのだが、ふたりとも携帯メールよりもずっと味のある手紙を自然と選ぶ~そんな二人だった。

会えなくても離れていても、こころはつながっていると二人とも固く信じあっていた。

しかし、初任の地での数年が過ぎるころ、私は異動を余儀なくされた。彼女とは150キロは軽く離れており、気楽に行き来できるような距離でもなかった。

だんだんと時間が二人の間に溝を作り、季節がふたりを遠ざけるようになっていった。いや正直、すべて私が悪かったのだ。時間にも季節にも罪はまったくない。

あれほど好きだったのに、彼女のことを忘れようとしているかのごとく仕事に埋没の日々をひたすら送った私・・・

「ひとりきりのラブ・ソング」
詞:篠原仁志 曲/歌:小野サトル


季節は流れ2年という短くもない時間が流れていったある年の春のこと、同時に異動してきた教師たちの中に彼女を見つけた。まさに衝撃を受けた~というしかないくらいの一目惚れであった。私にしては珍しく猛アタックの日々を経てグループ交際に近い関係を築くことができたときはほんとうにうれしかった。

彼女という存在がありながら、あまりにもひどい仕打ちである。でも、当時としてはどうしようもなかったのだ。頭ではわかってはいてもあの湧き上がる感情を抑えることなどできやしなかった。あんなに信じていた自分という人間の意思の固さがもろくも崩れ去った。人間の感情なんてほんとうにあてにならない。

私のこんな不実(ふじつ)な行いなどつゆ知らず、この間にも彼女からの便りは続き、いつからしか開けられることなく手紙の束はその高さを増していった。

罰が当たったのだろう。ここで詳しく書くと日が暮れてしまっても終わらないので詳細は控えるが、急転直下(きゅうてんちょっか)この恋は終わりを告げた。まさしく漱石の「こころ」を地で行くストーリー展開。親友であったはずの彼の欺(あざむ)きに遭い、彼女と彼は結婚する~と告げられた日の私が受けた衝撃を想像してみてほしい。

騙(だま)し討ちに遭ったくやしさよりも、永遠にその人を失った悲しみのほうがとてつもなく大きく、しばらくは立ち上がれず廃人のような生活を送っていたと思う。自業自得である・・・

わたしも弱く、そしてずるい人間だったのだ。何かにすがりたくてあたたかさが欲しくて、彼女のくれた手紙の束の中の未だ開けられていない手紙を片っ端から貪(むさぼ)るように読んでいった。なつかしかった、ありがたかった・・・こんな自分をまだ心配してくれてる人がいるんだ~そのことだけでじゅうぶんにわたしは満たされた。

勝手な話である、私は無性に彼女に会いたくなった。声が聞きたくなった。「そうだ、彼女に連絡しなくては!」




「愛の唄」
詞/曲:小田和正 歌:オフコース


そして件(くだん)の水色の手紙である。貼ってあった切手の消印が押されてからは長い時間が経っていた。

「これが最後の手紙になると思います。あなたからの手紙をいままでずっとずっと待っていましたが、今回もやっぱりダメですね。」

「実は、母方の親類からお見合いをすすめられていていま迷っているわたしがいます。」

「これをもし読んでくれたなら、一度なんでもいいので連絡ください。」

「祈る気持ちで待っています。」

~たったこれだけの短い手紙、でもそこに込められた彼女のメッセージが激しく私の胸を打つ・・・

彼女がこの手紙をどんな気持ちで書いてくれたのだろうと思うと泣けてきた。

あまりにも長い時間が過ぎ去ってしまっていた。

「おかけになった電話番号は現在使われておりません。」虚しく繰り返す自動音声の無機質な声音(こわね)がいまも私の耳にこびりついている。まさかのお嬢にもつながらず、いてもたってもいられず思い出の地まで馳(は)せ参(さん)じたが、そこにはすでに私の知らない人たちが住んでいた。

そのときは、まるで私とのつながりをすべて断つかのような仕打ちに思えた。

彼女と私をつなぐものはもう何もなくなってしまった。すべてを失った瞬間であった。

あの時の空の色はいまでもハッキリ覚えている。私の心模様そのもののディープな鉛色(なまりいろ)

開けなかった手紙は読めるはずもなく

書かない手紙は出せるはずもない



「二人のGraduation」
詞/曲:高見沢俊彦 歌:アルフィー

「大好きでした」
詞/曲/歌:erica

「一度遊びに来てよ」
曲:斉藤英夫 詞/歌:森高千里

「マリア」
詞/曲/歌:森友嵐士(T-BOLAN)

Too much late.

