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言葉の暴力★教師に言われた忘れられない一言!②~忘れたい人~ 









前回、教師の一言で勇気づけられ、励まされた想い出をはなしましたが、今回は「一言」でどん底に突き落とされた切ない私の体験を紹介しましょう。それにしても、どうしてこんなに教師の一言というのはいつまでたっても忘れることができないのでしょうか?

良くも悪くも言葉にはパワーがあり、そして魂が宿っているようです。教師に限らず、自分が言ったとたん、ことばは言霊(ことだま)となり、一人歩きをはじめます。

ことば・・・何気ないその一言!言ってしまうまえに、もう一度、自分に向けて言ってみませんか!?

人を信じて傷付くほうがいい・・・♪

私が教師として駆け出しだったころのこと。だいぶ昔のことなので、詳しいことは忘れてしまったのですが、地域の方々と地区の学校数校の教職員が集まって地域、学校を盛り上げていくための研究会があったのです。担当の教師が急に出席できなくなったため、「ピンチヒッターとして出てくれればそれだけでいいから~」と気軽に引き受けたのが運の尽きはじめ・・・

大きなホールに大勢の地域の人たち、受付を済ませると登壇を促されるではないですか?ちょっとここでイヤな予感がして、「何かしゃべらされるのかな?何にも聞いてないし、まさかそんなことは・・・」ないだろう~ではなかったのででした。まさかのマサカであったのです。

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自分の学校の概要(生徒人数、主な進路先、学校独自の取り組み、特色、アピールポイント)、そして地域に学校はどうかかわっていくべきかを教師が話していくではないですか。スピーチは嫌いではありませんが、いきなりこれだけの内容、まさか何の準備なしにはできっこないじゃないですか!

どんどん順番が近づいてきます!とうとう次が自分の番というとき、前の教師は、きちんとレジュメを用意して延々とスピーチ! それにしても、何で自分がここにいなきゃならないのか、なんて思えてきました。いまここにいるのが不思議な感じがしました。

よく確かめもせず信じて、ノコノコ、ハイハイと出てきた自分がみじめでばかくさかった。いまとなっては、時すでに遅し!同僚を信じた自分がバカだったのかもしれません。こんな気持ちになっているなんて彼、露知らず・・・

こりゃダメだ!開き直って、学校の概要、紹介を自分の目からみた勤務校を、わかりやすく説明したつもりでした。アドリブでしゃべりましたよ。そして、初任で赴任して3ヶ月ほどしかたっていなかった学校でしたので、それほど思いを込めて話せたわけでありませんでした。とにかく終わったヤレヤレ・・・と思ったのもつかの間。

今回のスピーチの講評を指導主事(学校管理職昇進のための腰掛けポスト、当時、初任者の指導にあたっていた)がするという。ヤレヤレ・・・ここでもなんとなくイヤな予感!「まさか、吊るされることは・・・?」 ないだろうではここでもなかったのでした。

バカの見本としてお許しいただきたい!

バカの見本としてみなさまには、お許しいただきたい。まったくをもって恥ずかしい!」 このフレーズだけは、いまでも一字一句ハッキリと覚えています。その後のことはほとんど覚えてません。地区の同僚もたくさん来ていて、あとから慰められたが、逆にこっぱずかしくて早く帰りたかったのに、ご丁寧に地域の方々との懇親会なんてのまで用意されているではありませんか。

地域の人にも慰められる始末で、ご丁寧に「だれだれの父です・・・」なんて挨拶までしてくれるのです。言い訳なん言っても、かえって恥の上塗りになるだけなのでやめにしました。ただただ時間の過ぎるのがいつもよりとてつもなく長く感じられただけでした。

講評をしたこの方は普段、初任者研修で会っていて、お世話になっている人でした。温和な印象しかなかったので、恥をかいたことより、ことの意外性にショックを受けたのです。こちらの事情を直接説明に行こうかとも思ったがやめにしました。こういう人がやがて、教頭となり校長になるかと思うとぞっとしたことを今でも覚えています。(実際、私の母校で校長「先生」になりました。)

このころ既に、自分は生涯一教師で通すつもりではないことに気付いていたのかもしれません。人のこころを傷つけることを何とも思わず、その場の体裁を取り繕うことばかりに専心する醜い大人・・・こうはなりたくないとその時、思ったのです。

たしかに、騙されてついていった私も悪いです。何の確認もせず、軽率でした。更に言うのであればアドリブがきかなかった私が悪いとなるでしょう。しかし、こんな事情は出席している地域の方々、他の学校関係者には何のかかわりのないことなのです。

しかし、ものごとには「やりかた」、話す言葉には「話し方」があってしかるべきではないのか?とわたしは思うのです。



いまなら、パワハラ教員!

現在なら、パワハラで立派に訴えられる事実ででしょう。打ちのめされて、遺書を残して死ぬものがあってもおかしくないくらいの屈辱かもしれません。余程、本人、所属長に言ってやろうかとも思いましたが、やめにしました。とにかくもう忘れたいのと、大ごとにしたくないという気持ちが強かったからだったように思います。

こういった人が、教員として現場に戻り、校長として教職員をまとめていくことになる学校は恐ろしいと私は思います。なぜなら、人を傷つけることを何とも思わない人が、生徒に人の道を説くことになるからなのです。

人は誰でも、人知れず人を傷つけている・・・

こんな輩だけには絶対なるまい・・・と固く誓ったはずなのに、私自身もこれまで多くの人を傷つけてきたと思うのです。痛い思いををしても、喉元過ぎればなんとかやらですぐ忘れてしまう。いつの時代も、嬌(おご)りたかぶりが身を滅ぼす原因になるのですね。

私自身を振り返ってみて、人を傷つけてきたことがないとは言えません。私にそのつもりがなくても傷つけてしまったことが実はあるのです。この話はとても長くなりますのでまた別の機会にお話しますね。

そして、結論!

自分の目で、心で確かめよう!

騙されるのも自分の責任!

人を傷つけるより、傷つけられるほうがいい!

言ってしまった、やってしまった!

覆水盆に返らず!










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