3号車3台目のクルマと別れようかどうか、ここのところずっと迷っている。即断即決をモットーとしてきた自分にしては本当に珍しい。
私の車に対するこだわりと愛、そしておまけに遍歴を「教員が真っ赤なスポーツカーは非常識!?~いったい教師はどんなクルマに乗ったらいいの?(教員のクルマ選び指南)」で10,000字以上にわたってツラツラと話したが、今回は1台のクルマ選びを指南するのではなく、2台以上持ちのしあわせと現実について話していきたいと思う。
(注) 奥さんの軽CAR+ファミリーバンというよくあるあるパターンの家族で2台持ちのことは、2台持ちとは言わない。所有者(保有ではない)である自分が好き勝手で選んだ2台を維持している人のことを「2台持ち」とあえてここではそう呼ぶことにする。
なぜ?クルマは1台じゃダメなのか?
あれほど「断捨離」「終活」と言っていたお前が「なんで、クルマだけ何台も持ってるの?!」「言っていることとやってること違うじゃん?!」という声が聞こえてきそうであるが、私にとって→
「クルマはものであって、実はモノではない!」
私の考えをハッキリさせておきたい。物、ツール、移動の手段等にしかとらえていない人たちからすると、「インクレディブル&フーリッシュ」ということになるのだろうがいたって私は正気である。そもそも日本の法律では正規の奥さんはたった一人しか迎えることができないが、クルマとなればその気にさえなれば選び放題である。本妻、後妻、妾、愛人1号2号とかもとにかくなんでもありなのだ。
あとから述べるちょっとだけきびしい現実を乗り越えることができるのなら・・・という限定付きの話になってしまうが。
はじめてのマイカーだけはさすがに1台のみであったが、2台目からはずっと複数台所有。いちばん多い時で6台所有していたことがあった。そもそも1台だけ選べ~となったらふつうは1台でなんでもこなしてくれる頼もしく故障知らずの格安オールマイティなクルマになってしまうはずだ。そういうわけで、街はプリウスだのアクア、ヤリス、アルヴェルなどで埋め尽くされることになっているのかもしれない。
かつての愛車 ビートPP1
人とモノが目いっぱい詰め込めて、それなりに見栄えもいい、燃費もいいことに越したことはない・・・となるとこのようにみんな似たり寄ったりのクルマ選びになること必至である。私に限ってはそんなの絶対イヤだ!とにかくクルマが人と被るのがイヤでアクの強いとんがったとにかく自己主張の強いクルマばかり選んで付き合ってきた。
というか、自分の本当に好きなクルマを選んだら、なぜか人のまず乗らないクルマになっていた・・・というほうが正しいと思う。
そういったクルマは、まずいま売ってはいないので当然、中古車となってしまう。絶対的残存数の少ない個体、車種から選ぶことになるので、当然趣味車となりそれなりに値も張って当然。
自分がいちばん好きなクルマに乗るのがあわせだと思う。見栄や世間体、カッコ付けで選ぶのもアリなのかもしれないが、私はそれらで失敗してきた。これまで30台近く乗り継いできたが、常時複数台所有となるといろいろな組み合わせが楽しめて実にたのしい。Zにハマっていた自分にはZ32×2+Z31+ホンダビートという4台体制であった。なつかしい・・・
内装/外装/内燃機関/吸気排気いじくりまくりのありし日のビート→当然パワステなんてない
結婚と同じで、いつの時代もクルマは選ぶとき=恋愛期間が最高にハッピーで、一緒になってからは好きだから仕方ないが否が応でも現実と向き合わせられることになる。これはこれでまた楽しいと言えなくもないが、やっぱり朝晩毎日顔を突き合わせるようになると相手のアラも目に付くようになる。
そんな時、2台以上マイカーがある生活は実に頼もしい。人間一人では当然同時に2台に乗ることはできないので、必然的に1台のクルマに乗る間隔を置いて付き合うようになる。近くて遠いあの遠距離恋愛の感覚そのものなのである。
ときめきが長く続く以上、必然的にそれぞれのクルマとの付き合いも長くなる。一台一台の寿命も長くなるだけでなく、実は複数台持ちはいいことだらけなのである。私からすると・・・
※「若者こそ断捨離、そして終活・生前整理を~モノ・しがらみのスリム化はあなたに何をもたらすか?~」
ズバリ!2台以上持ちのしあわせとは?
