コラム 自分と向き合う

「海の近くに」じゃなくて「海岸」に住んでみた!海住みのメリットとデメリットまとめ&シーサイドライフへのご招待~

「海の近く」にいつかは住んでみたい!と思っている人はけっこういるようで、だいぶ前の記事「住むならどこ?何県?やっぱり東京?引っ越し20回の私は、なぜ地方に住み続けるのか?」を読んだ読者さんから「海限定の記事で、もっとくわしく海住みのいいとこと悪いとこを書いてほしい!」という熱烈リクエストを頂戴しました。できれば地名も入れて具体的に教えて~ということだったので今回もちょっとリキ入れてがんばってみました。

私の場合、「海の近く」はもちろんのこと、「モロ海」砂浜というか波打ち際に本当に近い家に住んでいたこともあったので、けっこうリアルにいいとこ悪いとこ含めて話していけるかなと思います。また、海の近くに住むなら~のイチオシおすすめスポット(私的)もちょっとだけ紹介しちゃいましょう。




いずれにしても「いつか」なんて言ってるうちに時間は無常にも過ぎ去り、みんなみんな老いていってしまうもの。せっかくその気になってもなんにもアクション実際に起こさなければ「いつか」なんて「いつに」なっても訪れないでしょうね。ちょっとでも気になるなら、私的にはまずは賃貸からシーサイドライフに入るのがおすすめ。

今回は読者さんのリクエスト内容に応えつつも、ウミチカ狙いのあなたにちょっとだけ役立つ情報も私の経験からもりだくさんで話していきたいと思います。(貼ってある画像はすべて、その地名の海になります)




あなたはなぜに海に焦がれるのか?

海、川、湖などの水辺の生活にヒトといういきものが魅かれるのは、ヒトはむかしみんなお母さんのお腹の中にいたから~とはよく言われることですね。でも、人によって焦れる理由もまたそれぞれでしょう。

ただ単に、海を眺めているだけでシアワセ!という人だって、さまざまなこだわりがあるもの。「房総、熱海、湘南のようなおだやかな海がイイネ!」という人がやっぱりメジャーなのかもしれませんが、荒れ狂う冬の日本海のような海に恋する人だっているんです。

また、見てるだけじゃなくって、マリンスポーツ、釣りを楽しみたい、愛犬と散歩したい~などいろいろな目的があって海住みを目指す人もいることでしょう。

その肝心の海までの近さ、高低差、見え方だって実にさまざま。せっかくウミチカを目指すのならトコトン自分の好みにこだわって探してみるべき。この意中の物件に出会うまでのプロセスがまた実にたのしいんですよね。

このようなわけで、まずは「自分はなぜ海を目指すのか?」「どのようなこだわりがあるのか?」を自分のこころのあるじ(主)に聞いてみなければなりませぬ。ぜひぜひ。ここが大事!




ウミチカを求めて、私の場合

前に話したように、学生時代から引っ越し20回以上の中でウミチカ物件(どこまでが「ウミチカ」になるのかは人それぞれでしょうが、私的には徒歩10分以内でないとウミチカには入れてない。だって、いざ海!って気持ちになってもクルマでいく距離だったり、歩きで30分もかかったらそのうちにハイな気分も萎えてしまうでしょ、やっぱり)は以下のとおり。

つまり、自分のウミチカの条件がハッキリと見えてくるまで、学生時代から社会人なってからず~っとこのようなウミチカ引っ越しを重ねてきたのです。当時を懐かしみながら思い出してみました。(鎌倉稲村ケ崎と逗子小坪、茨城県高萩市は、いずれも海に近いとは言えない徒歩15分程度のエリアだったので対象外としました)(駅、海までの所要時間等は当時を思い出してのものですので、多少の誤差はあると思います)

➀ 横浜市中区桜木町
最寄り駅  JR桜木町駅&市営地下鉄ブルーライン 駅まで徒歩5分程度)

弁天通り&海岸通りに近く、赤レンガ倉庫(赤レンガパーク)が目と鼻の先の物件。9階建ての最上階。海まで徒歩10分弱

海眺望は当然まわりにもそれなりに高層ビルなどが建ち並んでいるので最高とまではいかない。でも、海に向けて建っているのでそれなりに高さを活かしたシーサイドビューが楽しめた。特に夜景がステキな物件だった。御存知のように異国情緒タップリ&ハイセンスなオシャレなマチ。

② 横浜市金沢区六浦(むつうら)
(最寄り駅 京急&シーサイドライン 金沢八景駅 駅まで徒歩10分程度)