すべては遅すぎたのだ・・・

失(な)くしてはじめて気づく彼女の存在の大きさと自分の愚(おろ)かさ・・・

今となっては彼女に伝える術(すべ)は何もないが、「ありがとう・・・」とたった一度一言だけでいいから彼女に伝えたい!私のいまの願いはただそれだけである。

「ありがとうForever」
詞/曲/歌:西内まりや


「歌」で検索して訪れてくれた方には、私の個人的なしみったれ話に長いこと付き合わせてしまってごめんなさい。やっと「50の歌」の出番!彼女といっしょによく聴いたのは二人とも好きだったDick Lee(ディック・リー)。彼女は彼の楽曲の中でも「Thanks giving」という歌が大好きだったが、これはまさに皮肉である。感謝祭~というのだから・・・

というわけで、あえて今回はディック・リーの歌は外して以下のJ-POP50曲をメジャーからちょっとマイナーな曲まで選んでみた。こうしてみるとシンガソングライターによるものが結構多いかも。いま彼女とこの50曲をいっしょに聴くことができたなら、もしかしたらふたりに「言葉はいらない」かもしれない。

今回、河合奈保子さんの「言葉はいらない」等をいちばん最後におまけとしてチョイス。こちらは別れの歌ばかりではないけれど、どうしても出会ったころのことを思い出してしまってセンチメンタル・・・奈保子さんの曲は彼女がよくピアノで弾いてくれたので今回特集を組んでみた。もしよかったらどうぞ。

① 甲斐バンド「BLUE LETTER」
詞・曲・歌:甲斐よしひろ

彼女とよく聴いたこの曲、そして冬にはよしひろさんの「安奈」・・・なつかしすぎる・・・わざわざ彼女がブルーの手紙でくれたのも、この歌があったからだこそだと思っている。いまでは彼女に聞く術もないが・・・

② 「春を待つ手紙」
詞・曲: 吉田拓郎 歌:初音ミク

まさか 拓郎さんの歌の歌詞が現実になろうとは、この歌を「カーステ(またまたなつかしいこの響き)」で聴いていた二人は知る由もなかった。もちろん、私らが聴いていたのは拓郎さんの「春を待つ手紙」・・・まさしく拓郎ワールド炸裂!って感じだが、現代人?のミクさんに歌わせると妙にこれはこれで味がある。完全にミクオリジナル!

約束なんて 破られるから うつくしい

誰かの言葉が 身体をかすめます

あなたは あくまで男でいてほしい

わたしをすてても あなただけ捨てないで

傷つくことに 慣れてはいないけど

ましてや 他人など 傷つけられましょか

③ 「reason」(中国語の文字列をクリック)
詞:澤地隆歌 曲:CHAGE 歌:CHAGE and ASKA

彼女と出会った頃の思い出の一曲。もうこの二人のハーモニーも聴けないのが切ない。

④ 「夏の終り」
詞・曲・歌:浜田省吾

学校を辞めてから数年の間、放浪の旅に出たのもこの歌の影響があったのかもしれない。
歌詞にあるように、私もさまざまな人を傷つけてきた・・・

⑤ 「ハーフムーン・セレナーデ」
詞:吉元由美 曲/歌:河合奈保子

女性視線での愛の不確かさ、不安、儚さを書き上げた、彼女渾身の作。アイドル時代の楽曲よりも、彼女自身が曲作りに携わるようになってからの曲のほうが私は好き。彼女の娘さんのkahoさんも、シンガーソングライターとして一時期活躍していた。親子ともに才能に恵まれた人なのに寂しい限り・・・
「Every Hero」
詞・曲・歌:Kaho


⑥ 「悲しい人」
詞:吉元由美 曲/歌:河合奈保子

⑦ 「恋するカレン」
詞:松本隆 曲/歌 大瀧詠一

⑧ 「交差点」
曲:松本俊明 詞/歌 藤岡正明

⑨ 「休みの午後」
曲:斉藤英夫 詞/歌:森高千里

⑩ 織田哲郎 - 君の瞳にRainbow
詞/曲/歌:織田哲郎




⑪ 「空色の猫」
詞:AZUKI七 曲:中村由利 歌:GARNET CROW/岩田さゆり

⑫ 「涙の理由を」
詞・曲・歌:伊藤銀次

⑬ 「さよなら私の恋」
曲:斉藤英夫 詞/歌 森高千里

⑭ 「愛をくれよ」
詞:工藤哲雄 曲:都志見隆 歌:福山憲三(KENZO)

⑮ 「いつまでも好きでいたくて」
詞:秋元康 曲:加藤和彦 歌:Wink(相田翔子/鈴木早智子)

