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講師差別!教諭/常勤/非常勤講師~ぜんぶやってみてわかった、非正規のツラさせつなさ~

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待遇、人間関係その他すべて含めて、教諭(専任)がいちばん何かと恵まれていることでしょう。教諭と講師の待遇の差などは調べればいくらでも出てきますよね。そこで今回は、待遇面はさて置き、実際にこれらすべてを経験してきた者から見た、それぞれの仕事のたいへんさ、ツラさそしてありがたさについて話していきます。

生徒にとって、正規だろうが非正規であろうが、教師に何ら変わりはありません。金銭面を含めた待遇に差が有りすぎるのも(特に教諭と常勤)百歩譲ったとしましょう。しかし、解せず許せないのは依然として非正規である「講師職」の人間に対する職業差別なのです。職種による線引き区別は当然、仕方ありませんが、講師であるがゆえの、本人には何ら関係のない人間的な差別を、これまで私は目にしてきました。また私自身も差別を受けてきました。

現場が早晩変わるはずはないでしょう。だとしたら、弱い立場にある非正規の人たちは、我が身は自分で守るしかありません。どのような職種であれ、それぞれのポジションで全力で職務を全うするのは当たり前のことです。しかし、自分のライフプランを十二分に考えてこれらの非正規の仕事に就いてほしいのです。それでないと、制度に学校に飲み込まれて、正規になる前につぶれてしまうこともあるからなのです。実際、情熱にあふれた教師が非正規のまま燃え尽き、学校を去っていった姿を何度も見てきました。どうか、未来に出会うであろうこどもたちのためにも、もっと自分を大事にしてください。

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教諭から見た常勤、非常勤の教師

私は常勤講師を数年経験した後、教諭となり、退職後非常勤講師を経験してきました。それだけに正規職がいかに恵まれているかが実感できました。常勤時代も職会や部会では積極的に発言してきたのですが(もちろん身をわきまえて)、教諭としての発言はやはり違うのです。当の本人は大して年数も経っていないので同じなのに、「正規」としての発言としてキチンと聞いてくれて向かい合ってくれるのです。

非正規の時は面と向かって、「来年いるかどうかわからんのに何、そんなにマジメになっちゃってんの~」と教諭から小馬鹿にされたこともありました。学校、生徒を思っての指導部での発言もなにかとてもむなしく感じられたものでした。もちろんすべての学校がこうであるとは言いませんが、講師あるところに差別ありです。これで「いじめをなくしたい!」などと児童生徒に範を垂れるのでしょうか?

教諭という違った立場にはじめてなってみて、講師のひとたちの迷いや悩みをあらためて知ることができました。ご存知のように、高校は部会や部活、教科等で講師先生たちと一緒に仕事をするチャンスがとても多い職場です。そのひとたちの話を聞いてみると、まさしく自分が講師時代に経験した悩みと同じなのです。

どこまで自分が入っていっていいものか?

でしゃばりすぎではないのか?

なぜ、講師ということだけで軽んじられなければならないのか?

中には部活生徒の面前で「この人はアルバイトだから来年は期待できない。そのつもりでヤレ!」と生徒に紹介されたと涙を流して話してくれた教師もいました。普通、教師が「コマ」と聞けば、「授業のコマ数」を当然思いだしますが、同じ「コマ」という発音でも管理職から見れば、教師集団を「駒」に見立てどのように布陣し、どう将棋を指していくかを思いつくようです。そして、真っ先にその「捨て駒」となるのが非正規である講師職の方々なのでしょう。

