教師を志す人へ 教育・教師

初任者教師のいまスグやるべきこと「決意と覚悟」~初任者研修も考え方次第で楽しいものなり~





晴れて新採用となったみなさん!おめでとうございます!今回は新採の先生のために、私の経験から初任時に経験できてよかったこと、やっておけばよかったことなど失敗談も含めて紹介していきます。

前回、初担任&授業開き~いまスグやるべきこと!準備と心構え、そして初担任!いまスグやるべきこと②で初担任をするみなさんのために詳しく話しましたので、今回は担任以外の校務、分掌などについて絶対、いまこの時、やるべきこと!についてかなり絞りこんで話していきます。

初任時は長~い教師人生でたった一度切り。どうせ通らなくてはいけないこの道だったら、思いっきり楽しんで実りのあるものにしたいですよね。

すべては基本(ベース)があってこそ成り立つ!

こちらでは、私が一度に話せることには限りがあるので、人間、社会人として当たり前のこと、基本的なこと(含むビジネスマナーなど)は省きます。

大勢の人が、それぞれの分掌に責任をもって携わり、協力して仕事を進めていかなければならない学校にあっては、人間関係がスムーズに運ぶようなコミュニケーション能力は必須です。

相手の目を見て話すことができない、あいさつができない・・・などでは別に驚きもしませんが、夜遅く学校にかかってきた電話をとった初任者が「誰?!よく聞こえないんだけど!」と友人と話すような感じで怒鳴ったときはビックリしました。すかさず、私が代わって事なきを得ましたが、「お声が遠いようですが、どちらさまでしょうか?」くらい普通に話してもらいたかったのです。

相手の顔が見えない分、言葉を選んだり話し方のトーンを調節したりとそれなりのマナーがあると思うのです。こればかりは、覚えて即実行!という訳にもいかず、これまで培われてきたその人の人格によるべきところが多い分、やっかいです。この強い心臓を持つ人は同僚、先輩分け隔てなく時に「タメ語」になるツワモノでした。

教職員集団の一人であって平等だっとしても、教えを請う立場というものをわきまえていないものにとって、学校というところは優しい職場ではいてくれません。こんな当たり前のことが~なんて思われるかもしれませんが、もう一度自分自身の社会人としてのマナー、スキルについて見つめなおし、なるべく正確に分析しておくことは大切です。

人は自分自身を、他人がとらえているようにはなかなか見ることができないのですから。

Sponsored Link

常に見られている授業のワザ、スキルを磨くことに専念する!

「見られている」~とタイトルにつけましたが、何もこれは初任研の研究授業などで指導教諭などに「見られている」ことだけを言っているのではありません。教師とは絶えず「見られている」「注目されている」存在であり、「見せなくてはならない」存在であるということなのです。

授業進度、範囲が同じだからといって、違うクラスなのに同じ教材研究で済ませちゃったりしていませんか?対象児童生徒が異なれば、当然教材研究もちょっとは違ったものになってくるはずです。時間の比較的ある今こそ、教師の「柱」とういうべき授業を疎かにしてはダメなのです。今だからこそ、本当に授業に専念できるのです。

私の経験から言うと、あの時に本当にたくさんたくさんの授業を見せてもらって学んでおけばよかったと思うのです。初任の時が過ぎればまず「授業を見せて欲しい!」とは言えませんから。なぜか教員の世界の常識では、他の領域には踏み込んではいけないという「聖域論」というものがまかり通っているのです。

もちろん2年目3年目も快く応じてくれる先輩教師もいるでしょうが、いまこの時がいちばんおねだりしやすい時期であるのは間違いありません。初任研にかっこつけていっぱいいっぱいこの際、見せてもらっちゃいましょう。

そこで授業に関しては、次のことがらがおすすめです。

①自分の授業をビデオカメラで撮影&授業研究

ビデオカメラを教室の一番うしろに固定させて、教壇全体を中心に全体が映るようにします。教壇全体のみに固定してしまうより生徒全体も映るようにしておいたほうがよいです。授業中に気付けなかった生徒の反応、授業という場の雰囲気、ライブ感が伝わってきますのでおすすめです。

このカメラ撮影は間違いなくあとあと役立ちます。かなりおすすめです。自分で自分の拙い(失礼ですね。でも最初はみんなそうなのですから、いくつになってもまだ成長途上が教師かもしれませんね)授業を見るのはイヤなことかもしれません。しかし、実際自分自身の姿を第三者的な目で見るようにつとめるといろいろな事柄が見えてくるのです。

授業分析、反省することにより、確実に次の授業が変わります。人は自分自身が自分を思っているようには、他人には往々にして映っていないものです。またこの映像を他の教師に見てもらう際にも私はだいぶ重宝しました。何より初任時のとってもいい想い出になることでしょう。

※今日日、とにかく個人情報の扱いには慎重さが求められます。大丈夫とは思いますが、念のため管理職、指導教諭、該当クラス担任に事前に伺いを立てておいたほうがよいでしょう。そして、生徒にも後ろを見ない限り顔は映らない等を事前に話しておくとよいと思います。