平潟湾沿いに建つマンションの4階。平潟湾の向こうはもちろん海。海まで徒歩2~3分

海眺望は最高!だけど砂浜などまったく見えないし、波音もまったく聞こえない。近くには関東学院という大学もあって学生の街。よって生活にはかなり便利ではあるが、海とマチがごちゃ混ぜになったようなふしぎな雰囲気のするシーサイドライフ。前の桜木町よりかはかなりイモっぽい雰囲気(当時)(住んでいる人ごめんなさい)だけど、ごこかほっころできちゃうあたたかさのあるマチ。

また、野島公園がモロチカで、釣りのための船も結構出てるので、いろんな海との付き合いができそう。また八景島シーパラダイスがこれまたモロチカなのもうれしい。シーサイドラインの海の公園駅で降りると人工海浜が開けていて、人工ではあるが砂浜があり、散策も楽しめる。しかし、いついっても人ばかり。

③ 葉山町一色(いっしき)
(最寄り駅 京急逗子線 新逗子駅(現在は逗子・葉山駅という名称になったらしい)駅までバスで15分程)

御用邸、しおさい公園の近くに建つメゾネット式の物件。眺望は海はまったく見えないが、海まで徒歩3分程度

ここに越してからは、夜空を見上げることが多くなった。そのくらい空気が澄んでいて、山と海を間近に感じられるステキなマチ。横浜から比べると不便さこの上なし~ではあるが、ここでしか味わえないるふしぎな雰囲気がもりだくさん。鎌倉とはまた違った海のテイストがあるが、交通の便はいたって悪い。葉山駅なんてなく、旧新逗子駅まではバスで20分もかかった。クルマがないとかなりしんどい。なのに、なにせ葉山ブランドなので、賃貸にしてもそう値崩れはなしなのがちょっと。

④ 静岡県 御前崎市(おまえざきし)
(最寄り駅 JR静岡駅からバスで1時間半 or JR菊川駅からバスで50分程 or JR掛川駅からバスで2時間)
(バスも乗り換えがあったりなかったりと複雑)いずれもバス停から徒歩でかなり歩く必要あり

太平洋を高台から見渡せる絶好のロケーション。さえぎるものは何もなし。ただ、海岸に降り立つまでは高さがありすぎるので徒歩で10分弱

静岡市と浜松市の中間に位置する半島の先端のマチ。ハッキリ言ってかなりの田舎&生活するにはかなり不便。病院、コンビニ、スーパーでさえ徒歩ではほぼ無理・・・クルマがないと暮らしていけない。年とってクルマ手放したら、世話してくれる人いるとか、特養とかに入ってないとかなり厳しくなる。

しかし、この不便を乗り越えると、不便もまた「快」となり、何よりもここはこれまで住んできたウミチカのどこよりも、自然の息吹を感じられるところだった。マリンパークをすぐ下に臨む高台に建つ中古戸建、5LDK駐車場3台込みで6万円と格安すぎてしあわせ感とお得感がたっぷり。



夏は涼しく冬あったかい、雪など私が住んでいた2年の間にはただの一度も降らなかった。そのうえとにかくハマモノが鮮度抜群なうえおいしすぎる。みかんいちごなどもビックリすぎるくらい安く、渋滞とは無縁でクルマが思いっきり動かせるなどクルマ好きにもうれしいグッドな環境。

このようなウミチカ遍歴を経て、やっぱり「モロウミ」(モロに海に建つ物件のこと)に住みたいとの結論になり、砂浜物件にたどり着いたのでした。

⑤ 福島県いわき市
(最寄り駅 JRいわき駅よりバス60分程度 乗り換え待ち時間含まず)

砂浜に建つ物件。モロウミ物件の見本のような建物。目の前がプライベートビーチのような感じ。2階建て戸建て5LDK+ハイジの屋根裏部屋つき 駐車場3台込みで9万チョイ
窓を開ければ港が見える~♬ではなくて、ドア開けたら即、砂浜、よって海まで「1秒」  

(このように砂浜に建つ戸建てでした)

これはあとからくわしく話しますが、モロウミ物件はよほど「モロ」にこだわりがある人以外はゼッタイにおすすめできません。率直に言って、下手したら命にかかわることだからです。

私が住んでいたこの物件はあまりにも極端ですが、いわき市はいわき七浜と称されるように海岸線が起伏に富んでおり、海の表情も実にさまざま。しかし、海沿いの物件そのものが賃貸売却含めて非常に少ないです。高台から海を臨めるものでしたら探せばそれなりですが、こちらの場合は時間がかかりそうです。

☆彡 海が一望できる貸別荘



あなたの家にいる時間はどのくらい?