いちばん最初にズバリ!な理由を言おう!
① ほんとうに自分の好きな乗りたい!というクルマに乗ることができる!
そもそも、「クルマなんて走ればなんでもいい」という人は「2台目3台目持ちたい」なんてはまず思わない。その発想すらない。「体裁とか見栄、周りの意見に合わせていまのクルマ選んでしまったけど、実はほかに乗りたい車があるんだ・・・」こういう人は結構いるはずだ。
私のまわりにもそれなりにいる。運転が苦手なのに見栄と体裁で大型のセダンに乗っているがぶつけてキズばっかり・・・「ホントは小さいクルマが好きなんだけど・・・」こんな友人にはおしゃれでとてつもなく小さなシティコミュニケーターなのに軽ではない「スマート」をすすめた。
スマート新旧(2シーター)
結婚前には2ドアクーペばかり乗り継いできたのに、所帯を持ってからはミニバンと奥さんの軽の常時家族2台体制・・・そんな彼も最近財務大臣の許可が下りたらしくロードスターRFというオープン2シーターを手に入れ、私に見せびらかしに来た。頼んでもないのに。
マツダ ロードスターRF(電動ハードトップ)
要は2台目はこころから自分が乗りたいクルマに乗れるのだ。クルマ好きにとってこれ以上のしあわせがあるだろうか?
② さまざまな組み合わせが可能に!
セダン+四駆
大型四駆+軽四駆
大型ミニバン+軽2シーター
スポーツカー+スポーツカー
このようにTPOに合わせてクルマをチョイスできるというのは実にありがたく楽しいものである。しがらみプラス好きなクルマ~このパタ~ンに飽き足らず、好きなクルマ+乗りたいクルマ~この夢のような生活もしがらみさえ捨てれば、あなた次第で実現してしまうのだ。その気にさえなれば・・・
③ クルマが確実に長持ちする!(ただし、キチンとメンテすればの話)
私の知人に1992年式ホンダNSX(MT)と三菱パジェロミニ(MT)の2台持ちがいる。(奥さんはBMWミニ)彼はことのほかこの個体を大事にしていて(もちろん、ガレージ保管)、動態保存のために月100キロ動かす程度である。そんな彼のアシ車がパジェロミニなのである。どちらもマニュアルミッションなのが彼らしい。大好きなNSXを最高の状態に保つために大活躍なのがパジェロミニなのだが、彼はパジェロミニもいたく気に入っている。なんとすてきなカーライフなのだろう。
ホンダ NSX 三菱 パジェロミニ
このように、どちらも適度にメンテナンスを施したうえでの2台持ちはどちらも確実に長持ちする。
④ 万が一のトラブル時、本当に重宝する!
これは2台持ちの経験のある人ならわかってもらえるだろう。自由になるクルマが複数台あるということはリスクヘッジにもなるのだ。
⑤ 連鎖反応&相乗効果
過去の私がそうだったように、好きなクルマのみを複数台所有すると一台そのクルマのみを持つよりも、さらにさらにすべてのクルマにおいて愛着がなぜか湧くのである。これはどうやら私だけではないらしい。かつて浜松に住んでいた時、ルノーフリークの同僚がいた。アルピーヌA610+ルーテシア、そして奥さんはトィンゴ乗り~とルノー一家である。マイホームの駐車場にフレンチコンパクト3台が並ぶ様子はそこだけ景色が輝いていた。また、以前私も乗り継いだことがあったホンダビートはこの車種のみの好き物がたくさんいて、ホンダビート(旧型PP1)のみ5台所有という強者の自動車整備屋さんも存在した。同一車種、同一ブランドでそろえる~という選択またアリかもしれない。
ルノーアルピーヌA610
ルノールーテシア ルノートゥインゴ
⑥ よく壊れる&ノントラブルの組み合わせ!
