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教師が特定の生徒を味方につけることの意味と功罪~やっぱりにんげんだもの、生徒一人に救われることもある~

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今回話すテーマには正解がありません。ですから、これまでの言い切り風ではなく、私の思いだけを話します。そして、これまで担任をやってきた私の恥ずかしい部分も話そうと思います。

教師だってにんげんだもの、時には弱かったりツラかったり、切なかったりいろいろです。そんな時、自分の思い、考えを理解するクラス、部活などの協力&理解者がひとりでもいればどんなにか救われることでしょう。

私が受け持ってきたクラスでも、それぞれ担任と思いを共有する理解者があったからこそ長年教師をやってこられたのかもしれません。しかし、なびかず中立的なスタンスを取っていた子どもたちの目には、果たして私たちの姿はどのように映っていたのでしょう?

そのことを考えるとき、せつなくなるのです。なんの力にもなってやれなかった・・・と。

教師など考えてみれば因果な商売なものです。建て前はみんなが好きで、平等に扱うことにはなってはいますが、腹の底ではどうでしょう?人一倍好き嫌いが激しかったりします。どのような教師であっても神様でない限り、お気に入りの子どもの一人や二人きっといるはずです。

私もそうでした。必死にこころにブレーキは掛けてはいましたが、いつも近くにいて何かと相談してくるのは、手の掛かるお坊&お嬢グループでした。私自身学生時代優等生タイプではなく、学校になびかない子どもでしたので同じ臭いがしたのでしょう。

そして、どういう訳か比較的真面目で一見、問題行動などまったくない子どもたちからは、授業の質問などを除いては距離を置かれていたのでした。普通は、どちらかというと悪たれ軍団を味方につけるのはたいへん~と聞きますが私の場合、まったくの逆でした。

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クラス替えがあり、逸脱・問題行動の多い生徒が比較的多かったせいもあり、私のほとんどの時間がこれらの生徒に振り分けられ、やっと落ち着いてきたころには、大人しめの男女グループとの距離はさらに広がっていってしまったのでした。

同じように自分では接してきたつもりでしたが、結果としてこのように差が出てきてしまったのでした。しかし、クラス全体としてはそれぞれのグループには分かれてはいても、イザ!というときは協力し合える男女仲の良いそれなりにまとまりのあるクラスであったと思えます。

これはクラス成立当初に、クラスのルールを担任、生徒で徹底的に意見を交わして決めさせたこと、そして悪たれ軍団を中心に係りを決めさせクラスをリードさせていったことが大きいと私は分析します。

二年次のクラス替えで、就職組が多い子どもたちとの出会い・・・そんな中で経済的その他諸々の事情で進学の夢を断念せざるを得なかった子どもたちのこころには、私は寄り添ってあげることは結果的にはできませんでした。

衝撃的だったのは、なんの問題もない~と思われていた生徒が二人、三年次になって「進路変更」名目でクラスを去っていったことでした。何の問題もない~はずなかったのでした。私のやり方が間違っていたのでしょうか?私では彼らのチカラにはなり得なかったこと・・・だけは間違いありません。

毎年届けられる年賀状、呼ばれた結婚式、クラス会・・・決まって毎回顔を出すのは手の掛かったあの子どもたちばかりです。自分に何が足りなかったのかを如実に示すものとして受け止めています。

そんな私でしたが、このクラスで一番印象に残っている生徒がいます。家庭的に恵まれず、当初は問題行動の多かった生徒でしたが、指導を重ねていくうち彼女本来の明るさ、おおらかさあたたかさが戻り、クラス男女、女子集団の潤滑油のような存在になっていったのでした。

私自身も彼女の存在に何度救われたことでしょう。どんなときでも、常に笑顔を絶やさず前向きに生きていこうとする姿勢には生徒であれどこころを動かされたものでした。生徒から学ぶことも多い~ということをこの時、はじめて学んだような気がします。

クラスの他の子どもと同じように接してきたつもりでしたが、他の生徒の目には決してそうは映らなかったようです。クラス会などで今でも、他の子どもたちから「特別だったもんね~」などと冷やかされる始末です。お互い意識せずとも、接する時間が長くなれば長くなるほど、他だけが感じ取れるふたりの雰囲気~というものがあるのでしょう。

いまは結婚して幸せな家庭を築いている彼女ですが、いまだに師弟関係は続いています。「先生!」っていまでも呼ばれるのだけはとっても歯がゆいですね。だからこそ、「先生」と呼ばれるに足りうる人間でありたいと思うのです。

ちょっと長くなりましたが、このように特定の生徒を味方(とはニュアンスがちょっと違いますが)に付けることはリスクと隣り合わせです。

「差別」ではなく、「区別」を付けられる線引きを自分でできるのであれば、自分ひいきの生徒の一人二人従えることは許されることなのではないでしょうか?教師だってにんげんだもの。

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