今回は結論からいきます。あなたが何が好きで、何をやってきたか~など実はどうでもいいことなのです。採用するサイドからしたら。
いちばん知りたいことは、あなたが教師になって何を実現させたいのか、そのためにどうしていくのか、そして最終的に何を目指すのか(教員になる(教採合格)=ゴールではないのです。)~これらのことが一番知りたいのです。
つまり、あなたという人間を採用することによってどのようなメリットがあるのかを面接官、論文採点者に分かりやすく伝えられなければダメだということなのです。
教師は主に「言語」を介してこどもたち、教職員とコミュニケーションをとっていきます。採用試験の段階でこの「コミュニケーション能力」もまた厳しく見られている訳なのです。
今日は教員採用試験受験者が陥りがちな「自分は自分が~症候群」から抜け出し、他から一歩抜きんであなたオリジナルを訴えるためには何をすべきかについて一緒に考えていきましょう!
「学校、子どもが大好きだから~」は聞き飽きすぎて、
チープで陳腐なあるあるセリフ
私自身、これまで何度か教師志望のみなさんの志望動機面接に付き合ったことがありますが、
学校、こどもが大好き!
人とかかわる仕事がしたい!
教育実習、恩師との出会いなどから志すようになった!
子供とともに成長していける仕事だから!
~みなさん決まってこんな感じなのです。
みなんさんはどう思いますか?
もちろん、ご本にとっては本当にそのような理由であり、おおいにまじめなのでしょう。気持ちはわかります。
でも、志望動機としては弱い?まったくそうですね、それだけの理由でほんとうに一生の仕事にしちゃうの?って感じですね。
学校、子どもが大好きなのは当たり前、前提であって、人とかかわれる仕事は何も教員でなくたっていいわけです。「だったら、学校が大嫌いで、行きたくないこどもの気持ちなんか全然分からないだろう!」と意地悪なことも言いたくなっちゃいます。
そして、「教育実習のエピソードや恩師との出会いがあったから教師を志した~」それが志望動機?「はぁ~?」ってため息のひとつも付きたくなってしまいます。なぜって、そういった体験は教師をこころざす「きっかけ」にはなり得ても決して一人の人間を突き動かす「動機」にはなり得ないからなのです。
採用担当者は「きっかけ」などが知りたいわけではないのです。
こう言うと、必ずこう反論する学生さんがいます。「いや、ぼくの心の中ではこれがホンネで、立派な志望動機だ!」~と。ハイハイ、確かにそうなのでしょうが、それはそれで自分の胸の内に大切にしまってもらってて、もう一度考えてみてください。
この面接なり論文試験は、あなた自身を満足させるためのものなのでしょうか?
違いますよね。自治体、学校法人の採用担当のこころを突き動かし、「この人なら大丈夫だ!」と納得させるような採用候補者を見つけ出すためのものなのです。たしかに採用担当者は生身の人間ですから、そのような動機であっても心動かされる感受性の特別強い方はいるかもしれませんが、おおかたみな、この手の動機、きっかけは正直聞き飽きているのです。
この考えに立てば、おのずからやるべきこと、やっておいたほうがいいこと~などは視界が開けたようにすぐに見えてくることでしょう。
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あなたの何をアピールしていくべきか?
教員採用試験は、あなたという人間を知ってもらうだけの場では決してないのです。「アピール」の場なのです。「何かを」強く訴えかけなければいけない場なのです。
この一見、当たり前すぎて実にかんたんなことを見逃している受験者が非常に多いように私は思います。
個人的な好き嫌い、思いのたけをいくら熱く語ってもダメなのです。特に何度も何度も果敢にチャレンジしながらも毎年、候補者名簿に登載ならずという人にこの傾向があるようです。
もちろん、これらの熱い思いは大切です。
これら熱い思いとこれまで培ってきた人生経験で
自分はどう学校、こどもにかかわっていけるのか?
そしてどのように貢献し、価値を生み出していけるのか?
加えて、冒頭の繰り返しになりますが、
教師になったら何を実現させたいのか?
そのためには何が必要か?
そして最終的には何を目指すのか?
ここまでをあなたオリジナル、ホンネの部分でアピールしていかないと、いっぺんに何十人、何百人の面接をし、論文を目にする人たちの心をつかむことは難しいのです。
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そのための具体的方策・・・
採用担当者の立場に立ってみることの重要性
採用担当をうならせ、他より一歩抜きんでるためにまず、あなたがやらなければならないことがあります。
実際に採用担当にあなたという人間をアピールしていくためには、あなた自身が「あなたという一人の人間」を客観視(完全には難しいですが・・・)できていることが前提になります。主観が多分に入っているうちはダメです。人間というものはある意味、独りよがりな「思い込み」でできあがっている生き物ですよね。
つまり、自分はどういう人間で
自分のこういう部分が教師に向いていて、こう貢献できる
こういう箇所が欠点で、これからこう努力していかなければならない
ある程度、これらのことは自分自身のことですから理解しているとは思います。しかし、それは理解しているつもりだけだったに過ぎない・・・かもしれません。
これらを深く深く掘り下げていかなければなりません。それができたうえで、これからのあなたの「柱」となるべきあなたオリジナルの教育観を樹立させなければなりません。今の段階でいいのです。どんなに青臭くたっていいのです。これがないと、どのようなシーンでもブレまくること必至です
独りよがりから抜け出すためにも、ぜひあなたをよく知る人からあなたという人間がどのような人であるのかを詳しく聞くことをおすすめします。
それもできるだけ多くの人から、時間をなるべくかけて。
そして、次はあなたをまったく知らない他人から、あなたのファーストインプレッションを教えてもらう段階に移ります。教員採用試験業者の主催する面接実践講習などいまはいくらでも、その気さえあればチャンスはゴロゴロしています。面接の場慣れのため、あたらしい刺激を受けるためにもぜひ、こういった出会いの場は積極的に利用すべきです。
ここまで努力してきたあなたでしたら、あとはもう恐れるものはなにもありません。面接、論文等の試験日が待ち遠しくなっていることでしょう。
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要は採用するサイド、相手の立場に立ってみることが何より大事!ということなのです。
私も実際に多数の自治体を何度か受験しましたが、恥ずかしながらご多分に漏れず「自分が自分は・・・」の連発でした。自分が何を目指し、具体的にどう努力していくか~については落ちた年度はまったく話もできませんでした。最初に受けた年度などは、よくも恥ずかしくもなく言ったものです。今思い出しても赤面ものです。こういったのです。
「失われた高校時代を取り戻したかったから・・・」
「あなたの高校時代、取り戻すためにそのために学校、利用されてもね・・・たまったもんじゃないよ・・・」
きっと、面接官はこう思ったはずです。
あなたの教職にかける熱い気持ち、自分でいちばん分かっていることでしょう。でも、その思いがいくら熱くたって、採用担当者のこころをつかむことができなければ、空回り&空振りに終わるのです。
確かに不器用であっても拙くても、人の心を打つスピーチというものはありますよね。それは長い人生経験からにじみ出てくるものであったり、その思いが熱すぎるあまりだったりするわけです。しかし、ほとんどのみなさんは未だ人生を語るには若い人であると思います。
ましてや主に「言葉」を介して、これからの日本の教育活動を担っていくホープなのです。ことばで相手のこころを響かせ、納得させなければいけないのです。
自分のに教職にかけるその思いがホンモノであれば、伝えるスキルも磨かれて行き、おのずからその思いが全身からにじみ出てくることでしょう。そのためにはまず、自分の思い、本気度を自分の中でもう一度確認してみることです。
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