今回はひさびさに教育関係の相談ではなく、音楽に関する質問だったのでビックリ!「いつもブログのなかの音楽動画をきかせてもらっていますが、自分と波長があう感じの選曲が多いのでユメザスにはちょっと親しみがあります。おすすめのアーティストとかはありますか?あったらまたサイトに動画アップしてください。」という内容。
教育相談はほんとうにディープで深刻なものが多いけれど、たまにこういうメールもらったりすると「音楽にも注目してくれてる方がいるんだ!」とちょっぴりうれしくなりますね。彼女によるとユメザスへの訪問目的はアップされる記事ではなく、「動画を見るためだけ」だそうです。教育関係者でもなければ教員志望でもなく、ましてや学生さんでもないそう。
さらにビックリしてしまった私は彼女にいろいろ聞いてみたくなり、好きな歌い手さん、創り手さんについて突っ込んで聞いてみた。服部 祐民子、神子雅、甲斐バンド、沢田研二、東野純直・・・とこれまでユメザスの最後を飾ってくれたりもしたことがあったなつかしい面々ばかりでさらにさらにビックリ!
何度かメールで行ったり来たりするうちに彼女は基本シンガーソングライターに入れ込む傾向があるようで、「それじゃ好きな作曲家は?」と聞いたところ「そんなこと考えたこともなかった」「シンガーソングライタ=作曲家だと思ってた」なんて答えが返ってきた。
考えてみれば普通の人たちはテレビ、ネットなどでアーティストが演じているときに注目しているのは、まさに今、画面に映っている「本人のみ」であって、たまに画面の隅っこに申し訳程度に載る「作曲」だれだれ「作詞」誰誰などを凝視するのは私くらいなのかもしれません。
読書好きな人たちがよくする、一度入れ込んだ「作家」の本を揃い読みする~ってのがあるじゃないですか?あれを音楽でやってる人だってけっこういるのではないでしょうか?みなさんもどうでしょう?
好き!お気に入りの作曲家、数あれど、私が今、イチオシする作曲家(兼シンガソングライター)はズバリ、山口美央子さん!
だいぶ古いとこ、マイナーなところついてきちゃって~という声も聞こえてきそうですが、好きでおすすめなのだから致し方ありませぬ。「山口美央子」というと、どうしても他のアーティスト、歌い手さんに楽曲を提供している専業作曲家~というイメージがついて回るかもしれませんが、1980年から1983年にかけて5枚の「EP」(CDではありませぬ)と3枚の「LP」をちゃんと出している(いちおう全部持ってる)れっきとしたシンガソンフライターなのです。それなりにお年を召した方は『恋は春感』とか『月姫』なんてなつかしいのではないでしょうか?
日本での人気、評価はともかく、こういった初期の作品を高く評価してくれたのはむしろ外国の人たちだったのです。80年代からの長い期間のほとんどを他の歌手に対する楽曲提供に費やした彼女でしたが、2010年代の後半から「山口美央子再評価」の機運が高まり、初期の作品のCD化が実現したのです。そして、さらに何となんと2018年、2022年と立て続けに4枚目、5枚目のオリジナルアルバムを発表するのでした。3作目の1983年から数えてほんとうに長かった・・・ファンとしては・・・
~と前置きがだいぶ長くなったところで、私はなぜこの創り手さんに惹かれるのかをまじめに考えてみた。一言で言ってしまえばやっぱり「好きなのだから理由はない」なのですが、これでは身も蓋もないのでもっとまじめに考えてみた。
彼女は提供楽曲のメロディーラインを考える時に(ちなみに楽曲提供のケースでは作曲だけの場合と作詞作曲の両方を担うときとがある)、歌い手さんの音域、表現能力を考慮する前に自分の表現者としての感性と歌い手さんの雰囲気、感性のすり合わせを必ずする・・・と何かの雑誌で昔、読んだ記憶がある。
この「すり合わせ作業」が醸し出す絶妙な調和が何とも言えない・・・ということができるかもしれません。そして、彼女の楽曲(あくまでも曲調、メロディーライン)に相、流れるもの、それは「悲しみ、切なさ、やるせなさ、絶望だったり」の中から、ひそかに段々と浮かび上がってくるかすかな「希望」・・・であると私は受け取っている。そして何より、どの楽曲からも人に対するあたたかな眼差しを感じられるのがうれしいですね。
山口さんの提供先はアイドル、ポップシンガー、ロックバンド、演歌歌手などとにかく幅が広いのもまた魅力。それでは、山口美央子さん作曲の楽曲をいくつか紹介しましょう。(最後の最後で彼女自身の美声も聞いてみてください)もちろんこれ以外にもさまざまな歌い手さんに楽曲を提供しているのでよかったら美央子ワルドに触れてみてください。
➀ CoCo「さよなら」(作詞:和泉ゆかり/作曲:山口美央子/編曲:澤近泰輔)
② 斉藤由貴「いつか」(作詞:斉藤由貴/作曲:山口美央子)
③ 永井みゆき「愛を一輪」(作詞:及川眠子/作曲:山口美央子/編曲:前嶋康明)
④ 「これからの人」HOUND DOG(作詞:白峰美津子/作曲:山口美央子/編曲:石川鉄男)
⑤ 「だいじょうぶ」堀川早苗(作詞:田口俊/作曲:山口美央子)
⑥ 「Adagio」稲垣潤一(作詞:並河祥太/作曲:山口未美子/編曲:佐藤準)
⑦ 「素直にジェラシー」小川範子(作詞:古賀勝哉/作曲:山口美央子/編曲:岩本正樹)
⑧ 「風に揺れる花」藤あや子(作詞:及川眠子/作曲:山口美央子)
⑨ 「失恋」里中茶美(作詞:松本隆/作曲:山口美央子/編曲:佐藤準)里中茶美(本名:邊土名 茶美〈へんとな ちゃみ〉沖縄出身/DA PUMP ISSAの姉)
⑩ 「今ここにいるように」吉田真里子(作詞:芹沢類/作曲:山口美央子/編曲:渡辺格)
⑪ 「エチュード」吉田真里子(作詞:和泉ゆかり/作曲:山口美央子)
⑫ 「Someday」光GENJI SUPER5(作詞:松井五郎/作曲:山口美央子/編曲:鈴木英利)
⑬ 「大好きをあげたい」川越美和(作詞:松井五郎/作曲:山口美央子/編曲:西平彰)
⑭ 「桜の降る街で」沢田知可子(作詞:夏目純/作曲:山口美央子)
⑮ 「Silvy」原田知世(作詞:安藤芳彦/作曲:山口美央子)
⑯ 「Recede~遠ざかりゆく想い~」 鈴木雅之(作詞:高杉碧/作曲:山口美央子)
⑰ 「幸せの粒」山口美央子(作詞作曲:山口美央子)
⑱ 「月姫~Moonlight Princess 」 山口美央子 (作詞作曲:山口美央子)
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