いつもお世話になっている外車専門ガレージのお客さんでロータスエスプリに乗っている人がいる。おやっさんのツテで知り合うようになったのだが、彼のセカンドカーは最新のトヨタヤリスである。エスプリが大好きで(というかこの個体が)、もう20年以上もの付き合いらしいが、ご想像のように入院期間のほうが長いような非常に忍耐我慢を強いられる車種。
トヨタ ヤリス ロータス エスプリ
そんなエスプリの相棒に選んだのはなんとトヨタのヤリス。その前はヤリス前身のヴィッツ。いずれも新車で購入し、3年目車検をむかえるころに下取りに出し、新車購入=というパターンらしい。つまり、エスプリを保存するためにサブはなるたけ壊れない、それも最新のクルマでなければダメなのだそうだ。彼によると。こんなマイカー選びもあるのだ。
クルマを2台以上持つと面倒なこと
ここでは、複数台持つと当然負担増となる維持費のことなどは除外する。当たり前と言えばあたりまえではあるが、こういったことで思い悩む人は複数台持ちにはあまり向いていない。精神衛生上もよくない。維持費の極端にかからない、よく売れている国産大衆車一台をずっとなが~く乗ってもノーメンテでけっこう走ってくれることと思う。
負担増なんか覚悟で、好きなクルマに乗りたいんだ~という人のみどうぞ。
かつての愛車 いすゞビークロス
① 駐車場確保が面倒
私の自宅は東南角地(120坪程度)にあるため、2辺とも縦列路駐すればなんとか6台は収まりそうな感じではある。しかし、近隣はみな自宅駐車場にキチンと停めているし、あえて法を犯そうとは思わない。したがって自宅には一台しか置けないので、月ぎめ駐車場を3台分借りている。一台分余っているが、これは前に4台持っていた時の分をまだ解約していないから。
しかも、借りている3台分はまとめて一か所に固めて借りられたわけでなく、みんな別々の場所。そして、すべて自宅からそれなりに離れた距離なのである。1Km、2km、3Km~と車庫証明が取れる2キロ以内をオーバーしているものまである始末。
正直、かなり面倒くさい。特に暑い日、雨の日などは最悪である。当然自宅にとめてあるクルマを動かして月ぎめ駐車場まで行き、クルマを交換して帰ってくることになるのだが、3台も借りているとどこにどれを停めてあったかが分からなくなってしまうのである。
TPOに合わせてクルマを動かしているので、目当てのクルマがここにあったと思って、いざ向かってみると実は違った!なんてしょっちゅう・・・すごい手間と暇が持っていかれる現実がある。自宅に駐車場が複数台分確保できる人は何にも問題がないことなのだが、自宅から離れたところに何台分も借りる人はけっこう大変なことになるかもしれない。
※ 一台しか自宅に置けないのなら、駐車場を作り直せばいいだろう?と思われるかもしれないが、近い将来売却&引っ越しを考えているためあえていまいじらないでいる。
ビートは300,000km近くまで行って、大クラッシュに見舞われ昇天!!