海が近い生活は、生活にうるおいやハリも与えてもくれて、ほんとうにステキなもの。でもちょっと立ち止まって考えてみませんか。

退職された方、作家や完全リモート職の人などは、おうちの滞在時間が当然それなりに長くなるのでしょうが、普通はフツーの社会人や学生だったりして家で過ごす時間は結構短かったりするもの。私もそうでした。早朝から深夜まで仕事で、家には寝に帰ってくるようなもの。休みもろくに取れず、のんびりと一日中家で過ごせた~なんてしあわせな日はほんと片手に余るくらい・・・

こんな生活状況で、せっかくのロケーションにカンペキシーサイドビューがあったとしたって、ほんとうにもったいないじゃないですか?そう思いませんか?確かにハマからほんとうに近くて、波音を遮る騒音などがない限り、波音を枕に眠りにつくのもうっとりしますが、それだけのためにハマチカ、モロウミに引っ越すのはちょっともったいない気もします。

私の場合なんて、帰ってきてもいつも真っ暗な海、冬なんか朝出ていくときだってやっと明るくなってきた海を見ながら出勤~こんな生活してたら、いくら海が近くったってあまり海と対話することなんてできやしません。



シーサイドライフに入る前に、もう一度自分の生活パターンを振り返ってみて、本当に今の自分にとって「今が」海を目指すべきその時期なのか、もう一度じっくり考えてみることをおすすめします。もしかしたら、その決意はそれほどのものではなかったりしたり、リタイアした後のほうがいいかもしれない~なんてことにも気付けるかもしれないのですから。

それでもなお、頭から海のことが離れないのであれば、あなたのその想いはホンモノかも。あなたのその想いをもう一度確かめるためにも、ほんとうに引っ越してしまう前に一度、ウィークリーマンションなどで疑似体験してみることをおすすめします。「海沿い ウィークリーマンション」などで検索かけるとそれなりに情報が出てくるでしょう。

☆彡 海が見える物件(マンション・アパート)yahoo不動産

自分のこだわりの条件をハッキリさせる!

こればかりは人によってほんとうにさまざま。人の数だけ好みというものがあるのだから、あなたが「これだ!」というのがいちばんなんですよね。あなたの「いちばん」をハッキリさせるために以下にチェックリストを書き出してみました。まずは、これを参考に自分の理想の物件をあぶりだしてみましょう。

ハッキリ言って、海だったら「どこでもイイ」これがいちばん失敗します。「海」は漢字でたったの一文字ですが、実にさまざまな海がありすぎなのです。

ポイント

➀ 海との距離

どれだけ近いか?というただ単に「海までの距離」のことだけでなく、その「近さ」が徒歩によるものなのか、バスその他の交通機関、果てはクルマによるものなのか?を考える必要が当然あります。

例えば、海まで「徒歩10分」のところは、「クルマ1分」だったりします。自分がクルマで行きたいのか、それともあくまでも徒歩にこだわるのか?ということももちろんありますが、そもそもお目当ての物件に駐車場があるのか、そしてかんじんのお目当ての海に車を停めるところがあるのか?というもろもろも含めて考えなければなりません。(地方、田舎ではこんな心配はまずいりませんが、そうもいかないシーサイドはたくさんあります)

ポイント

② 海と物件との高低差

これはけっこう大事なポイントです。海好きなら見え方の違いにもこだわるのは当然です。しかし、当たり前のことですが、高低差、これが高くなれば高くなるほど海辺へのアプローチは遠くなり時間もまたかかることになります。高台から遠く海を眺められるだけで満足という人ならまだしも、海へのアクセスも大事な物件選びの要素となります。

ポイント

③ 波音、騒音などの「音」にどこまでこだわるか

幹線道路沿いであれば、昼夜を問わず絶えずクルマが行き来して波音などは絶望的です。波音などは荒れ狂う日本海の海のようなロケーションであっても、よほどの至近距離でなければまず望めません。寄せては返すさざ波の音色を枕に眠りにつきたいのであれば「モロウミ」一択でしょう。

ポイント

④ 観光地 or それ以外

これは、③とも関係してくることですが、これまたとても大切な事。メジャーな観光地や有名な海水浴場などのウミチカ物件はなかなかオモテにも出てきませんし、たまに出たとしてもすぐに決まってしまうもの。しかし、ちょっと考えればわかることですが、こういったところはいつ行っても人、ヒト人間ばかりなところが多いもの。誰も訪れることのない真冬の荒れ狂う海にしたって、そもそもこういったところはあまり普通の人は好まないうえ、土台需要がないのでウミチカ物件自体がとても少ないです。




