ありとあらゆるモノに囲まれ、その気になればチャンスはゴロゴロしているこの世の中・・・
「ホントの自分」に未だ出会えずに一生自分探しを続けるひとたち・・・
生きる時代は選べませんが、果たして、現代に生きる僕たちは本当にしあわせなのでしょうか?生き方の選択肢にいまほど恵まれていなかった昔を想う時、みね子とトッキーの生き方があまりにも対照的で考えさせられます。
夢はないかもしれないけれど、堅実に生きたかった。しかし、状況が時代が、みね子の「内なる主人」がそれを許さなかった・・・そうしか、生きられない人もいるのです。
それを「自由」という言葉で表現するのはちょっと違う気がするのです。みね子もそれは十分、分かっているはず。由香を前にしてのせいいっぱいの強がりがいじらしいです。
由香とみね子のガキ対決!
由香という人も、やっぱり優しすぎていい人ですよね。おせっかいでいてちょっぴりお茶目なとこもある、ステキなキャラクターです。ただ、自分とか愛情の表現がすごく下手、ですよね。ほんとうの由香は理解されず、誤解されやすいタイプなのかもしれません。
ヤスハルくんと由香の関係も気になりますが(お互い、いいヤツ~と言ってますが・・・)、ヤスハルくんが二番目三番目くらいに由香のよさを分かっているのでしょう。
みね子と由香の出会いが、「食い逃げ事件」だったから仕方ないにしても、どうしてみね子は由香に対してああまで冷たくというか、そっけない態度をとるのでしょう?!
島谷さんとの一件で、みね子を心配し誰よりも早く事実を伝えてあげたじゃありませんか?ホントに報告くらいあってもいがったのに・・・
自分を気にかけてくれている~ということはみね子も分かっているはずなのに、なぜ?
あまりにもつっけんどうで拒絶反応?を感じたのか、時子が守りに入りましたよね。「この子は私が守ります!」なんていつも言っちゃって、ここのトコみね子のお姉さんキャラが定着しつつあるトッキーですが、みね子と時子は、時に姉であったり、或る時は妹になったり~とお互い守り守られ、励まし励まされる仲ですよね。
時子がオーディションを受けに行った時、どれほどみね子の存在がありがたかったか、時子は一生忘れないでしょう。それにしてもブレずに夢を追い続ける時子はすごいです。
さおりさんのラブアタックなんのその、ブレずに時子まっしぐらの三男くんもすごいですが、時子にはいつか夢をかなえてもらいたいですね。
話がトッキーに飛んでしまってごめんなさい。みね子が由香に対してぎこちない態度をとってしまうのは、やっぱり「親不孝な人はキライです!」島谷さんに言ったこのセリフですべて分かるような気がするのです。
耐えて忍んで、島谷さん自身、島谷家を慮ってあえて彼を突き放したみね子・・・断腸の思いどころではなかったはずです。家族が大好きでいっつも家族のことを想っている彼女だからこそ、自分のしあわせと引き換えに彼の家を不幸にすることは我慢がならなかったのでしょう。
そして、目の前の由香も現にあんなにいい人な省吾さん、鈴子さんを悲しませている、嘆かせている・・・由香に対する不信というものが、こころのどこかにあるのだと思います。
今日の由香の言葉からも家族、特に彼女のお母さんに対する深い愛情が伺い知れました。みね子に自分の母親を重ねていたのですね。実家の家業の事情もぜ~んぶ知っていても、どこか母親を死に追いやったお店すずふり亭、省吾さん鈴子さんがいまだ許せないのでしょう。
彼女らに何ら罪はないと頭では分かっていても・・・
そうなのです、彼女もまた、そうせざるをえない人なのです。
ただ、みね子の「泣くとすんごい子どもみだいな顔んなりますね」というセリフから一気にガキ対決!になってしまったのはちょっと残念でした。もうちょっと由香の話がききたかったです。
「ガキ対決!」の勝敗の行方ですが、どっちもどっちでしょう。しかし、やっぱりみね子に軍配!
少なくとも彼女の言うように親に心配はさせてないし、親にお金で迷惑をかけるどころか仕送りして立派に実家をさせているんですから。悔しがったら、早く仲直りしちゃって安心させてあげましょう、由香さん!
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時子&早苗の乱入(合流)が残念!