② カーポート付き駐車場でないとクルマの劣化が激しい
これまた、自宅にカーポート付きもしくはビルトインガレージなど恵まれた環境にある人は一切関係ない話になるが、これは切実である。月ぎめ駐車場は都心を除いてほとんどが青空駐車になることと思う。降雨、炎天下での塗装の劣化、室内温度が極端に上がることによる内装、内燃機関、ゴム類の劣化は避けられない。
複数台持つくらいの人であるから、相当なクルマ好きのはず。愛車が過酷すぎる環境下で耐えに耐え忍びに忍んでいると思うと居ても立っても居られなくなることだろう。実際、青空駐車歴10年以上の私のフランス車は、まともに直射日光を浴びまくるルーフトップ、ボンネットの塗装がハゲてきた・・・何とも痛ましい・・・そこのところ国産車、ドイツメジャー車(BM、ベンツ、VW)の塗装の塗り具合は本当に優秀だと思う。
③ 動態保存維持のため余計な手間暇がかかりすぎる
2台程度持ちで毎日会社勤めの人はこれまた何の問題もないであろう。会社の行き、もしくは帰りにクルマをチェンジすればいいだけなのだから。現在の私のように自由業の身とあってはクルマを動かすのも本当に不定期になってくる。ほったからしにすると結構痛い目にあう。
何日も何日も動かさなかったり、メンテしていないとクルマはやっぱりダメになる。クルマを最高の状態で維持していくためには最低限の愛情をかけてあげなければダメなのである。特に趣味の車だったり古いクルマとなると。私はこれまでバッテリーあがりを何度も経験した。
また、クルマをチェックしない日がずっと続くと思わぬトラブルに巻き込まれたりもする。当て逃げやイタズラ(鋭利な刃物かなんかで空気を抜かれたこともあった)にあっても、ずっとほったからしの状態ではいつ被害にあったのかまるで見当もつかない・・・
また、私の場合1台分余計に借りているので、そこに珍客が紛れ込んだりもする。勝手に他人にとめられる被害が後を絶たないのだ。これまたいろいろと実に面倒くさい。
このようにモノ(であってものではないのだが)をため込むことによって、自分の気持ち、時間、労力ついでにお金も持っていかれるという現実は、あらかじめ覚悟しておかなければならないことだ。
④ メンテ&洗車が面倒(になってきた)
エンジンオイル交換のサイクルを過ぎて、エンジン焼き付けをやってしまったことがあった。この時はだいぶ悩んだ末、結局別れることになったのだが、メンテ履歴をそれぞれチェックし頭に入れておくの実に面倒になってきた。私も年を取ったものである。
また、「洗車」これが実にめんどうになってきた。若いころ、彼女といっしょにクルマを洗うというのは実に楽しく、まさしくあれはレジャーであった。果てやいまは苦行以外のなにものでもない。とくにサードカーの日産サファリに至っては全高、全幅も2m近い。これ1台だけ洗って拭き上げるだけでもぐったりである。ワックスがけなんてとんでもない。若いころは何とも思わないどころか、きれいになっていく愛車を見ていくのがたまらなく好きだったのに、いまは洗車を避けに避け、最近ではほとんどガススタンドの自動洗車機にお世話になっている。というか、3台とも最後に洗ったのはいつだったか覚えていない・・・暑い夏は洗車などまずしないので、おそらく春ころであろうか?
洗車やメンテをこまめにできない人は、愛車がかわいそうである。ごめんなさい。
⑤ 器物破損(notいたずら)を覚悟しなければならない
月極駐車場を借りるようになって長いが、これまでかなりの数の被害を経験してきた。タイヤ4本ともの空気を鋭利な刃物で抜かれ車高を極端に低くされてしまったり、窓ガラスというかボディ全体にジュースのようなベトベトの液体をかけられたり、タバコの火を押し当てたのかボディの塗装を剝がされたりと十本指ではとてもとても足りないくらいの被害を受けてきた。
これは上の④の理由とも関係してくることであるが、こまめに洗車していないので、いつどこの駐車場でキズ付けられたのかまったくをもって見当もつかないのだ。自宅駐車場では防犯カメラとセンサーライトをつけているので問題ないのだが、問題は残りの2台である。月ぎめではそれも叶わない。一台のみ駐車管理機能付きドラレコをつけているが、ハッキリ言ってこれは私の場合あまり役に立たなかった。
