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「足るを知る」の本当の意味を知って幸せな私になる~真の自分を今こそ知る~中野孝次著









「足るを知る」、それはたんに人間の欲望を抑えるということだけでなく、もっと積極的により深い生の充実に達するための知恵であるという。

それでは、いったいこの「深い生の充実」とは何なのだろうか?おぼろげにしかイメージできない「わがいのち、魂の充実」「真の満足」が、この本を読んで、ハッキリと見えてきたのです。実にディープな本でした。

中野孝次「足るを知る」

真意の読み違え~
「足るを知る」の本当の意味とは?

「足るを知る」この言葉の本当の意味するところを知りたくて、いろいろ調べてみました。「足るを知るものは富む」~人間の欲望にはきりがないが、欲深くならずに分相応のところで満足することができる者は、心が富んで豊かであるということ~とあったのです。

これを普通に解釈すると、「あれもこれもと欲しがるな、分をわきまえよ!現状に満足せよ、ありがたいと思え!」みたいになってしまうかもしれませんね。

「知足者富」、この教えを説いた老子はどんな思いで言ったのでしょうか?

おそらく、上のように「現状に満足せよ!」とはやっぱり違うような気がするのです。人は「隣の芝生は青い」ということわざがあるように、自分にないもの、他人にあるものに目が行きがちで、自分にいまあるものから目をそむけていると思うのです。

老子はそういった「心の有り方」を説いたのではないでしょうか。つまり、満足を知っているものは、心安らかに生きることができる~と。

自己評価と他者評価
真の満足を目指す

評価(満足)の基準を、自分にするのか他人にするのかで、その人の行動、生き方、そして満足度も大きく変わってくるでしょう。

他者からの評価を大切にすれば、絶えず他人の目に悩まされ、地位、お金、名声、モノを追い求めることになるでしょう。

そもそも、他者の評価はコントロールは不可能とまでは言いませんが、かなり難しいことにかわりはありません。

これをこの本の著者である中野氏は「外なる価値」と呼んでいます。そして、こうも言っているのです。

「自分の生きる楽しさ、よろこび、充実などを棄てて、外物(がいぶつ)のために身を壊したりして、君は生きていると言えるか。自分の人生を大事にしなくちゃつまらんじゃないか。ゆったりと構えて、自然の声を聞き、一日一日を自分の生のために大事に使うことができる」

つまり氏は、うわべだけの満足にとらわれるのではなく、「真の満足」を目指すべきだと言っているのです。真の満足、イコール「わがいのちの充実」です。

マインドにとらわれず、ハートに生きる生き方が真の満足につながるというのです。

なんだか哲学的になってきましたが、わかりやすく言ってしまえば、自分の生き方、自分がほんとうにしあわせと思えることを大事にせよ!ということなのでしょう。きっと。

こういう境地に達することができたら本当にしあわせなのでしょうね。私たちを取り囲んで離さない物欲、向上心などもよくよく考えてみると、そのほとんどが人からよく思われたい~という実に浅はかなやましい気持ちから来ているような気がしてならないのです。

あと一日しか生きられないとしたら、人からどう見られている、思われてるなんてこと、まったくをもってどうだっていいことになってしまうでしょう。おそらく自分が本当に欲しているものにその大切な一日をあてがうと思うのです。

「足るを知る」この格言、ことわざのような老子のことばは実に深いです。その真意の逆を突けば「足らざるを知る」になるのでしょうが、読み方、感じ方は人それぞれでいいとわたしは思うのです。私なりの解釈ではこの2つのことばは実は同じことを言っているのです。

「足らざるを知る」~人間の不完全さを知りなさい、自分に足りていないものを自覚せよ~つまりおごりたかぶってはならない、自分ともっと対話せよ、ほんとうは自分は何がしたいのか?わがいのちの根底から湧いてくる欲求、欲望こそがわが命、魂の充実、真の自己の満足につながるのではないでしょうか?

つまり、一見反対のことを言っているようで、「自己と対話せよ!」「自分の内面を見つめよ!」「自分を知れ!」などとどちらも同じことが真意のように思えるのです。みなさんはどう思いますか?



