生徒指導/教育技術

遅刻指導に過保護・過干渉は効果なし!生徒の自主性を育てよう!♪「ごめんね・・・」林部智史





なぜ生徒は、学校に遅れてくるのでしょうか?学校に来ない訳ではないんです。いつも決まった生徒が、お決まりの理由で「遅刻カード」に当たり前のように記入して授業中のクラスへと入っていきます。

遅れてくるには、「なんとなく」であったりしても理由が必ずあります。この「ワケ」を考えることなく、「遅刻の事実」だけを指導しても焼け石に水です。生徒の実態に応じた根気強い指導と、一歩離れて寄り添う指導が私の場合、効果的でした。

好きで遅刻する訳でもなし?

高校は中学とは異なり、各教科の時数が規定を満たさないと単位の取得ができず、必修科目である場合など卒業できないことになってしまいます。教師、学校にとって特に教育困難校においては「遅刻指導」はほんとうに死活問題です。

しかし、本気で生徒を学校にこさせたいのか、それともカタチだけの遅刻指導をやってるだけなのかによって、生徒に通じるものはまったく違ったものとなっていくでしょう。

私もこれまで数々の学校を経験してきましたが、実際、学校によって遅刻指導のシステム、そして目指すものはまちまちでした。遅刻したら、遅刻カードに判を押して貰ってから、教科担当クラスへ入り、そのあと担任、学年主任、生徒指導部の指導を受け、一定数を超えたら遅刻常習者集めて全体指導。

それでも改善されなければ、親呼び出し~とかたちだけの「指導のための指導」ではなんら生徒の心に響くことはないでしょう。こういった学校に限って、足りなくなった時数の補充を、卒業要件を満たすために、これでもかというくらい手厚く実施していたりするものです。

それではなぜ、生徒は朝、学校に来れないのでしょうか?なぜに、毎日毎日飽きもせず遅れてくるのでしょうか?「必ず理由があり、決して好きで遅れてくるわけではないのだ。」と私は思っていました。かつてその理由を一人一人面談で詳しく聞いたことがあります。そこで、びっくりなんです。好き好んで遅れてきている生徒が実際いたのです。

①バイトが夜遅くまであるので朝起きられない

②深夜までゲームしているので朝起きられない

③家事手伝いがあるため遅くなってしまう

④別に最初から出たくないので、遅れてくる

⑤マジメはカッコ悪いし、かったるい

⑥遅れて入ると注目浴びていいかんじ

・・・・・いかがですか?

ここで問題にしているのは、事情があって遅れてきたり、学校に来たくないと感じている生徒ではありません。好きで遅れてくる生徒、そして自分に原因があり遅刻する生徒です。こういった生徒の家庭に限って、校門まで送迎専用車での送り迎えのプリンスプリンセスVIP待遇なのですから困ったものです。

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まずは自らを省みる

中高のクラス担任がクラスの生徒と接する時間は本当に限られていますね。朝晩のSHR(ショートホームルーム)と自分の教科担当の時間、これに1週間に一度のLHR(ロングホームルーム)これだけなんです。朝のSHRが伝達事項だけに終始するのはあまりにも勿体ないと思いませんか?

私の場合、この時間を目いっぱい使ってさまざまなことにチャレンジしました。ここで話すことを特に聞いて欲しい本人がいつもいないのであるから寂しい限り。授業中、SHR時に次はこんなことやる~と次回に期待を持たせても、当の本人は毎回SHRにはいない。授業の内容工夫したり、ネタを仕込んでもソッポを向かれてばかりでは、いくら報われないことに慣れている私でもさすがに心がポッキリしましたよ。

自らできる努力はしたつもりでしたが、思いが届かないむなしさは辛かったです。要は学校に魅力があり、行きたい!となれば彼らは黙っていても来るのです。

教師たるものまず自らの襟を正さなければならないと思います。

実は、私の教師人生で「勤務開始時間」に遅れたことなし(退勤時間はいつもすご~く遅くなっていましたが)、そして授業に遅れたことが緊急時を除いて「ゼロ」なのです。これだけは自分の中で絶対に譲れないことでした。

よく、教師は授業に遅れていくのが当たり前~と勘違いしている人がいますが、こういった人はどの面下げて生徒に遅刻指導するのでしょうか?また、授業時間を超えての授業続行も絶対にしませんでした。「休み時間」は生徒のかけがいのないホットタイム、これを奪う権利は教師にはないと考えるからです。

