教師を辞めたいときに 教育・教師

教師を辞めていま思うこと~私が教師を辞めた訳③~♪「星のララバイ!」五十嵐寿也

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「辞めたらこうなった「私が教師を辞めた訳」シリーズで、「やめたい、続けたい、どうしようか?」と迷われている先生のためにこれまで、深いところまで話してきましたので、今回は辞めてフリーとなった今、素直に思えることだけを綴っていきたいと思います。いつもと違ってエッセイといいますか、取り留めもない話になっていますが、ちょっとだけお付き合いください。

「死ぬまでに自分の生きた証を何かを残したい!」「創造的な仕事がしたい!」「自分にしかできないことで自己の可能性をトコトン追及してみたい!」と、身体を壊したことも手伝って息巻いて学校を去った私でしたが、いま改めて自分の立ち位置を振り返ったとき目標の半分も達成していないことに愕然すると同時に、体中から湧き上がってくるこのワクワク感を抑えられないのです。

社会人からそれなり、自分なりの苦労をして、夢にまで見た教壇に立ってから十年以上、本当にあっという間でした。目まぐるしい毎日に追われ、いつの間にか年月だけが流れ、自分の夢を追いかけることさえ忘れてしまっていました。

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「教員になること」そのものが夢の方ももちろんいるのでしょうが、私の場合は昔から細々と創作活動を続けてきたので「いつかはデビューしたい!」この気持ちと、教師を続けていくうえでの志、この両者のバランスを保ち続けるのが本当にたいへんでした。保つもなにも、教師の仕事の忙しさにかまけて、自分の創作活動はほとんど疎かになっていたのでした。

教師という激務を続けながらも、自分の夢を追いかけているスーパー先生ももちろんいるのでしょうが、私にはマネができませんでした。そもそも「教員の夢」とはいったいぜんたい何なのでしょうか?「児童・生徒とともに成長していくこと」でしょうか?

だけだとしたら、ちょっとさびしいかもしれませんね。少なくとも教師は老いも若きも自分の夢を持ち続ける存在であってほしい!と私は勝手に思うからなのです。私もご多分に漏れず卒業生、教え子との交流はいまだに続いていますが、私が彼らに多大な影響を与えて大人にしてあげた~なんて微塵も思ってないですし、自分の創り上げたものでもないし、彼らが勝手に育っていくのをちょっぴりアシストしたくらいなものです。

確かに、学校時代の授業をはじめ、さまざまなライヴ感は学校という場でしか得られないものだとは思います。しかし、何度も言うように学校という場以外にも「価値」のあるもの、場所はたくさんあるのです。みなさんも学校教師をやっていなかったら、何かほかの仕事に就いて、どこかにいることでしょう。これを機会損失ととらえられるかどうかが「辞める or 続ける」判断のポイントになるでしょうね。

そうなのです。明確に学校を辞めた後の未来予想図を描けない人は、一時の勢いで辞めるべきではないと私は思います。私はここが、辞める時点で未だ甘かったために自活できるようになるまで多くの時間がかかりました。

確かに時間はかかりましたが、曲がりなりにも自分の意思とアシでここまでたどりついたという自負と自信は、学校教師をやっていたときには得られなかったものです。朝早く学校行って、ベルトコンベアに乗せられるように分刻みで時が流れていき、気付いたら深夜になっていてヘトヘト・・・こんな毎日の繰り返しでみなさん年老いていってしまうのです。

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ある意味、自分の時間と労力、こころまでをすべて投げうって奉職しているみなさんは、好きでやっていたとしても自己犠牲の権化だと思うのです。私はカラダを壊してはじめて、これまで親しくしていたさまざまな人間が去り、本当に大切な人たちだけが残った事実を知り、結局学校は自分の代わりなどいくらでもいる~という結論に達したのでした。確かに自分にしかできない仕事というものもあるでしょう。でも、いなくなれば誰かがその代わりを務め、終いにはいないのが当たり前になっていくのです。学校とはそういう職場であることをみなさんも日々、痛感されていることでしょう。

はじめて、自分の「死」を意識し、そしてそれが近いのを感じ、「何か」をやらなければダメだ!、「何か」を残してから死にたい!~という思いが日々増していったのでした。いまだに夢を追いかけている毎日はワクワクドキドキ感にあふれていていいものです。学校時代も、余程のことがなければ「行きたくない!」などという日はまず、ありませんでしたが、現在は毎日、やることいっぱいで日々充実しています。このシアワセ感は学校時代の幸福感とはまた違ったものなのです。

日々の生活から、仕事まですべて自分の責任で自由に組み立てていくのですから面白いですね。そして、当然学校時代とはまた違った人たちと仕事、プライベートで付き合うようにもなり、私のあたらしい財産となっています。学校にずっと勤めていれば決して会うことはなかった人たちなのですから、人生って不思議で面白いものですね。

一方、街で学生を見かけたりすると、自分もずっと教師を続けていれば、まだ出会えるこどもたちもたくさんあっただろうにな・・・などとセンチな気分にもなったりするのです。人間の感情ってものも複雑でおもしろいものですね。

辞めてからしばらくは、失ったものだけを数え、喪失感に苛まれた私でしたが、いまは得られたものを有難く感じられるようになりました。まだまだやり尽くしていないことだらけですが、一歩一歩自分を前へ進めていくこの活力は、これまでの自分を培ってきてくれたすべての人が与えてくれた「チカラ」のおかげだといまは素直にそう思えるのです。昔のこどもたちを含めて・・・

一つだけ間違いなく言えることは、「誰にでも遅かれ早かれ死は訪れる・・・」ということです。そして、私たちの時間と労力には限りがあります。結局は「この本を読めばあの本は読めないのだ・・・・・」、この誰かの名言に集約できるのではないでしょうか?「いま、何をなすべきか?」・・・を問い続けているしあわせな毎日です。



 

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