どっちもどっちということになるのでしょうが、絶えずアンテナを張っておくしかありません。

ポイント

⑤ クルマの有無

クルマがあると無しで、おのずから物件選びもかわってきます。クルマがあったらあったで、当然、駐車場付きかもしくは近隣駐車場アリの物件になるでしょうし、お金の問題もからんできます。首都圏のメジャー観光地で駐車場付きとなるとそれなりの賃料になることは間違いありません。お金はあまり出せないけど、クルマは手放したくない~となれば地方に目を向けるしかありません。

逆に車なしのシーサイドライフを目指すのであれば、地方に行くととてつもなく痛い目にあいます。当然海までのアプローチも徒歩圏の物件になるのでしょうが、そうすると今度は生活圏へのアクセスが不便になり、クルマなしではとてもとても~ということになりかねません。

自分の経済力とこだわりと相談して、どこかで折り合いを付けなければなりません。

ポイント

⑥ 海の表情へのこだわりがあるか

これは海の醸し出す雰囲気とも言い換えることができるでしょう。一年を通じて穏やか晴れが多い海もあれば、そのまた逆の海だって当然あります。また、延々と砂浜が続く海岸線もあれば、ごつごつとした岩場に囲まれたプライベートビーチのような小さな小さな湾だってあるでしょう。

その地のオリジナルな気候に物件の立地条件も加わって、独特の味わいになっていくのですね。また、そのリケーションから朝陽がのぼるのか、それとも夕陽が落ちるのかもまた海好きなら押さえておく最重要ポイントになるでしょう。

ポイント

⑦ 海で何がしたいのか、海に何を求めるのか

海でみんなでバーベキューをしたい、海から花火大会の花火を眺めたい~などのような一時的な目的のためではなく、継続的に長期にわたる目的のための引っ越しの方が海住みも長続きするでしょう。



☆ 一人ゆっくり犬と散歩、ランニング

☆ ゆったりとビーチコーミング(浜辺に打ち上げられた漂流物を拾い集めること)

☆ お目当ての海岸線をただただ走るためにクルマを走らせる

☆ 天気のいい日に浜辺でのんびり読書

☆ ここでないと釣れない魚がある

このようなこだわりがあれば、それなりの選択眼を持っての住まい探しになるでしょうし、なにも「直」に海辺と触れ合わなくとも、部屋から海を眺めるだけでしあわせ~というのであればあとは「見え方」だけの選択の問題になってくるでしょう。

ポイント

⑧ 場所へのこだわりがどこまであるか

私は個人的に鹿児島が大好きで昔はよく行ったものでしたが、南国の海はまた一味違ったアジがありますよね。独特のあの色、複雑な海岸線・・・同じ日本でこれだけ違いがありすぎる海がもりだくさんというのが面白いです。

自分のあこがれの地、お気に入りのビーチがあるのであればリサーチ十分にしたあと、一気に目指すべきでしょう。ただ、いくら与論島が本命中の本命だとしても、リタイア&ファイヤー組、もしくは遊んでいられる境遇の人、果てはネット上で稼ぐことのできる人、限定になるでしょう。こういった地で職を求めるのはほんとうにたいへん。

~とちょっと長めに話してきましたが、要は海があれば多少の生活の不便はがまんできるのか、そしてどこまで我慢できるのかということになります。何を最優先にして、何を犠牲にするのかということです。「ロケーション最高だけど、家は古民家の相当ボロ、なのにこの家賃? 」さて、そうするか? ということですね。

あれもこれもなんて欲張りさんは、いつになっても優良物件に巡り合えないですし、いつまでたっても決められないで終わっちゃいますね。

海住みのメリット

いよいよ海との生活を始める!という強い決意のあなたのために、あらためて海の近くに住むという生活のメリットをカンタンに話していきましょう。もうここまで来たら再確認という程度になるでしょう。

➀ 海から活力、チカラ、パワーをもらえる

私の場合、こればいちばん大きかったですね。家に帰るのが待ち遠しくなるあの感覚、なつかしいですね。海は日々の天候、季節によって一つとて同じ表情はないのですから、毎日に刺激を与えてくれもしました。自分がいま生きていて自然の一部なんだ~と体感できるあの感覚は住んでもらえれば分かるような気がします。一人、思索にふける哲学人のような人にもまたもってこいかもしれません。

② 海とジカに触れ合えるチャンスが毎日たくさん

仕事がある日だって早起きして、毎日波打ち際を散策したり、休日には釣りにマリンスポーツ、友人たちを呼んでバーベキュー~などなどあなたの想像力しだいでいろいろやりたいことみつけてください。日々、海と接していると同じような人とも知り合いになれたりといいことづくめ。



