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ダメな教員の話し方・言葉遣い~前向きなことばに愛情込めて~

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いざ教壇デビューしてからは、自らの授業を振り返ったり他人の授業を参観したりするチャンスにはなかなか巡りあえませんよね。(初任研、経験者研修などあるにはありますが)

私が繰り返しみなさんにすすめている「授業ビデオカメラ撮影」ですが、実際に自分の授業の様子を映像で見た方はどれくらいいることでしょう? 授業だけでなく、ふだんからの子どもたちへの声掛けにもそれぞれのくせ・傾向というものが必ずあります。

本人は誰に言われるでもなく、自分で気づくはずもなくそのまま教師人生を積み重ねていってしまいます。みなさんが受け持っているクラス、部活動その他多くの子どもたちが人知れずたくさんのストレスを受けているかもしれません。

自らの話し方、ことばづかいで子どもたちにストレス・ダメージを与えてしまっているなんて、こんな悲しいことはありません。

私がこれだけ繰り返し、自分の話し方を顧みる必要性を説いているにはワケがあるのです。私は実際に自分の授業の映像を見て衝撃を受けたのです。くどくどと長い余計な説明、一本調子の話し方、テキトーな言葉遣い、自己満足に浸りきっているいやな感じ・・・挙げていったらキリがありませんのでここらで終わりにしますが、とにかく赤面ものでした。

気付きを得て、それから自分を変えていくための私の実践が始まったわけなのですが、こういった無理矢理作り出すチャンスがない限り、教員みな自分の話し方など振り返ることなんてしません。

そこでみなさんも、まずは自分の話し方、言葉遣いを客観的に見直すことからはじめてほしいのです。

今回は、ダメな話し方、言葉遣いの具体例からどのような声掛け、話し方が子どもたちにとってプラスになるのかを一緒に考えていきましょう。

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こんな話し方はダメ!子どもをスポイルする話し方・言葉遣い13選!

①「~したのに、~してあげたのに」

人間ですもの、こころに思うことはいろいろあるでしょう。でも、子どもに恩着せがましく「せっかく~してあげたのに!」などと言ってしまっては、本当にあなたがせっかくしたことが台無しですね。子どもの「頼んだわけじゃないし」の反発を買うこと必至です。

自分のしてあげたことはサラリ~と忘れ、子どものしてしまったことはサラリ~と許してあげる度量を持ちたいものです。

②「たいへん、キツイ、つかれた、最悪、イヤ、やりたくない!」

これでもか!というくらいの破壊力を持つマイナス言葉ですね。マイナス言葉の怖いところは、まわりを落ち込ませ、イヤな気分にさせてしまうだけでなく、言葉を発した本人に返ってくることなのです。教師の仕事がシンドイのは当たり前、イヤなら最初からならなければいいのです。

③うわべだけでの物言い、心のこもっていない褒め言葉、叱り方

叱るにしても(怒るとは当然違います)ほめるにしても、その言葉に愛情がこもっていないのであれば、言わないほうがましというものです。

④ダラダラ~のとにかく長い話

自分の話に酔ってしまっては酔っ払いと同じこと。おおむね、教員という人種は子どもの前での話が大好きなようです。自分の人生観、最近読んだ本の感想などなど・・・自己満足のために授業はあるのではないのです。

このことはとても大事なことですので、前に「教師の授業の脱線・なごみはどこまで許されるか?~授業私物化の恐ろしさ~」で詳しく話しましたが、もう一度自分の授業を振り返ってみることも無駄ではないでしょう。

本当に必要な説明であっても、使ったり話したりする言葉を削ぎ落す努力を教師ならばすべきです。なぜなら子どもたちの集中力には限度がありますし、時間は有限なのですから。

おもしろくてタメになる授業、話であればどんなに長くても子供は飽きはしないでしょう。それは、その話には無駄がないからなのです。

⑤無責任なことば

本気で指導、叱るつもりがないのに「~やめなさい」

指導する手立てを何も持っていないのに、たとえば「早く席に着きなさい」

守るつもりがないのに約束してしまう無責任な「わかった、いいよ」

⑥命令口調の話し方、言葉遣い

「~しなさい!」は強制、命令を意味し、子どもの自発性をスポイルします。身体に危険が及ぶとき、命令口調でないといけない時など緊急性を伴うケース以外は私は控えていました。