自分を知るということ

「知足者富」に載っている第三十三章を中野氏が現代流に訳すと次のようになるといっています。

他人や社会を良く知るものは「知者」だが、

自分自身を正しく知る者は「賢者」だ。

他人に打ち勝つものは、「力」があるというだけだが、

自分自身に打ち勝つことのできるものは、「真の強者」だ。

足るを知って、自分を完全に受け入れることのできるものが、本当に豊かな人なのだ、と老子はいいたかったのではないでしょうか。

「外なる価値」ではなく「内なる価値」に目を向けよ、自分と相対(あいたい)し、自己をみつめよ会話せよ!ということなのかもしれません。そして付け加えるならば、自分にどれだけすばらしいものが内在されているのか自覚せよ!とも言っているような気がしてなりません。

また、中野氏が紹介している、加藤祥造「老子と暮らす」には、ほとんど創作に近いような「自由訳老子」が面白いですので、ここに書いておきます。

ぼくらは、人にほめられたりけなされたりして、

それを気にしてびくびくして生きている。

自分が人にどうみられるか、

いつも気になっている。しかしね、

そういう自分というのは、本当の自分じゃなくって、

社会とかかわっている自分なんだ。

一方、タオ(道)につながる本当の自分があるんだ。

そういう自分にもどれば、

人にあざけられたって、笑われたって

ふふん、という顔ができるようになるんだ。

社会から蹴落とされるのは怖いかもしれないが、社会の方だって、いずれ変わってゆくんだ、

大きなタオ(道)をちょっとでも感じていれば、

くよくよしなくなるんだ。

たかの知れた自分だけど、

たかの知れた社会なんだ。

もっともっと大きな「ライフ」というもの

それにつながる「自分」こそ、大切なんだ。

それにつながる「自分」を愛するようになれば、

世間からちょっとばかりパンチをくらったって平気さ。

愛するものが、ほかにいっぱい見つかるのさ。

世間では値うちなんかなくっても、

別の値打ちのあるものが、

いくらでも見えてくるんだ。




こころの安らぎを求めて

他者評価、つまり満足を外に求めれば、こころのコントロールは難しくなり、他人に委ねることになりますね。しかし、貧しくとも自分の心の持ちかた一つでいつでも心の安らぎが得られるのではないでしょうか。

いまこそ、コントロールすべきもの、コントロール可能なわがこころと向き合うべきなのです。

中野氏はこの「本当の満足」について以下のように述べています。

「この現世にいきながら、現世を超越した魂の深い安らぎを求めるこころがある。それが自然へと人を誘い、自然のなかで何のわずらいもなく自然と同化することに言いようのない充実を感じさせる。」

私の勝手な解釈ですが、「知足者富」これは決して安直消極的な「妥協」ではなく、「積極的満足」です。つまり、「これでいいや↓」ではなく、「これがいい!↑」です。

選択余地のある幸と不幸

現代はモノ、情報にあふれ、お金さえあればなんでも選び放題の時代です。職業仕事、居住地選択の許されてなかった大昔の人が現世に来たらどう思うでしょうか?あれもこれもあるから迷い、悩むのです。

選択肢がありすぎるために他人と比べ、自分をみつめることを疎(おろそ)かにし、その結果自分を見失ってしまうのです。このような時代に自分を確立するのはたいへんなことです。自分が表面上しあわせになることばかりを追いかけ求め、自らの魂を磨くことをを忘れてしまった結果、ますます幸せから遠ざかっていってしまっているのでしょう。

人間といういきものは気持ちの持ち方ひとつでしあわせにも不幸にもなれる~ということなのでしょうか?

いまこそ、私たちは日々のくらし、生活、日常を見つめ直すべきなのではないでしょうか?

そんな時、私は「自分の内なる主人」の心の声に耳を傾けることにしています。

ほんとうはおまえは何がしたいのか?何が好きなのか?と常に自分と向き合っているのです。



一発サイン宣言!大谷翔平選手の軸

「判を押す? それが普通。評価するのは自分ではない。他人の年俸も、自分の年俸も興味はない。お金について、どうこういうつもりはないです。もちろん大事なことですが、自分の中では一番大切なものという感覚はないですね」 昨年の契約更改での大谷選手はこう言いました。

自分の軸を持ち、決してブレることはない。自分の本心に忠実に従い、「一番大切なもの」を追い求めていく。今こそ、彼に学ぶべきものがあるのかもしれません。

そして、感想!

幸不幸→自分次第!

自分と向き合うことの大切さ!

自然へ帰れ!

シンプルライフ

自知=足知

こころのおもむくままに

生きたいように生きる

それが真の満足

関 連 記 事・情 報

※「人はなぜ生きるのか?!現実を直視し、ちっぽけでも大事な自分のルールを持て!

※「しあわせ基準!死ぬときに後悔しない人生~今日もまた一歩、死へと近づく~

※「若者こそ断捨離そして終活・生前整理を~モノ・しがらみのスリム化はあなたに何をもたらすか?~















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