かつて被害に遭った時に証拠画像の入ったメモリを持って警察署に被害届を出しに行ったことがあるが、たしかに受け付けはしてくれたが、そのあとはなしのつぶてである。地域まとめて十数台いっぺんにやられたとか事件性がないとまず動いてくれないならしい。
そもそも写っている画像の人物そのものが、見知っている人なのかどうなのかも判別がつかないのである。なぜならサングラスにマスク、おまけにキャップまでかぶり、果ては体型を分からなくするためなのか、肉布団のいうに何枚も何枚もジャンパー、コートのようなものを羽織っているのである。
これまた精神衛生上ほんとうによくない。繰り返しになりが、このようにモノであってものでないものを持つことにより、心配・悩みの種が増えるのもまた現実なのである。
かつての愛車いすゞビークロス
⑥ 変な人、変わった人と思われる
これは気にならない人は何の問題もないことなのだが、これまた面倒くさい。こちらはクルマの状態維持のために毎回違ったクルマを動かしているに過ぎないのに、「見せびらかしていい気分?」「結構な身分ね!」などと陰口ならまだしも、面と向かって言われた日は「やっぱり自分は変わってるのかな?」などとなぜか弱気になってしまう・・・どうやらスタンダードは一台のみ・・・らしい。
私がマイカー減らそうと思ったのも これらのもろもろの理由からなのだが、カンタンに言ってしまうと、気力体力の減退に伴ってクルマに前ほど愛情をかけられなくなってしまったから~ということになる。断捨離の記事でもツラツラと話したが、私にはあまり残された時間はない。もうそんなことをしている時間はとてもとてもないのだ。死んであの世に持っていけるのならまだしも、何より持っていても愛情をかけてあげることのできないクルマがいちばんかわいそうだ。
相棒3号車との別れ
近ごろガススタンドに行くたびに、ガソリン価格の高騰に気づかされる。現在私のクルマはルノーメガーヌ(メガーヌだけで3台目)、日産サファリ(ガソリン)、スズキツインの3台体制だが、いずれもマフラー、ホイールインチアップ、車高調整しているので燃費はかなり悪い。
EVやハイブリッドカーがこの世の春を謳歌しているが、まったくをもってエコでもなんでもないクルマに乗っているのはなんとなく肩身が狭いような感じである。これまでかなりの数のクルマを乗ってきて、この世にある大切な資源を大量に消費してきたが、こちらの3台に関してはかなりの年数を乗り継いでいる。これもまたエコあんおではないか?と勝手に思っている私である。
前にも話したように、見栄やカッコつけのため多くのクーペ、コンバチなんかと付き合ってきたが、もういい。自分の身の丈にバッチリで、ライフスタイルにもぴったりなので維持しているのがこれら厳選3台。
ファースト:ルノーMEGANE→
一度でもフランス車に乗ったら、おそらく病みつきになってしまう人、続出だろうと思う。それほどフランス車はスタイル、乗り心地ともに実にいい味である。いくらトラブルにあってもまた乗りたくなるのであるからクルマとはやはり、ものであってものではないのだ。5ドアハッチバックであって、セダンにも見える珍妙なスタイルが当時ウリだった。「メガーヌ」と読むのであるが、表記が「MEGANE」なので、まわりからは「メガネ」と呼ばれている。
マイカー
セカンド:Twin→
全長2.7mと軽自動車よりもかなり小さい、超小型2人乗りシティーコミュニケーター、その名も「ツイン」。当然荷物は全然積めないし2人しか乗れない。世界ではどうだかわからないが、日本ではいちばん小さいクルマのはず。(原動機付き自転車扱いのマイクロカーを除く)バックで停めても前進で行っても同じなので駐車場選ばずどこへでもどうぞ!というキャラ。