②研究授業時の反省だけで済ませるのではなく、あとから参観してくれた教員に個々に必ず聞きにく

研究授業時の反省会はたいてい放課後に開かれると思います。みなさんそれぞれに忙しい身ですので、見ただけでなかなかこの会には出られないものなのです。反省会の場でもさまざまな意見やアドバイスが得られるとは思いますが、忙しい中ワザワザ見てくれたお礼も兼ねてそれぞれ個々の教員に話を聞きに行っちゃいましょう。

ほんのちょっとの時間を取ってもらうだけでも良いのです。このアクションを起こすだけであなたの印象はガラリと変わるかもしれません。「お、やる気ありすぎ!なかなかやる!」その教員との仲もちょっとだけ縮まっていいことだらけです。そして教員の世界もまたさまざまな人間がいることをあらためて知ることになるでしょう。

③児童生徒からもたまにはアンケートを取ってみる

授業毎でなくとも構いませんが、定期的に自分の授業はこどもたちにどう映って、どうとらえられているのかを知るということはとっても大切なことなのです。何より独りよがりなって暴走してしまう危険を回避できます。

文句、中傷がイヤだからコワいから~などの理由で怖気図いてしまってはいけません。建設的な批判ならともかく、明らかに中傷が目的とみられる内容については当然指導が必要ですが、子どもの目はものごとを正確にとらえているはずと私は思います。

常にひたむきで授業に心さえこもっていれば、たとえ拙くとも必ず見守ってくれている子どもがいます。あなたのその授業、楽しみにしている子どもが必ずいることを忘れないでください。その子の期待に応えるためにも授業の向上を今こそ、目指すべきなのです。

アンケートの結果、きっと子供たちのそういった文面にふれて「よし!明日もがんばろう!」とやる気が湧き上がってくることでしょう。初任の時にはじめて取ったアンケートは、今でも私の宝物です。授業の内容とは関係のない自己紹介、世間話やら悩み相談~とか本当にいろいろ・・・

生徒との新たな接触のチャンスになったり、意外な生徒の一面を知ることになったり~といいことづくめなのですからやらなきゃ損です。

④先輩教師の授業を見せてもらう

これは先述しましたが、何も教員だけでなくともよいのです。私は校務員の方、学校長にも講話をお願いしたものです。いろいろな人の話術&人格にふれ勉強になりました。

Sponsored Link

ホンモノを見分ける眼を培おう!

タイトル通りに受け取ってください。学校にだっていろいろな人間がいます。さまざまな人間がいてこそ学校なのですが、本当にいろいろ居すぎるのです。

★他人の悪口ばっかり言って、何も自分では動かない人

★とにかくラクをすることばかりに熱心な人

★趣味も家庭も持たず、とにかく四六時中学校、生徒のためだけを考えている学校の神様のような人

★熱すぎて近寄るとヤケドしてしまそうな人

★他人とできるだけかかわりを持たないようにして自分の分室にこもりっきりの人

★朝ギリギリ滑り込みセーフ、夕方になるといつの間にかいなくなっている人

★生徒に見せる顔と教職員に見せる顔がまったく違う人(良い意味と悪い意味両方)

★必ず職会に写真週刊誌を持ち込み、見終わるとイビキをかいて眠ってしまう人

★時間講師であるのに、なぜか毎日、朝早くから夜遅くまで学校にいる学校大好きモーレツ先生(すべてが勉強、新鮮!と管理職に許可をもらってました)

★常勤講師であるのに、自分の分掌そっちのけで教員採用試験の勉強ばかりしている邪魔で変な人(そんなに勉強したいなら、自宅にこもってりゃいいのに、お金と経験という肩書だけ欲しいのでしょうね。ずるいです。)

・・・とキリがありませんのでここらでやめにしておきますが、これでもか!というくらい様々な方が学校で生活しています。そうなのです。私も含めてそれぞれみんなそれなりに変わっているのです。学校とは人間観察にはもってこいの場所ですね。

これだけの人がいれば、この中に「この人すごいな!」「この人のようになりたい!近付きたい!」といった目標にすべき人がいるかもしれません。この「イイナ、スゴイナ!」という思いを忘れないで大事にしてもらいたいのです。

私は何の道であれ、「師」「メンター」は必要だと思います。このメンターを選ぶ際に気を付けてもらいたいことがあります。自分にとって心地よい人が必ずしも「メンター」にはなり得ない~ということなのです。

私の指導教諭がいい例です。初任時はとにかく一挙手一投足厳しく私にあたりましたが、いまでなっては本当に有難いと思えるのです。あえて言いにくいことも心を鬼にして言ってくれていたのです。当時の私はあまりにも幼く、その熱い親心を理解する度量を持ち合わせてはいなかったのでした。恥ずかしい想い出です。

あなたの指導教諭や先輩たちが時にあなたにとってつらく当たることがあるかもしれませんが、それはあなたの成長を願っての親心だと思うのです。完全ないじめの場合は別ですが。