代わりに例えば「立ちなさい!」であれば「立ちます、立ちましょう」などのように言い切り、誘導調がおすすめです。

⑦回りくどい話し方

何が言いたいのかサッパリ分からないような話し方は、子どもをイライラさせるだけでなく、信頼関係を損なわせるものなのです。単純、明快、簡潔を心がけたいものです。

⑧借り物の言葉で話す

自分のことばで話していないということです。イコール、心がこもっていないちうことになります。自分という人間をもっと出していくべきです。

⑨誉め言葉を使わず、叱ってばかり・・・

おだてるのとほめるはまったくのベツモノです。ほめことばは子どもの可能性を引き出してくれる素晴らしいパワーを持っています。使わなければソンソン。でも、タイミングと愛情が大切!

⑩自己の感情のコントロール制御不能な話し方

自分をコントロールできない人は全くをもって教師には向いていません。自分が話している時であっても、もう一人の自分が話している自分を鳥瞰しているようでなければいけないと私は思います。

本気で怒る(叱るとは違います)ことも時には必要でしょうが、自己を制御できなくなっては指導が意味をなさなくなります。怒っているように見せかけていても、冷静に自己、周りを見回すような演技者の役割をも果たさなくてはいけないのです。

⑪一方通行の話し方

子どもの話すチャンス、考える時間を与えない話し方。

⑫話す態度がまるでダメな話し方

一点しか常に見ようとしない、一本調子・抑揚・アクセントなし(声、授業全体)、身振り手振りなし、話し方が暗いトーン、表情怖い仏頂面、身だしなみ全体がアウトなどなど・・・

⑬抽象的な話し方

キレのある話し方をする人の話は具体性に富んでいます。抽象的ということばからは一般論、概念などのことばを連想し、明確さ・具体性に欠けている様子を指します。一方、具体的ということばからは明確なイメージが連想されます。

つまり、子どもたちを前に話をするときには、話者の伝えたいことをより正確にイメージさせるために具体的に話すべきなのです。

「あと少し教室で待っていなさい」ではなく、「5分教室で待っています」

「みんながこんなことをするなんて、とっても悲しい」ではなく、「いままで生きてきた中で、一番に悲しい」

などのように聞き手にできるだけイメージさせるように話すべきなのです。ただ他者のプライベートなどのようにオブラートで包んでから話したい時などは、あまりにも具体性に富んでいると問題ですので抽象的な表現を使うようにするのです。

このようなことばの使い分けも教師にとっては必要なスキルです。

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たかが言葉、されど言葉・・・

いかがでしょうか?子どもたちにダメージを与えてしまっている話し方・言葉遣いの例を挙げてみましたが、みなさんの話し方・言葉遣いは大丈夫だったでしょうか?

たかが言葉遣い・声掛けひとつ~とバカにしてはいけません。教師の声掛けひとつで生徒の人生が別の方向に行ってしまうこともあるのですから。私自身、これまで受けてきた教育でも、言葉一つでどんなに傷つけられ、そして励まされてきたことでしょう。みなさんもきっと同じだと思います。

せめて皆さんの前にいる子どもたちには、あたたかく、前向きな言葉をかけてあげようではありませんか。

「中間考査まで、あと5日しかない!どうするんだ!?」ではなく

「まだ5日もあるじゃないか?5日もあればできることいっぱいある!ヤル気さえあればまだなんとかなる!」っていいたいですね。

今回「13のダメな話し方」について長々と見てきましたが、要は聞き手の立場に立つ~という視点があれば何も問題はないのです。

そして、これは私の思うところですが、叱るにしても褒めるにしても、何を話すにしても目の前の子どもに対して心からの愛情が込められた言葉かどうか?最後はこの一点に尽きるのではないかと思うのです。

「言霊(ことだま)」ということばがあるように、ことばには「魂」が宿るものだと私は信じます。

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