⑯ 「林檎の木」
詞・曲・歌:山根康広

⑰ 「Good-bye morning」
詞:庄野真代 曲:中島薫 歌:宇徳敬子&近藤房之助

⑱ 「星空のバラード」
詞:阿久悠 曲:川口真 歌:真夏竜



⑲ 「君と歩いた青春」

詞/曲:伊勢正三 歌:太田裕美




⑳ 「君が通り過ぎたあとに」
詞/曲/歌:高見沢俊彦/THE ALFEE

㉑ 「私たちらしいルール」
詞:秋元康 曲:杉真理 歌:Wink

㉒ 「愛してるという前に~星の金貨~」
詞/曲/歌:松田博幸

㉓ 「潮騒」
詞/曲:布袋寅泰 歌:今井美樹

㉔ 「青森駅」
詞/曲:はるよピ 歌:マニ☆ラバ

㉕ 「さよなら大好きな人」
詞/曲:こじまいづみ 歌:川島あい

㉖ 「もう一度・・・」
詞:知久光康 曲:杉田裕 歌:J-WALK

㉗ 「空を見上げて」
詞:谷穂ちろる 曲/歌:河合その子

㉘ 「泣きたいよ」
詞/曲/歌:玉置浩二

㉙ 「忘れていいの」
詞/曲:谷村新司 歌:岩崎宏美&谷村新司

㉚ 「百の言葉 千の想い」
詞/曲/歌:みのや雅彦



㉛  「春~spring~」
詞/曲:たくや 歌:Hysteric Blue

㉜ 「からたちの小径」
詞:喜多篠忠/南こうせつ 曲/歌:南こうせつ

㉝ 「空も飛べるはず」
詞曲歌:草野正宗/スピッツ

㉞ 「悲しみが消える時」
詞/曲:高見沢俊彦 歌:アルフィー

㉟ 「化粧」詞/曲:中島みゆき 歌:桜田淳子

㊱ 「星空のメッセージ」
詞:山川啓介 曲:渡辺宙明 歌:串田アキラ

㊲ 「と・も・子・・・」
詞/曲:吉幾三 歌:錦戸亮

㊳ 「青空よ寂しくないか」(中国語の文字列をクリックで音声再生)

詞:秋元康 曲:中島律子 歌:AKB/SKE/NMB/HKT48

㊴ 「黄昏シネマ」
詞:田久保真見 曲/歌:杉本真人

㊵ 「SALLY」
詞/曲:TOM 歌:TOM☆CAT



㊶ 「涙のシークレット・ラヴ」
詞/曲/歌:宇崎竜童(ダウン・タウン・ブギウギ・バンド)

㊷ 「Day by Day」
詞:松井五郎 曲/歌:吉川晃司


㊸ 「終恋」
詞:中村ブン 曲:三木たかし 歌:イルカ

㊹ 「あなたの夢の中そっと忍び込みたい」
曲:織田哲郎 詞/歌:宇徳敬子

㊺ 「タクシードライバー」
詞/曲:中島みゆき 歌カバー:First Step♪

㊻ 「あばよMy School Days」
詞:前田亘輝 曲:春畑道哉 歌:TUBE

㊼ 「OH SHINY DAYS」
詞:小田佳奈子 曲:織田哲郎 歌:織田哲郎/宇徳敬子/上杉昇

㊽ 「DESTINY」
詞/曲/歌:松任谷由実

㊾ 「果てしなき闇の彼方に」
詞/曲/歌:荒木一郎

㊿ 「安奈」
詞/曲/歌:甲斐よしひろ(甲斐バンド)

※ 甲斐よしひろ オフィシャルサイト ※

※ 奈保子さんおまけ☆奈保子勝手にベストテン! ※

第⑩位「言葉はいらない」
詞/曲/歌:河合奈保子

第⑨位「Invitation」
詞/曲:竹内まりや 歌:河合奈保子

第⑧位「涙のハリウッド」
詞:売野雅勇 曲:林哲司 歌:河合奈保子

第⑦位「唇のプライバシー」
詞:売野雅勇 曲:筒美京平 歌:河合奈保子

第⑥位「Throgh The Window」
詞/曲:Peter Beckett 訳詞:売野雅勇 歌:河合奈保子

第⑤位「Harbour Light Memories」
詞:公文健 曲/歌:河合奈保子

第④位「想い出のコニーズ・アイランド」
詞:吉元由美 曲/歌:河合奈保子

第③位「夢の跡から」
詞:八島義郎 曲/歌:河合奈保子

第②位「GT天国」
詞:公文健 曲/歌:河合奈保子

第①位「月影のふたり」
詞:さがらよしあき 曲/歌:河合奈保子

勝手にランクづけした5位からトップまではすべて奈保子さによる作曲!歌い手としてもさることながらその作曲のセンスには脱帽するしかない。アイドル時代の奈保子さんがあったからこそ、生み出されたものであろう。ちなみに奈保子さんのラストシングルとされているのは、1994年の「夢の跡から」シングル34作目。

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