「副担任」はお客さまなんかじゃ決してない!教師の「同僚性」が求められている今こそ、副担任の力を発揮しよう!
担任の激務を嫌い、あえて担任を避け続けている教員は別にして、図らずとも担任を外れ、副担任になってしまったあなたへ贈るメッセージ!今からすぐにできることはたくさんあるのです!
副担任の実にあやふやな位置付け
副担任のポジションは学校、学年、クラスにより本当にさまざまですね。実際私が副担任として経験した時も、完全「お客さま」状態であったり、即戦力として期待されたりと、そのポジショニングは非常にまちまち、かつあいまいでした。
初任の学校で副担任をすることになった時などは、完全に学年の事務屋として期待されていました。学年の事務、会計などを一手に引き受けたのです。担任の考えが一緒にクラスをつくっていく~というものだったので、毎日のSHR、週一のLHRその他行事などほとんどすべて首を突っ込んでいろいろ経験させてもらいました。
非常にありがたいことでした。この学校・学年・クラスのすべてがこうではなく、このクラス担任の意向だったのでしょう。私のことを考えてくれてのことだったと思います。初任で戸惑うことも多く、引きずり込めば面倒も増えるはずなのに、本当に彼には感謝しています。
生徒指導についても、普通クラス担任が自分のクラスのこどもの家庭訪問に副担任を連れていくことなどまずないのでしょうが、彼の場合は違いました。多くのことを学んだのは彼とこのクラスからでした。ある意味、教師は新任の地の環境がその後の教師人生の座標軸となるような気がします。
このように、初任の場合、朝晩のSHR(朝の会、帰りの会)、ロングホームルーム、給食・弁当の時間などなど、とにかく何でもよいのでとにかくクラスにかかわる時間を多く持たせてもらうことを強く勧めます。
失敗して泣くことや笑ったり~など、さまざまな体験ができるでしょう。それがいいのです。それでいいのです。こういった、イザ!担任になった日には即!やらねばいけなくなるものの一部にかかわることが後々、いきてきますもの。
一方、異動先の一年目は副担任になることが多いのでしょうが、学校が変わって面喰ってしまった経験をしました。初任地とは真逆の学校だったのです。副担任は完全に「お客様」扱い・・・ 担任不在の時だけピンチヒッターとしていてくれればいいだけで、平時は余計な事には首を突っ込まないでくれ~というスタイルだったのです。
学年の仕事もまったくなく、クラス担任だけがすべてを仕切っていて何か学校じゃない別世界に来たようでとても寂しかったです。マンモス校ならではのシステムなのでしょうが、効率優先ですべての教師、職員でこどもに寄り添っていく~というスタイルでは決してありませんでした。
実は、重要な副担任の存在!
人間みなそれぞれ違うように、個人が持っている「味」というものも、それぞれであることでしょう。味があるところに好き嫌いが出てきますよね。担任にしか話せない重要な話も当然あるでしょうが、まったく関係ない教科担当であったり、副担任にしか話せないような内緒話も実際あるのではないでしょうか。
学校は決して一人の教師でこどもを預かっているわけでは決してなく、教職員集団、地域家庭と一体となってこどもの教育を担う、チームプレーですよね。学校では、教職員全体で見守り寄り添っていくものだと私は思います。
確かに担任は激務で、クラスについての責任をもたなくてはいけませんが、決して自分ひとりですべてを抱え込んではいけないのです。およそ、教師と言う人種はプライドだけは人一倍強いものです。それだけにこの「抱え込み症候群」に陥っている人が多いことでしょう。
「自分が自分で」という「我」を横においておいて、「あなたもいっしょに」「あなたならどうします?」と自分以外に救いを求め、意見を聞く余裕を担任は持ちたいものです。こういう状態にある担任の気持ちをくみ取り寄り添い、サポートしていくのが副担任のつとめなのではないでしょうか?
現役時代、私にこの「他を頼みにする」「他の意見を聞く」チカラがあったなら潰れることなく、もしかしたら教壇に立ち続けていたかもしれないと思うと、なんともせつない気持ちになるのです。
副担任は「緩衝材」というより、時に「父」になり、時に「母」となり、ケースによりさまざまな役目を果たしていく実に重要なポジションです。しかし、この重要な役目であるにもかかわらず、副担任のあなたにその気がなければ、当然役目果たせずお役ごめんとなってしまうのです。
副担任の先生がクラスを学年を、はては学校全体を背負っていくくらいの気概で臨んでほしいのです。
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ハラは最初に決めよう!
とは言っても、学校によってはかなり現実には副担任が前へ出ていくことは難しいかもしれないですよね。私は担任を持つ時、ついてくれた副担任の教師とかなり突っ込んではなしをしていました。
①「自分は一緒にクラスを見ていってもらいたいと思っていますが、どのようにお考えですか?」
②「ホームルーム、学校行事なども御手すきのときだけでなく、どんどん顔を出してくださいね。」
③「私が気が付かない事、そしていたらないところがあったら、決して遠慮しないで私のため、クラス、学校のためと思って教えてください。」
~とこのように、決して押しつけではなく、「お願い」というかたちで自分の考えをクラススタートの新学期に副担任教師に話していました。
このような会話が、あってもなくても、「副担任」として一年のスタートを切る前に、自分はどうクラス、学年、学校と関わっていくのかというオリジナルのスタンスをきっちり決めておかなくてはいけないのです。
途中でブレたりフラフラするのは絶対にけません。一緒にみていくクラス担任としても、副担任の腹が据わっていなくてはどうしようもないですよね。そのためにも「担任副担任間」のコミュニケーションをよく取り合い、普段から良好な人間関係を築いておくことは、教師のためだけではなくこどもたち、学校のためにとても大事なことなのです。
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実際に副担任に何ができるのか?
教師であるならば、人に聞くのもいいのでしょうが、まずは自分で考えてみましょう!副担任という微妙なポジションだからこそ、可能なことがたくさんあるはずです。
①どうしても担任がワルモノになれない時に、あえて大人の約束で汚れ役を引き受ける
②クラス業務、事務の物理的、精神的サポート
③担任の目が届かないクラス生徒情報の提供、共有
④担任の苦労、頑張っている様子を生徒に伝え、間接的にアシスト
⑤担任とうまくいかない生徒のサポート
・・・などなど、考えたら、副坦の先生にやってもらえたらうれしい仕事は山ほどありますよ。実際にこれらをやってもらえたならどれだけ担任の負担が軽減されることでしょう。しかし、これらすべても担任、学年全体、学校とのじゅうぶんなコミュニケーションがあっての前提のはなしとなることは言うまでもありません。
当たり前であり過ぎることではありますが、一人で突っ走る暴走教員ほど始末に負えないものはありません。あくまでも自身のポジションを弁えたうえで副担の先生のカラーを出していけばよいのではないでしょうか。
一方、副担任も時にメインになることがあってもいいはずです。あくまでもメインのメイン、責任を持つのは担任ですが、副担任は母親のような存在でいてほしいと個人的には思います。父として母として、クラスのこどもを優しく、時に厳しく見守っていくクラスのあり方を教えてくれたのは私の初任時代の教師でした。
ありがとうございました!
そして、結論!
副担任の役割は無限!
そして、クラス経営の鍵を握っているのも副担任!
担任を立てつつも自分の味で勝負!
副担任だからこそできることもある!
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すべては、こどものため!
しかし、担任との相性がネックに・・・
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