特に子どもがいる家庭はうれしいことがいっぱいのような気が。さまざまなイベントが海でできそう。家族のアルバムの一ページにそんなスナップが一枚あったとしたらステキですね。

画像の緑色の戸建ての物件は1階のデッキ、2階のベランダともに砂粒が飛んでくるような近さと絶好のロケーションだったのでよくここで本読みまくったり、楽器の練習三昧でした。また、浜辺に建つ物件であったので、遮るものは何もなし、当然カーテンなどはほとんど無用、だって誰も見てやしないんですから。

③ 潮の香

これに限ってはどうでもいいという人もいるかもしれませんが、私の中ではこれのウェートも大きかったかも。においで脳内リフレッシュできるっとこともあるような気がする。ウミチカに住んでいるなって実感できるのもこれのおかげ。

④ 市場、海鮮料理屋などがたくさん

サカナ好きにとってうれしいオマケがついてきます。海沿いは海の駅や海鮮市場、ごはんが食べられるところが結構あったりします。静岡に住んでいた時の御前崎では、なぶら市場という一般向けのショップがあって海関係の食材はなんでも一通りここでそろってごはんまで食べられるという便利なとこでした。もちろん鮮度はバツグン!もちろん地方に限ってになるのでしょうが、普通にスーパーで買う魚とは鮮度が全然違います。

海の近くに住むデメリット

いいことばかりを先に話しましたが、実はこれがいちばん大切なことなので、もう一度じっくり考えてみてください。ロケーションが抜群な物件を実際に内覧に行くともうデメリットなんて眼中になくなってしまうので要注意です。仮の住まいだったらまだしも、一度根を張ってしまうと(物件購入)、結構住み替えるのは何かにつけてたいへんです。でも逆にこれをクリアできる、何とも思わないというのであればもうあとは何も怖いものなんかありません。

➀ 家の中、すべての劣化が激しい

これは特に海へ近づけば近づくほどその傾向が顕著に現れます。砂浜に建つ物件の時など、電化製品はすぐダメになるし、窓を開ければ容赦なく砂ぼこりで家の中はザラザラ・・・特に夏などは潮でフローリングがベトベトになることもしばしば。せっかくのウミチカ物件だったけれど、夏も冬も窓を閉めっきりでエアコンフル稼働~で何とかしのぎました。家の中でも潮風を思いっきり浴びたかったのになんとも残念でした。

また私の場合、蔵書もかなりの数を抱えていたのでしたが、窓を開けておいた時の影響でしょうか、塩害でしなるというか紙質が曲ってしまう被害にあい、これは稀覯本も結構あっただけにほんとうに残念でした。人間の身体に塩害の与える影響までは私には実感できませんでしたが、人体以外はモロ影響ありまくりなのです。

② 当然、外のクルマのダメージは甚大

砂浜物件の時はクルマ2台しか停められなかったので、ほかに1台のみ月極で借りてました。クルマ停める場所も、固定ではなくローテーションでぐるぐる回したのですが、それでもクルマの劣化は目に見えてどんどん悪くなっていくのは悲しいのを通り越して怖かったですね。都合ここでは4年ほど暮らしたのですが、最終年には下回りはもちろんのこと、ルーフ、ボンネットなどいたるところからサビが浮き上がってきたのですから・・・ 家の中と同じように、外装は潮でべとつくのでマメなメンテナンスが必要なのでしょうが、完全格納車庫でもない限り、たとえ毎日メンテナンスできたとしても意味ないでしょうね。だって毎日、潮風にさらされているとこに青空駐車なんですもの。

このようにクルマを大切にしている人は、モロウミ物件はまず無理でしょう。逆に「クルマなんかアシなんだから全然OK!」なんて人だったら問題まったくないですね。格安中古を短いサイクルで乗り換えているような人はけっこういますからね。

③ 駐車場トラブル

これはもちろん物件にもよりますが、私の場合、これに結構悩まされました。戸建てのとなりがシーサイドレストランで駐車場に余裕がないためあんおでしょうか。出かけていて空いた1台分にかなりの割合で停められてしまっていたのでした。停めるほうは「ちょっとの間だからいいじゃないか、いつもいつもじゃないよ、一回きりなんだから細かいこと言うなよ」などのような感覚なのでしょうが、そこにいつも住んでいる方としてはたまったもんじゃありません。また、海にはどうしても「夏」に多くの人が集まりますので、夏、特に花火大会開催時は本当にたいへんでした。停めるに停められず、出すに出せず~ストレスたまりまくりもいまになってはいい思い出ですが、当時はキリキリでした。