常勤の先生たちは担任こそないけれど(主に高校)、それ以外はすべて正規のものたちとほぼ同じ職責を果たしているのに、このいわれなき差別はなんなのでしょうか?あらためて常勤講師という人たちは理不尽な扱いを受けていると知ったのでした。一方、非常勤講師はまさしく授業特化型教師です。そのような雇用形態なのです。高校は教科、各部会ごとに分室がありますが、そこに籠り、接触どころかスレ違うことさえない非常勤の先生たちも多いです。非常勤以外は当然学校にずっと張り付いているわけですから、こちらも目まぐるしく忙しく、ただただ目の前の仕事をこなしていくのに精一杯です。当然いつ来て、いつ帰ったかなんてまったく分かりません。大規模校であれば、名前はおろか存在すら知られていないかもしれません。

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非常勤講師だからこそ、できること・・・

公立高校退職後、自営の道も何とか見えてきた頃、無性に学校が懐かしく思えてきました。かと言って今の仕事を投げ出すわけにもいかず、悩んでいた時に思いついたのが「非常勤講師」です。授業だけしたいものにとってはうってつけです。こんなにも授業の準備に時間をかけることができ、授業に専念できることの喜びとしわあせを初めて感じました。やっぱり、教材研究に手間暇をかけると生徒の食いつきが違います。あらためて自分は授業も大好きなんだと思えたのでした。これは、非常勤講師だけに許される最大のしあわせと言えるでしょう。

しかし、いいことだらけで終わらないのが世の常です。これまで経験したことのない貴重な体験をしました。非常勤講師であるが故のあからさまな差別です。

非常勤の人間だけを名前で呼ばず、「あんた、おまえ」「ピンチヒッター」呼ばわり

その日の授業すべてを終えても帰らず、仕事をしているとそれとなく帰らそうとプレッシャー

与えられた机ですが、他の人が談笑等で座っていることしばしば+机上が他の人の私物置き場になっていることも度々

事前に許可を取って、授業以外の仕事も引き受けたことに対する陰口

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~と切りがないのとクラークなってくるのでこの辺りで切り上げますが、明らかに自分たちが上、おまえたちの変わりはいくらでもいる~という態度でくるのですから悲しいものです。まさか、教諭職の人にはこういったことはしないでしょう。要は区別ではなく差別しているのです。悲しいことに人間は下のものを見下すことにより優越感を味わいたい生き物なのですね。私は性格上、サラリと流せるのでストレスを溜めることはあまりありませんが、人によっては本当にツライいと思います。

もちろん、常に学校にいる人たちから見たら非常勤などは、扱いにくい人種に見えることでしょう。接点がなくつかみどころがないのも分かります。しかし、廊下ですれ違いのあいさつさえも無視というのは悲しすぎます。情けなさすぎます。これが自分より20歳以上若い人間にやられるのですから情けなくもなります。こういった思いを非常勤の人たちはしてきているのです。差別が無くならないのだとしたら、与えられたポジションは全力で全うし、この非常勤講師という現在だからこそできることに専念すればいいのではないでしょうか?

一方、常勤で正規の人達と同じ仕事をすることも、とてもいい経験になり力になることは否定しません。しかし、いくら全力投球でたとえ燃え尽きたとしても誰も、面倒なんか見れくれやしないのです。それこそ変わりはいくらでもいるのです。そこで、経験は経験と割り切り、全力投球した後は、きっぱり仕事から離れ、来るべき教員採用試験に備えるべきでしょう。非常勤をやりながらも一つの道かもしれません。いろいろな意味での差別がなくならないのであれば、あなたは何よりも合格して、差別されない正規の「教諭」になることが先決だと考えるからです。私も常勤を経験した後、両立は無理とあきらめ、教採に専念しました。そしてあなたが教諭になった暁には、非正規の人達にやさしくしてあげてください。負の連鎖だけは繰り返してはいけないのです。

非常勤時代、私が準備も含めて学校行事等に出るのを控えていたころ、生徒に言われたことばが今でも忘れられません。

「先生いつもすぐいなくなっちゃうんでヤダ、学校にいつもいる先生ばっかだといいんだけど」

あなたが一日も早く、心穏やかに一日ずっと学校にいられる教師になれますように、陰ながら応援しています。

 

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