常に自分の時計が遅れていないかをチェックし、始業チャイムが鳴る前に職員室を後にし、クラスのドアを開けるのと同時にチャイム♪ 習慣とは恐ろしいもので、普段はチャイムが鳴ってから席に付き始める生徒も、私の授業の時は、すでに着席して待ちかまえているものだからこちらとしても意地でも遅れるわけにはいかないのです。

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家庭との連携協力のコツ

生徒の家庭が放任主義であっても、過干渉であっても「遅刻指導」がうまくいかないことが多いのは事実です。大人になりつつある一人の人間として、適当な距離が保たれていたほうがよいのです。この年になって、朝、親に起こされなくては学校に来れない~などというのは恥ずかしいを通り越して少し情けないかもしれませんね。

実際彼らは社会人になると、無遅刻無欠席でまじめな社会人で通っていることが多いのです。学生時代は単に甘えているだけなのです。

親に過度な協力を仰いだり、「何が何でも朝起こして学校によこしてください~」などの余計なことはゼッタイダメ!幼稚園生だって朝自分で起きているこどももいるのに、まったく生徒のためになっていないです。家庭とは、必要な連絡を適度にお互い取る程度でいいでしょう。

また、生徒が遅れて入る教科担任との連絡は、密にしておいたほうが絶対よいです。その時その時の様子は、その場に居合わせた教科担当でなければ分からないからなのです。また、過干渉、過保護もよくありませんが、度が過ぎた放任主義も考えものです。

付かず離れずの距離で生徒の様子を把握し、頃合いを見計らっての適度な声掛けは生徒にしてみればうれしいものかもしれませんね。

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ほんとうのところ、教師としてどうしたいのか?

高校生にもなって、何から何まで手取り足取り~というのは私は何か違うと思います。このくらいの年齢になれば、自分の頭で考えて行動してほしい~と教師でなくても思うはずです。そしてこどもらは押さえられ、押しつけられることを何よりも嫌います。

自分で納得しないとテコでも動かないんですよね。私は、当初から生徒を甘えさせるような過保護過干渉的な指導をせず、かといって完全に突き放す放任主義というスタンスも取りませんでした。

こどもたちは生徒なりに自分の時数(特に早い1時限~3時限あたり)があとどれだけ休めるのか、気にかけています。私のやり方を最初呑(の)み込めていなかった彼らはよく私のところに、自分の時数の状態を聞きにきていました。

当然、クラス担任として自分のクラスの生徒の時数状態を日々教科ごとにチェック管理はしていましたが、しかし、生徒に個々に欠席日数、遅刻回数、各教科ごとの時数状態を生徒に教えることは絶対にしませんでした。生徒によっては、心配になって各教科担当にききにいっていたものもあったようですが、各教科担当には、私の方針を事前に話していたので、それを踏まえてのそれぞれの対応をされていたようでした。ありがたいことでした。

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「来て欲しい。学校の考えには反することにはなるが、自主性に任せる。来る来ないは自由、しかし自分の行動に責任を持て。」

「自分を律することのできる自立した大人になって欲しい!」

これだけ話し、あとは生徒にすべて委ねたのです。(もちろん、完全に時数オーバーになってしまってからでは遅いので、危なくなってくる前の段階での家庭本人、教科担当との連携は欠かしませんでした)

要は担任として、自分のクラスの生徒をどうしたいのか、どうあってほしいのか、どうなって欲しいのか・・・この思い1点に尽きるのではないでしょうか?

この思いが本気で熱く、ブレないものであればその熱量は必ず子どもたちのも伝わるものであると信じますが、実際問題として「担任がここまでやってくれてるのだから・・・」と子どもたちに言わせるくらいまでやり尽くし、突き抜けないと彼らには通じるものとはならないでしょう。

まずは自らの「遅刻」に対する考え方、そして自分の子どもたちともう一度向き合ってみることから始めていきませんか?

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そして、結論!

カタチだけの「遅刻指導」は全くを持って無意味!

自由と責任は表裏一体!

つかず離れずの指導!

自律自立を育む!

自らの本気度を省みる!

まずは、率先垂範!

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「ごめんね・・・」作詞 高橋真梨子/作曲 水島康宏/編曲 十川知司











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