このように場所によっては駐車場トラブルに悩まされる恐れのある物件もそれなりにあることを頭に入れておいた方がいいかもしれません。

④ 騒音

これもまた物件によりますが、幹線道路沿いであったりしたら夜間早朝の騒音に悩まされる恐れは当然あります。特に夏は族車だけじゃなくバイクが群れをなして爆音轟かせ、道路を何往復も爆走したりもします。クルマ、バイクいずれも何もいじっていないマフラー、エンジンならまだいいのですが、過度にチューニングしたり、消音器完全に外してますね、あれは~ってレベルだったらどうします?慢性的睡眠不足になる恐れダイです。

こういったことからも物件選びの際は早朝、夜間の道路状況リサーチ、それも単発ではなくて曜日を変えて入念な定点観測をやることをおすすめします。

⑤ その他のさまざまなトラブル

海は自然と人を惹きつけるふしぎなチカラがあり、実にいろいろな人が海を目指して集まってきます。人混みくらいだったら織り込み済みですが、時は予想もしないトラブルに巻き込まれる恐れだってあります。私の場合の主なトラブルはこんな感じです。

☆彡 難癖サイクリスト

戸建ての軒下に勝手に停められていたイタリアのビアンキとかいう自転車が傷をつけられてしまったので、あとから請求書出すからキッチリ払ってほしい~と難癖をつけられた

☆彡 ドア鍵穴いたずら

ボンドかコーキング剤のようなものを鍵穴に入れられシリンダーまるごと交換するハメに

☆彡 ドアガチャガチャ

これはしょっちゅうアリ、1階に限っては絶えずロックしておかなくてはいけない生活でした

☆彡 クルマに対するさまざまないたずら

タイヤ、外装傷付け、ガラス・ボディにジュースまき散らし、近くのコンビニで買ったと思われるゴミまき散らしなどなどクルマに対する攻撃もそれなりにありました

☆彡 花火

夏の花火大会ではなくとも、季節を問わず駐車場の近くで花火をする者が絶えず、後片付けもけっこうたいへん

☆彡 自然災害

これは以下に少しくわしく述べます。

これらのトラブルの数々は主にモロウミ物件で起きたものですが、自然が原因でおこるものではない人為的なトラブルに備えるためにも夜間照明、人感センサー、防犯カメラなどを家まわりに設置し、またクルマ自体にもドライブレコーダー(駐車時も録画可能なもの)などを取り付けてもしもの時に備えておくのが得策かもしれません。

モロウミ物件は避けた方が無難

本当に波打ち際に近い物件に4年以上住んだ経験から言うと、どうしてもという人以外はモロウミ物件は避けてください。とアドバイスできます。上のような悪条件が重なる以上に「命」にまで危険がおよぶからです。みどりの建物の画像の様に、モロに波に1階部分をつぶされてしまいました。

災害当時は2階で寝起きしていたのでなんとか今も生きていますが、波、水、自然のパワーはやはり人知を越えたところにあるようです。災害級の高波以外の平常時でもちょっと海が荒れると平気の平左で容赦なく窓ガラスに波しぶきというかモロに波が押し寄せます。

 

(私が住んでいたモロウミ物件)

一日のほとんど家を空けてて、ほんのわずかな時間のために寝るためだけに帰ってきても、肝心の眠りさえも妨げられるのですから何のために海に住んでいるのか分からなくなりましたね。

もちろん至近距離物件ならではの眺望と刺激はありますが、リターンがわずかでリスクがとてつもなく高いのですから、「よほど」の人でなければまったくをもっておすすめなんかできません。やはり何事もほどよい程度、距離感が大切なのかもしれません。

現在、私は普通の高台の住宅街に住んでおります。山に囲まれているわけでもなく、海まではクルマで7~8分程度の距離で、市の中心部までもクルマで10分程度、徒歩圏内にコンビニ3つとドンキホーテ、その他飲食店がそれなりにあるので、これでじゅうぶんですね。とてつもなく不便でもないし、便利すぎるわけでもなし、そんな中途半端加減がけっこう気に入っています。

物件リサーチの注意点

先にも話しましたが、海が見えるならどこでもOK!というのがいちばん危険!選択範囲が膨大になるのは当たり前ですが、なにより自分のなかで物件選びの柱になるものがないからなのです。

➀ 夕陽が落ちるエリアで気候が温暖なところ

② 鹿島灘で高層階マンション

このようにある程度絞られていればまだいいのですが、選択基準となるものがなにもない状態で探すのは行き先を決めないで旅に出るようなものです。お目当てのエリアが決まったなら、いざリサーチ開始です。エリアによってはほとんど物件がなかったり、ここ何年間はまったく出てない~なんて地域があるかもしれません。