私の場合、一人で近隣チョイ乗りが非常に多いうえ、趣味で林道を使ったトレイルラン、山登りもするのでどこへでも入っていけて、どこでもUターン可能なこの相棒は欠かせない。駐車がとにかく苦手、都心のとてつもなく狭すぎる&難易度MAX駐車場しか借りられない~という人にはうってつけのマシーン。
おまけに可愛すぎてペットみたい!小学生受けはいいが、路上資本主義の日本の道路上ではとにかく扱いが軽すぎる=バカにされる。さらに更に前も後ろもほとんどなく、事故ったらタダでは済まない~というおまけ付き。死と隣り合わせのスリルはあまり味わいたくないのでバイパス、高速はこれではゼッタイ乗らない。
マイカー
サード:SAFARI→
路上のキングオブキングスはトヨタランクルということになっているらしいが私的には日産サファリ!車高の高いクルマも何台か乗ってきたが、やはりあの見晴らしのよさ解放感は独特である。相棒中型犬を乗せて、いろいろなところに行くのでこれまた3号車も手放せないでいた。
しかし、犬も老いて私もまた50代になった。ともども生い先のことを考える年になった。このタフで有能な相棒をもっともっと使い倒せる人のところに行ったほうがサファリもしあわせなのではないだろうか?と最近思うようになった。そんなわけででこのサードカーをどうしようか迷っている。
できることなら3号車ともこれからも一緒に歳を重ねていきたい気持ちはやまやまなのだけれど、やはり十分な愛情をかけてあげることができなくなったとき、その時がクルマから降りるべき時だろう。いまの私には3台では多すぎる。もうそんな年になったのである。さびしい限り・・・
別れの予感の3号車
なぜ「クルマはものであって、
実はモノではない!」のか?
これまで京都をはじめさまざまな土地に住んでいたことは、「2年京都に住んでみた!あなたのその京都移住計画ちょっと待った?!」
でも話したが、私がいまのこの地方都市に落ち着こう!と決めたのも実はクルマがらみなのである。渋滞がほとんどなく、思いっきりクルマを転がせて複数台所有もなんなくクリア~これが大きかった。横浜でも京都でもクルマは一応持ってはいたが、ハッキリ言ってほとんど出番がなかった。だって電車などを使ったほうが早いし確実だったから。週に一度も動かさないようになってくると、動態保存のためにわざわざ用をつくって乗るようになる。果ては用はまったくないのだけれど、動態保存のためにただクルマを転がす・・・これが理由になってしまったりした。まさしくぜいたく品。これらの都市でクルマを持っている人は生活必需品ではないものと付き合っているぜいたくな人たちなのだ。
かつての愛車 いすゞビークロス
それでも、彼らはなぜクルマを持つのだろうか?彼らにとってくるまは単なるモノではないはずだ。別になくたって地方みたいに困らないし死にもしないけど、自分たちの生活にハリと潤い、刺激、あいは人によっては夢やしあわせを与えてくれる特別なものなのであろう。私はそう思う。
かつて「不動車」という動かないクルマを所有し続けていた時期があった。そのために駐車場も借りていた。いつしか治してまた一緒に時を過ごそう~そう誓った約束も果たせずに終わってしまったが、その間わたしはしあわあせだった。ただそこにいてくれるだけで。なぜなら、そのクルマには動いていたころのたくさんの想いでがいっぱいいっぱい詰め込んであったから。もちろんトラブルや故障もたくさんあったが、それも含めてみんな想いで。
全国には私のようにクルマと別れることができず、ナンバーを切ってまで近くに置きたい~と手元に置いているカーキチがたくさんいることだろう。彼らの気持ちもやはり私と似たり寄ったりなのだろう。昔の日産のCMコピーに「モノより想い出」というものがあったが、これは私の想いを端的に言ってくれている。
クルマはこの世にあふれる「モノ」の一つにすぎないのだけれど、人と一緒にそれなりの人生・車齢を重ね、そしてお互いそれぞれに老いていき、喜びも悲しみもともに一にする。クルマで出かけるところに何らかの出会い、発見があり、二人以上で出かける場合は想い出の共有と相成る。そしてなにより、別に用などあってワザワザ出かけなくとも、用もないのにクルマと会話をするためだけにクルマを転がすことだってできるのだ。このような欠かすことのできない相棒をモノ扱いなど私はできない。