早苗さん、時子のふたりがグッドタイミング(バッドタイミング)でご入店!なんと間の悪いことでしょう!それも、由香とみの子の話が始まってないのに・・・由香は「あなたと話がしたいのよ~」とみね子にハッキリいいました。それを受けてふたりで月時計の席に着いたみね子なのでしたが・・・
たしかに、早苗さんの見事な仕切りっぷりと軽快&絶妙トークの脚本は見ごたえはありました。由香の毒を吐きださせてもくれました。しかし、このシーンで誰にも「邪魔」されず、みね子と由香がサシで話し合えば、あのシーンは違った場になったはずです。
少なくとも、みね子のあのふくれっ面も最後にはしぼんでいったと思うのです。何よりみね子とふたりきりで話したかったのは由香でしょう。これから決着をみるまでは分かりませんが早苗さん、時子の優しさが「吉」と出るようなところで落とすのでしょう。
「いいひと」って何?
「自由に生きた方がいいんじゃないの?」って思うんだよわたしは!
それだけではないよな、そこも吐き出しとけ
いい子ちゃん見てるとイライラするっていうのもあるけど・・・
何かよぐ分がんない
そういう時代とか自由にしろとか分がんないですわたし・・・
自由って何ですか?みんな好き勝手にすることですか?イヤなこどはやんないっていうこどですか?
違うよ、しなくていい我慢もあるってこと・・・
べつに我慢ばっかしして生きてるわげじゃねえしわたし!
自由って自分で選ぶっていうことでしょう?
人がら見たら「そんなんでいいのが楽しくないだろう」って思われても本人が選んでんだったらそれは自由でしょ?
違いますか?
それにいい子ちゃんとがって言うけど、別にそんなこどないですよ
言いますけど、島谷さんが私のこど好きだって言ってくれて心のどっかに醜くて汚い自分もいました
そういう気持ぢもありました
もし島谷さんと結婚したりしたら結婚したりしたらさそうしたらさそうしたら・・・
うちのことも楽んなったりすんのかなって・・・
心のどっかで思いましたよ
でもそういうふうに思ってしまう自分が嫌で嫌で吐きそうなぐらい嫌で大っ嫌いで・・・
だから島谷さんが家族を捨てて一緒になりたいって言ってくれた時、あぁそうしたらもうそういう私の醜い気持ぢもなぐなんだなって・・・
感じなくて済むんだな・・・
好きだけでいられんだなって・・・うれしかったです
それでも選んだんですわたしは・・・
お別れを・・・
自分で選んだんです
別に健気に耐えでるわげじゃないです、自分で決めました
それは自由とは違うんですか?
「いいひと」・・・それは、まわりから見て、そう見えるだけなのかもしれません。当の本人は「いい子ちゃん」を演じようとしている訳でもなく、これがみね子らしさ、みね子そのものなのでしょう。
ただ、上のセリフかえらも分かるように、自分の気持ちの赴くまま生きてきたわけではなく、どこかセーブして生きてきたみね子です。これが彼女の言う「自由」だったらちょっと切ないです。
そうせずにはいられない、そうせざるを得ない・・・
つまり、「自分を縛る、何か」がみね子にはあるのです。
いっつも家族のことを第一に想うみね子は、家族という「絆」でみんなとしっかりと結ばれていると同時に、「鎖」という足かせでがんじがらめになってしまっている面もあると思うのです。
「うちのこともらぐになったりすんのかなって・・・」という言葉から彼女の背負っているもののの重さがヒシと伝わってくるのです。
確かに選んだのはみね子ですが、そうしか生きられない人もいるのです。それを「いい子ちゃん」で片付けられてしまったら、いくら「いい子ちゃん」でも爆発しちゃいますよね。
いいひとの面しか、見せてくれなかった「どんと晴れ」の比嘉愛未さんは「いい人」すぎて少し引きましたが、やっぱりヒロインの人間臭さ、弱さを魅せてくれるというのは、ほっとしますね。
何より、どこかで一息ついたりしないと、いくらがんばりやのみね子でも潰れてしまいますから・・・その意味で、今夜の月時計でのトークはお互い言いたいことちょっぴり言えてよかったですね。
相変わらず、邦子さんはやさしく、たくさんある時計の指す時間はみんなマチマチです・・・みんな、おたがいみんなのことが大好きなのですね・・・
NHK連続テレビ小説『ひよっこ』20週 118~119話 8月17~18日放送分
「I LOVE YOU」詞曲歌 三浦和人