しかし、ここで諦めてしまっては素人レベルの域をいつまでたっても抜け出せません。土台、ネット、不動産機構などにあがっている物件情報はあくまでも「オモテ」に出ている情報のみなのです。おもてに出ていない情報は、そう「アシ」でかせぐしかないのです。私の場合、あの砂浜に建つ物件は、懇意にしている不動産屋さん営業からの一本の電話が縁を結んでくれたのでした。「仲介に出す予定の物件があるのだけど専任じゃないので、出したらすぐ決まっちゃうと思うので、一度内覧してみる?」



いくら目当てのエリアをクルマ、自転車等でまわっても(実際に住んでいる人へのアプローチまでやりました)見つけることができなかったのに、もちろん不動産屋さんなんて市外まで足をのばして探してもからっきしだったのに、一瞬で決まってしまったのでした。

リサーチ時の注意点としては、朝昼晩の定点観測を基本として、曜日、日にちを変え、できれば四季ごとのリサーチが絶対おすすめです。と言いますのも、季節によって海の状況、表情、気候などさまざまな条件が変化するからなのです。四季までとなると長丁場になってしまいますが、ある程度長い期間腰を据えるのであれば、絶対やるべきだと思います。

また、ネットに乗っている物件、地域の「口コミ情報」はあくまでも参考レベルに留めておいたほうが無難です。それよりかは、実際にその地域の住民、賃貸人にジカに聞いてみることをおすすめします。ナマ、リアルな使える情報が得られます。

また、マンションなどの物件では、「賃貸」と「分譲」の両方募集している場合がよくありますよね。いくら初見でときめいたからって即決で買ってしまうのはとてもリスキー。やはりここは賃貸から入ってみるべきです。

私が海住みはもういい~と思うにいたったワケ

海の近くに住みたい!いつかは海を眺めて暮らしたいな~と思っているあなたの鼻を折るようなはなしですが、海住みを卒業した者のたどった心境の変化をみてみるのはあながち無駄なことではないかもしれません。あくまでも私の場合・・・ということですので念のため。

➀ 結局、自分の思い描いたベストの物件に巡り合えなかった

これがいちばん大きい。あれもこれも~と欲張りすぎは結局、あぶはち取らずになりがち。私の場合、優先順位第一位は「眺望」・・・ しかも、「夕陽」が落ちる物件&できるだけ海との高低差がある物件~と眺望に対するこのみが厳しかったため、なかなか思うような物件には結局巡り合うことができませんでした。

高低差がある~となると、相当な高台に建つ物件、もしくはかなりの高層階マンション~となってしまうため本当に物件が限定されてしまうのでした。さらに好みがうるさく、よく鎌倉などである一部見え物件などではなく、眼下に百八十度以上、海が広がっているところに住みたかったのでした。

このように第一優先順位ひとつをとっても、これだけで物件選びが厳しくなってしまうのでした。

② 家ですごす時間があまりにも短い

これは前にもはなしましたが、せっかくお目当ての家で過ごすことになってもほとんど家にいないのでは、なんのために~ってなってしまいますよね。これだったら時間が出来た時に、全国のいろいろな海にほんとうに近い旅館、ホテル、ウィークリーマンションなんかに泊まったほうがリゾート気分でのんびりできていいかもしれない~となってしまったのでした。

実際、本当にウミチカな土地はこういった業者が押さえていることがほとんどなのはみなさんも知っての通りなのです。

③ 市街地へのアクセスが悪すぎ

これが結局二番目に大きかったと思う。都心部のベイエリアを除いて、地方都市、田舎のウミチカ物件はほんとうに自治体中心部、市街地へのアクセスがけっこう悪かったりします。これは仕方のないことなのですが、リタイアされた方ならともかく、このアクセスに要する時間、労力はほんとうに貴重です。生活に必要なものが近くにある安心感はやはり何ものにも代えがたいです。

けっこうな年になってクルマもやめたのので、ぜんぶがぜんぶ田舎の公共交通機関使って病院通いするとなると一日がかり~なんてことは田舎のお年寄りにはよくあることです。

この3つが主な決定打となって私の場合、海住みは卒業しましたが、自分が心底ほれ込んだ景色、地域がある人にとってはこのような障害はなんてことないことにきっと映るのでしょう。しあわせですね。

シーサイドライフ、イチオシエリア

私は若い時分に横浜、湘南、三浦半島エリアで過ごしましので、やはりこの地域には思い入れがたっぷりとたくさんの想いでがあります。湘南、藤沢エリアはやっぱりメジャーなのでしょうが、私的には三浦半島の横須賀/秋谷海岸エリア、反対側になりますが、観音崎近くの走水海岸エリアがおすすめですね。

