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生徒の心のつかみ方~生徒の誕生日にメッセージを贈ろう!~教師のクラスづくりのヒント~









担任を長年やっていると、時たま子どもたち、とくに女子生徒からプレゼントやらメッセージカードをもらったりするものです。

プレセントはいくつになってもうれしいもの。こういうホッとさせられるようななごみが突然やってくるのも学校教師ならではですね。

私は最初、実はこれで一度挫折しているのです。はじめは「誕生日メッセージ」ではなく、学期ごとに生徒に渡す成績表と一緒に、ハガキくらいの大きさのメッセージカードにそれぞれその生徒に対する思いの丈を綴ったものでした。しかし、その準備・・・いかんせん数が数だけに後のほうになってくると、やりがいはあるのだけれどシンドイの一言。

それなら毎日、計画的に少しづやればいいじゃないか~という声が聞こえてきそうですが、やっぱり直前のタイムリーな声を届けたいじゃないですか。どうしたものか?とあれこれ悩んでいるうちにあっと言う間に月日は流れ去っていきます。

なんだかんだで学期をまたぐこと2回渡したのみで一時中断状態になってしまったのでした。そんなある日、というか私の誕生日に女子生徒からちょっとしたインテリア小物をプレゼントされたのです。そこに挟んであったのがメッセージカードだったのです。

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一言、「ハッピーバースデイ!学校楽しい、これからもよろしくお願いします。」だけだったのですが、うれしい!という気持ちそっちのけで「コレだ!」ってひらめいたのでした。子どもたちの誕生日ごとであれば、月日もばらけるし、何よりおめでとう!の思いを届けられる!っていいことだらけじゃないですか。

たかが紙切れ一枚・・・などと侮ってはなりませぬ。生徒へのメッセージカード~これは実は結構使えるのです。

①普段なかなか話す機会のないこども、こちらの土台に乗ってこない生徒と直に話すチャンスになる。

②接触の多い生徒であっても、面と向かってなかなか言い出せないコト(感謝であったり、時には諫めたりとかいろいろ)カードになら自分の思いを載せられる。

③一人ひとりに向けて自分の思いを綴るということは、本人を思い浮かべ彼らと真剣に対峙することに他ならないので、あらためて自己の生徒観に気付くことになる。

④このカードがきっかけとしてさまざまな交流が始まったりもする。

⑤トラブルというか指導中の生徒に関しては心強い緩衝材になってくれたりもする。

このほかにもいいことがたくさんあるのですが、実際にみなさんもやってみると、このカードの威力を目の当たりにすることでしょう。

渡し方としては、隠れてこっそりなんかではなく全生徒の前で両手渡しです。男子生徒なんかは恥ずかし紛れにポケット手突っ込んで受け取ろうとするときなんかは、「あげないよ~」と宙に向かってあげようとしてしっかり指導したりもします。

これをやる前までは、月ごとの誕生日生徒を掲示係りに貼りださせていたのですが、カード方式にしてからは益々、それぞれの誕生日はイベント化し、本人だけでなく生徒たちにとっても特別な日になっていったようです。

それぞれがそれぞれの誕生日を祝ってあげる。思いを寄せる~そんなふんわりとした雰囲気が流れる~というのはいいものです。また、クラスの毎日にアクセントを付ける意味でもよかったと思っています。

ある女子生徒からは、「こんなふうに思っていてくれたんだ~」といった返事をもらったこともありました。担任がそれぞれの子どもに想いを寄せていることは、担任であれば当たり前のことですが、子どもたちにはなかなかそれは伝わらないものです。

そんな時、担任自ら「言葉」にして、「カタチ」として生徒に届ける~ということはとっても有効な手段になるでしょう。

・・・といいことだらけのメッセージカードですが、実は注意しなければならないことがあるのです。「諸刃の剣」ということばがあるように、ちょっとした行き違い、やり方の誤りからさまざまな問題が生じる恐れがあり、また多大な危険性も孕んでいるのがこのカードなのです。

最初、実は私、カードむき出しで直接子どもたちに渡していたんですね。ちょっと考えればわかりそうなことなのですが迂闊でした。こどものことですから、見せあいっこしたり、無理に見せろよ~とさまざまな問題が出てきたのです。それから封筒にキチンと糊付けし、「家に帰ってから封を開けること」というルールに変更したのです。

当たり障りのないメッセージだけならともかく、このカードを何かに役立てようと思うと必然的に生徒のプライバシーにかかわることも書くことになります。生徒のプライバシーには敏感であらねばなりませんし、担任はそれを守る義務があります。

また、担任ではない、教科担当、部活動・委員会顧問、清掃指導担当などなど・・・がこれをやろうという時は、一言当該担任に事前に話を通しておいたほうがよいかもしれません。とにかくプライドが高い人が多いワケですから、彼らは自分を飛び越えられること、そんなの聞いてないよ~というパターンを一番嫌うことは先生方も重々承知のはずです。

何もかしこまって「許可をお願いします」なんてやられたら、相手も堅くなってしまうでしょうから、こんな感じでやってもいいかな~くらいにしておいたほうがよいでしょう。

今回は担任の思いを載せたメッセージカードについてちょっとしたアイディアとして話しましたが、もしかしたらみなさんもうすでにやっているかもしれませんね。

「誕生日」・・・誰にとってもそれぞれに特別な日であり、やさしくなれる日・・・そんな日に担任の思いを届け、一緒に祝ってあげる~一度はやってみてソンはないかもしれません。

こんなことを続けてると、きっと先生の誕生日に子どもたちから「メッセージ」が届くことになりますよ。














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