間違っても甘い言葉で人を気持ちよくさせておいて、自分のグループに引っ張りこもうとする人だけには捕まらないでください。成長しつづけてこそ「師」たりうるのです。ラクをすることばかり考えている人はメンターにはなり得ません。

一人ひとりの子どもと向き合う

人と人の付き合いには今も昔も不変の法則があるようです。それは相手を思いやる~ということではないでしょうか?教職員だけでなく、児童生徒もまたさまざまです。いろんな生徒がいてゆるされる場所、それが学校です。

子どもと向き合う時、この人間関係不変の法則「思いやり」を忘れないでください。決して色眼鏡などで見てはいけません。自分にとっての好き、キライで見るのではなく、良い面、指導が必要な面のトータルつまりその子供の全人格でとらえなくてはいけないのです。

そのためには我慢忍耐、待つ姿勢も時に必要になってくることでしょう。私が初任の頃、この「待つ」ことができなかったのです。苦い失敗です。今、この時の一局面だけでものごとを捉えて生徒に相対していました。これじゃ生徒がかわいそうですよね。

あくまでもその生徒の一部分なのに。やってしまった行為、それ自体は決して許されるものではなく指導が必要であっても、生徒のすべてを否定してしまってはダメなのです。

人間をやっていればどうしても、自分と合わないこどもの一人や二人はいるものです。これはどうしようもないことです。別にへこむことではないのですが、その子供の負の部分だけに目をやるのではなく、個人的にキライであっても、いい面にも光を当ててやってこそ教師だと私は思います。なかなかむずかしいことですが、あえてこれを自分に課すのです。教師だからこそ。

どうしても初任の頃は、自分に何かと寄ってくる生徒、自分にとって心地よいこどもだけを相手にしてしまいがちです。しかし、その陰でいろいろな思いを持った子どももまた、クラス、学校にいることだけは忘れて欲しくないのです。

スポンサーリンク

声かけチェック! 

教師はある意味「待ち」の仕事であるともいえますが、「声掛け」に関しては、子どもから声を掛けられるのをただ待っているのではなく自らすすんで児童生徒に声をかけるべきです。(ケースにより、当然待ちの姿勢を求められる時もありますが)

この声掛けを日々行っていると、配慮が必要なこどもなどハッキリとした傾向が浮かび上がってくるのです。私の初任時には「声かけチェックシート」なるものに毎日記入していました。何も特別なものではなく、普通の「名標」を使ってもいいのです。担任を持っている方は授業用、クラス用と使い分けたほうがよさそうです。声をかけた生徒にチェックし、簡単に内容を記しておくとよいと思います。

特に、一限の授業で一クラスすべてのこどもに平等に声掛けするのは至難の業です。しかし、こんな時もチェックシートが役立ってくれるのです。このシートに記入しておけば、次限から今回漏れた生徒から優先に声かけていけばいいんですから。

またまた繰り返しになりますが、自分の好き嫌いだけで子どもは見てはいけないという原則はこの「声かけ」にも当てはまります。声掛けはすべての子供に等しく行われるべきなのです。そのためにもこのチェックシートを大いに活用してください。

これから自分は「何」で生きていくかの道しるべを見つける!

自分の長い教師人生を考えるとき、神様以外はすべての分野においての達人、マルチプレーヤーはおよそ考えられません。授業教科指導、生徒指導、学校運営、部活動などなど、歳を重ねていくとともに、「何か」に重きを置くようになるものです。

その意味で初任時にさまざまな分掌にふれ学んでいくことは、たとえそれがイヤで不本意なものであったとしても、きっと自己の将来の糧となることでしょう。ですから初任時の分掌や初任研のすべてを「こんなこと役立つはずない~」などと言って切り捨てるのではなく、「なんでも学んでやろう見てやろう!」くらいのアグレッシブな気持ちで取り組んでみてはどうでしょうか?

きっと何かしら得るものがありますよ。初任者研修のさまざまな体験などたしかに本当に必要なのだろうか?と思うような内容もあるかもしれませんが、諸先輩が色々考えてつくってくれた研修内容です。どうせやるのであれば、「何かためになるかも、面白そうだ!」と思ったほうが、楽しくないですか?気持ちも軽くなりますよ。

この初任の時期に、ありとあらゆることについて時間と体力の許す限り触れておくことは、間違いなくあなた自身の血となり肉となっていくことでしょう。あとあとこの時代を振り返るとき、「あぁ~あんなことあったなぁ~」といい想い出になりますよ。

それほど、初任者研修の時代の経験、想い出は強烈で大切なものなのです。それでは、また。

健康第一!学校、子ども第二!の精神で何かと精神的、体力的にキツイこの時期を何とか乗り切ってください。二年目からはもっと忙しくなりますよ~。









-教師を志す人へ, 教育・教師
-,

© 2024 ユメザス〜人生すべてネタ!ユメをメザスあなたのためのユメザスネット!〜 Powered by AFFINGER5