富士山をバックに秋谷海岸に落ちる夕陽がオレンジから茜色にその色を変え、地平線がパープルから鉄紺、ミッドナイトブルー、そして漆黒へと変わっていくそのありさまは本当にうっとり・・・葉山から海岸線がつながっていて、鎌倉エリアへのアクセスもいいのがうれしいですね。クルマがないとちょっとですが、このエリアは海岸線がエリア、エリアごとに表情豊かでほんとうに飽きないです。また走水海岸は横須賀中心部までのアクセスもグッドなうえ、園や緑地が整備されていて、ここならではの高台からのグッドな眺望が満喫できます。(以下、秋谷の立石)

☆彡 横須賀市観光協会 公式サイト

☆彡 横須賀 走水物件

でも、私的にイチオシなのはやっぱり静岡県御前崎市ですね。もちろん日本全国くまなく住んだわけではないですが、この地域の住みやすさは群を抜いています。ただし、元気でクルマが運転できる~という限定になってしまうのがネック。プラス仕事があまりない・・・というのがトホホ・・・

近くに浜岡原発があるので、そういった関連の仕事でしたらふんだんにあるのですが、土台漁業がさかんな人口3万程度のマチなのでいたしかたありません。静岡と浜松という2大都市のほぼ真ん中に位置していますが、クルマでそれなりの時間がかかるので、地元で職を求められない人などは近隣の掛川、牧之原、菊川、磐田などのこれまた地方に出稼ぎに行っているようです。ネットで仕事が完結してしまう人、リタイア&ファイアの人などでしたら全然問題ないのでしょうが、やはり仕事を選んでいたらまともに就職はむずかしいです。




クルマがないととにかく自力で生活が成り立たない田舎ですので、かなりのお年寄りや体があまり言うこときかない人にはおすすめはできませんが、ここの降りそそぐ太陽と海、おいしい空気があれば嫌なこと、病気なども吹っ飛んでしまうようなパワーのある土地です。(総合病院1,診療所?医院が10程度~とお医者さんはまったくをもって選べません、また先進医療なども望めないでしょうから、医療福祉優先の方にはおすすめできません)

その土地の雰囲気の感じ方は百人百様でしょうが、やっぱり住んだらやみつきになる人もそれなりにいるようです。移住者就業者には、市が補助金を出しているので、こんな理由からも移住者に人気なのかもしれません。

☆彡 御前崎市 移住就業者支援事業補助金

☆彡 釣りと農業の両立 御前崎市に移住 23歳の心意気

☆彡 静岡県公式 移住定住情報サイト ゆとりすと静岡 御前崎市

私が御前崎を好きな理由

➀ 一年を通じて気候が温暖、晴天の日が多い、空が青すぎる、空気が澄みすぎてる!

② 不動産賃貸、購入いずれも格安

③ 魚介類、果物がおいしく新鮮、とにかく安い~と三拍子ぞろい!

④ 交通渋滞とは無縁、ストレスなく運転できる

⑤ 御前崎灯台付近のシーサイドドライブが最高!

⑥ 海岸線の雰囲気が私には最高!

⑦ この不便さ、田舎っぽさが私にはマッチ!

⑧ ウミガメ

☆彡 御前崎市 公式サイト

☆彡 御前崎グランドホテル

☆彡 御前崎なぶら市場

これ以外にもディープな理由でまだまだたくさんのいいところがあるのですが、キリがないのでこれくらいで切り上げますが、カンタンに言ってしまうと、住みやすくて最高!ということになります。当時はずっと住んでたかったのですが、教育関係の仕事がらみで縁のあったところだったのでどうしようもありませんでした。

このように御前崎に限らず静岡県は「住みたい県」の上位に必ずランクインされる優秀な県らしいです。

今回はけっこう長めに海住みを目指す方のために、私の経験からホンネで話してきましたが、日本にはもっともっと海と親しめるステキなスポット、エリアがたくさんあるのでしょうね。とにもかくにも住まいはトキメキ(相性)とタイミング、そしてイキオイ(勢い、行動力ともいう)~この3拍子がそろった時は決めちゃってもいいのではないでしょうか?

すてきなウミチカ物件に出会うためには、もちろんタイミングもありますが、情報はさまざまな媒体、人から、そして何より「自分のアシ」で稼がなければなりません。これを怠った人にはしあわせの物件などにはけっして巡り合えないのです。

あなたのシーサイドライフもステキなものになりますように! おすすめのエリア、ステキな物件などあったら、今度ぜひきかせてくださいね。


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