クルマという商品は本当に不思議な魅力がこれでもか!というくらいぎっちり詰め込みすぎの摩訶不思議な存在である。「洗車」が趣味です!と公言してはばからない人がいるように、しっかりと磨き込んだツルピカのクルマのフォルムは(クルマにもよるが)本当に美しくまさに芸術品である。この世にツール、実用品たくさんあれど磨き込んでWAXまでかけました!というのはクルマくらいであろう。いまだに食卓やテレビ、スマホにワックスをかけている人を私は見たことがない。
「カーキチ」という言葉を乱発してきたが、これは「CAR気ちがい」の短縮形のことで、いまではNGの差別用語を含んでいる。3度の飯よりクルマが大好きで、稼ぎはすべてクルマに消えていきました~というカーキチが昔の私を含め昔は結構いたものだ。いまはさすがにここまでの踏ん切りはふつうはつかないだろうが、みなそれなりにそれぞれの事情に折り合いをつけてクルマを買(飼)っているのだろう。
かつての愛車 Z32
人は単にモノとしてのクルマにお金を払っているわけではないのだ。クルマと付き合っていくなかで得られるさまざまな思い出や体験、移動の手段でありながら、一人あるには二人きりになれる特別な空間・・・果ては、彫刻家のようにWAXを練り磨き上げ、独特の光沢を作り上げた後に恍惚の表情で嘗め尽くす愛車のフォルム~彼らにしたらクルマはまさに動く芸術品そのものであろう。
こういったさまざまな要素がギッチリ詰まった「クルマ」という「モノ」はほかの商品と比べてあまりにも特殊である。コンビニでオニギリを買っても、ヤマデンで布団乾燥機を買っても私はあまりときめかない。しかし、クルマだけは買う前から(というか買ってしまうまでの恋愛期間がいちばんなのだが)ドキドキしっぱなしである。
やはり私にとってクルマを買うということは、しあわせと夢もいっしょに買うことなのだ。そうあらためて最近気づかされた。
あなたも禁断の扉を開けてみてはいかがだろうか?人生一度きりだもの!
※ 関 連 記 事 ※
「SBI保険の「評判悪い!」はほんとうか?~事故ってわかるロードサービスと事故対応~」
※ クルマ2台体制にするべくアクションを起こす前に、もう一度ご自身のこれからライフスタイルをあらためて考えてみることをおすすめする。「なぜ2台が必要なのか?」「この組み合わせで本当に大丈夫か?」「本当に自分にとって必要なのか?」「2台3台~と本当に手間暇かけてあげられるのか?」
そして、実際に購入しようとするクルマを現行車ならレンタカーで、ネオヒストリックやビンテージならエニカなどのカーシェアリングで実際に見て触って乗ってみるのがいちばん。カタログやネットなどの情報から得られるものとはまた違った感触を受けること間違いなし。人間は感性のいきものだから。
そして、最後にもう一つ。2台を「所有」することがスタンダードであるが、「所有」にこだわらず、その頻度、必要度が低いのであれば、その都度その都度2台目以降は、レンタカーやカーシェアリングですべてまかなうというウラワザも実はある。その都度、面倒と言えばそれなりに面倒であるが要は慣れの問題。考え方によっては、ほんとうにさまざまな車種のクルマに乗れるこれらのサービスは貴重なものだと思う。
ほんのわずかな時間だけではやっぱり・・・という人のためには「マイカーリース」という方法もある。私はこれだけは実際にやったことがないので経験では語れないが、カンタンに言うと「所有」ではなく「保有」になるということ。つまり所有権はあなたにあるのではなく、リース会社にあるわけで、そこから期限を決めてその車を借りて「保有」するというスタイルになるということ。一定のリース料を毎月もしくは年払い、または一括で支払い、期間満了したら保有車は返却するか買い上げるかを選べる契約に普通なっている。
車検、自動車税などの各種税金の費用負担は不要で、リース料に含まれているわけである。ただし、当たり前かもしれないが、任意保険料、ガス代などは保有車負担になる。