今や大学を卒業資格さえすれば生涯安泰~とはいきません。一方、転職市場も大賑わいのご時世ですが、この岐路に立った高校生は悩みますね。自分の気持ち、将来設計が一番大事なのは言うまでもありませんが、現実、そして事実を直視するのを忘れると後悔することになります。
どちらへ進んでも、それぞれに一長一短があります。悩めるだけ、しあわせであることも忘れずにトコトン悩んでみよう!
幸せな悩みであることに気付かない不幸・・・
まずはじめに「選べる」、選択の余地があるという幸福に気付いてほしいのです。自力にせよ親、他人の援助にせよ、「進学」というのは誰でも許されてはいないということに目をそむけてはいけません。時間的、経済的制約から、進学の夢をあきらめざるを得なかったこどもたちを、私はこれまでたくさんみてきました。
また、「高卒」のレッテルで苦しんでいる人たちもたくさんいるのです。特に男子の場合、結婚で相手が高学歴の場合、悩むでしょう。別に「学歴」で、個人の価値が決まるわけでもないのですが、こういう現実もあることを知ってほしいと思います。
もし、あなたが大学で勉強したいものがあって、進学が許されるならその境遇に感謝して絶対ゼッタイ!「進学」すべきです。後からであっても、もちろん大学進学は可能ですが、社会人になって積み上げてきたものがあるのに、そのキャリアをなげうって進学というのは相当の覚悟がいるでしょう。
通信定時の大学と言う選択肢もありますが、当然、分野に限定があります。そして、受けられるサービスも同じものとは思えません。特に「大学卒業」という肩書だけでなく、大学でなければ得ることができない「資格」(医師免許、獣医師免許、教員免許等々)を必要とした職業に就くことを希望しているならなおさらです。
私自身、大学は普通に卒業はしましたが、何ら資格を取得せず、卒業後、通信制大学で教員免許を取得したため、たいへんな時間と労力を必要としました。(仕事をもちながらの学生生活でしたので)
日本の現教育制度ではリカレント教育(生涯教育構想で、社会人が必要に応じて学校へ戻って再教育を受ける、循環・反復型の教育体制のこと)思想が浸透しているとは言い難いでしょう。それであったなら、高校卒業後すぐ自分の進むべき道へ、まっしぐら~これが一番ではないでしょうか。
ただ、私は回り道を否定しているわけではありません。それはそれで意味があり、その後の人生深みのあるものになることでしょう。私は自分が回り道をしてきて、自分なりに苦労したため、やりたいことが決まっていて、状況が許すのであれば迷わず「進学」すべきと言っているだけなのです。
「別にどっちでも」の場合
私の場合がこれでした。特に大学進学したいというわけではなく、惰性(だせい)で(怒られそう)当時英語の成績が比較的よかったということだけで英文科に進学を決めてしまった大バカ者なのです。今となっては後悔しきりですよ。
それでも、大学に行ってよかったことはたくさんあります。
①全国の人間を知ることができた
よく、地方の高校生でありがちですが、生まれてこの方一度も地元を離れたことがありません~というパターン。外に出ることを許されているのに実にもったいないことだと私は思うのです。さまざまなひとたちとかかわっていくことで、自分自身を見つめなおすこともできました。
②知らない土地をたくさん知れた
私が海好きになったのも、進学したからこそ。海が見える暮らしを求めての引っ越しの嵐・・・懐かしい想い出。第2、3のこころのふるさとがあるって素敵なことだと思いませんか?!
③学問の楽しさ、厳しさを知った
得意のはずだった英語でしたが、全国のすごいひとたちに圧倒される毎日。逆に英語が大嫌いになってしまったのです。しかし、学問の道を追い続ける友人、教授からはたくさんの刺激を受けました。その挙句が英文出身なのに、商業の大学に卒業後入り直し・・・回り道もまたたのしいですよ。
④読書の時間がたくさん
私の場合、実はこれが一番ありがたかったのです。社会人になればこの時間はとにかく限られます。今はスキマ時間を使って本に親しんでいますが、あのしあわせでぜいたくな時間はもう味わうことができないでしょう。これも大学生だからこそ許されていること。4年という月日、読書に明け暮れたらすごいことになると思います。
以上、大雑把に4つのメリットを挙げましたが、簡単に言いますと、自分の幅を広げ、自由にいろいろ見聞きでるということになるかもしれませんね。
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現実を直視!
しかし、これだけ大卒者があふれ、転職が当たり前の世の中になってくると、そうそう大卒者がありがたがられるはずもないのは自明の理です。
潮流としては、「どこを卒業したかより、何ができるか?」これなのです。バイタリティあふれ、打たれづよく、即戦力を備えていれば、どこだって欲しい人財です。大学は卒業したけれど、フリーター、ニート歴十年以上~なんて若いのにもったいない人がたくさんなのです。
どこに就職、転職しようと自由な今、自分が将来どのような働き方をし、何を目指そうとしているのか、いわば自分の「軸」について考えてみることも無駄ではないでしょう。
難関大学神話
これは、現在でも健在。しかし、一部に限っての話です。あなたが超一流企業に勤めて一生そこで終えたい!というのであれば、少しでも偏差値の高い大学を目指し、在学中から就活に励むべきでしょう。一部ではありますが、いまだに特定の大学以外はエントリーさえ受け付けない企業が存在するのですから。また、アナウンサー職なども事実上同様でしょう。
普通の暮らしで十分なのであれば、大学名などにこだわる必要はまったくありません。それよりもあなたが悩み、迷うべきことは「何を学ぶべきか?」なのです。慶応だったらどの学部でもいいや!ではないのです。
これはとても大切な事!いまできる、注力すべきことは、このことです!
高卒のデメリット!
これは、これからのあなたの働き方によってはまったく関係のない話になります。つまり、高卒後、フリーで働くのであれば、自分の実力一本で勝負するのですから、むしろハングリーさが増してメリットさえになるのです。以下のデメリットはあくまでも「普通に」就職する場合のことです。
①生涯賃金が確実に大卒より下回る
②大卒限定の職種には応募できない
③結婚等で差別、格差を実感
逆に言うと、大学を卒業すれば、選択肢が広がるということになりますね。
そして、結論!
幸せな悩みに感謝!
何を学ぶか?それが大事!
肩書より実力!
選択肢は広く、いっぱいあったほうがいい!
結局最期は自分次第!